劇場公開日 2010年2月5日

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「サブタイトルの邦題はいただけない」インビクタス 負けざる者たち あんゆ~るさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5サブタイトルの邦題はいただけない

2010年2月10日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

泣ける

楽しい

幸せ

2009年アメリカ映画。134分。今年9本目の作品。世の中、宮崎駿とイーストウッド監督の悪口はいえない空気がなんとなく漂っていると思った矢先のイーストウッド監督の最新作でございます。

ご縁があり本作の試写会チケットを譲っていただけ、誕生日に観にいくことができました。そして、試写会の日が誕生日だったのはまったくの偶然で、さらに本作の舞台となっている南アフリカは実は個人的に思い入れのある場所なのです。

内容は;
1、マンデラ氏が大統領になり、それまで分離されていた黒人と白人の溝を埋めようと考える。
2、そこで大統領は1年後に南アフリカで開催されるラグビー・ワールドカップを手段にしようと考え、影から弱小だったラグビー代表チームを支える。
3、ワールドカップが開催され、南ア代表チームは快進撃し、決勝にいく。

映画を観ながら、まがまがしいナショナリズムを扇動してしまう危険性があるとう意味で「これは下手すれば危険な映画になるぞ」と身構えてみてしまいました。しかし、それは杞憂でした。恐らくイーストウッド監督本人が、そこをちゃんと自覚していたと思います。

本作はとても素晴らしい映画なのですが、それはご自分の目で確かめたほうがいいし、そうするべきと思った作品です。ラグビーが苦手な人も大丈夫。というのも、本作でのラグビーはあくまで素材であって、熱血スポ根映画ではないからです。

イーストウッド監督の緊張感を持続させる演出はお見事。終盤にはなんとも心憎い、気づかない人もいるかもしれない演出が待っています。映画という媒体をつかって雄弁かつユーモアをもって語るというのは、こういうことかと思わされました。そして問題のワンシーンを振り返ると、あとから「してやられた感」があり爽快になれました。

昨年の「チェンジリング」と「グラン・トリノ」は個人的にはイーストウッド監督にしてはぶれているとおもった作品なのですが、本作はぜんぜんぶれていない芯の通った作品です。

みなさん、機会があれば是非ご鑑賞ください。

あんゆ~る
あんゆ~るさんのコメント
2010年3月26日

るひえるさん

いつもコメントいただきありがとうございます。

本作はイーストウッド監督にしてはまっすぐな映画です。でも、目をこらして観ると細部にひねくれたところが散りばめられています。

この映画がオスカーにノミネートもされなかったのが不思議でたまらないです。

あんゆ~る
るひえるさんのコメント
2010年2月11日

必ず劇場で観たいと思います。

なんでも自分の目で確かめないと、気がすまない質なので(笑)

とても楽しみです。

るひえる