ココ・シャネル(2008)のレビュー・感想・評価
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シャネルの店舗へ思わず足を運びたくなる作品
孤児院で育ち、才能と努力で20世紀を代表するデザイナーへと成長した主人公の軌跡や、ブランクを経て再び返り咲いたその力強い姿に、勇気をもらう人も多いはず。シャネルというブランドを知らない方も、もちろん男性にも響く作品だと思います。
女性の自立が難しかった時代にブランドを確立した起業家の強さ
シャネルのブランドの成り立ちに興味があり視聴。
ココシャネルの生き方は、さまざまな本を読み知っていたものの、
やはり壮絶な時代に生き抜いた強さが印象的だった。
女性が帽子や服を作ることなどあり得ない、ブラックやスマートな衣装を身につけることがあり得なかった時代に、スタイルそのものを提唱したココシャネルはやはりすごい。
ブランドなど0から1を作る人や新たな価値観を提唱する人の情熱には敵わない。
序盤の感じは好き!!
出だしの舞台設定が好みでしたが、すぐに貴族生活になり、何もなくひたすら暇な感じが虚しかったです。特にやる事もないので帽子を作ろうかな、という印象で、何か天上人という感じでした。
男は女を傷つける。でも男は女のパトロンにもなれる。
「クロワッサンで朝食を」でジャンヌ・モローが着ていたのは全部彼女の私物のCHANEL。
・・気丈だが恋多きジャンヌの あの“男好きでありながら男に感溺しない自由さ”を CHANELを着こなしながら彼女は存分に生きていた。
あの「クロワッサン~」を観て以来、僕はココ・シャネルの人となりとそのオートクチュールに俄然興味津々で、やっと今作で夢を叶えることができたわけです。
街に生き、街で働く女自身のためのCHANELのスーツ。なるほどなぁ、男に媚びを売らないから、そこんところに心くすぐられる男にとってはあれはたまらない魅力になってしまうわけだ。
エチエンヌしかり、ボーイしかり。
年を重ねてもみずみずしい光を放つココの目。こまっしゃくれた睫毛。そして絶品のあの眉の動き。片腕のマルクを押しきって成功させた頑固女のショーは、泣けます。
シャーリーマクレーンの面白さはね、けして顔を崩して笑わないところ。かといって表情が硬いのかと言うとそれもギリギリ違う。「アパートの鍵貸します」の娘時代と同じに僅かに目を細めて鼻で ふふ と笑うんだなぁ。たまらん。
それにしても女の夢と、仕事&恋の道行きは永遠のテーマだと思う。
でもね、男にとっても全くそれは同じ。男も自分の夢と仕事と恋(結婚)の両立は不可能なんです。300%という人生はない。人は100%の生き方しか出来ない。だから男だってものすごい軋轢・葛藤があるんですよ、あまり口にはしないけれどね。
せめては愛する女性に夢を掴んで幸せになってもらいたい!と願う男心が「パトロン」の存在となるのです。
+ +
僕の妻になったひとも初めてその姿を見たときにいいスーツを身に着けていました。濃桜色で見えるか見えないかの細い金糸のチェックが入った中厚のツイード。アクセサリーはパールのイヤリングだけ。
いろいろを叶えてあげられず、そしてパトロンにもなれなかった残念な僕ですが、あのスーツを颯爽と着こなしていた彼女ならきっと必ず何処かで元気にしているはずですね。
シャネル役の演技
若い時のシャネル役、バルボラ・バブローヴァの演技よかった。
表面にはあまり出さないシャネルの感情。
出すけど出し切らない感じの表現がうまかった。
タバコを吸い始めてからも吸うタイミングとかかっこよかったなー。
晩年のシャネル役は、シャーリー・マクレーン。
これも良かった。
凛として芯があって強い意志があるように見える佇まい、表情。
役にしっかり入ってる感じがした。
泣きそうになるところ、泣いてしまうところ、自然に観てしまってるけど、上手いな〜〜。
シャネルの泣き方だったと思うし。
思いついたように吸う、タバコの吸い方が、若い時のシャネルと同じで、違和感がなかった。
ストーリーは、特に劇的なことはそんなに起こらないけど、ガブリエル・シャネルという1人の少女が強く生きて、世界中に今でも知られるココ・シャネルになるまでが、人間の人生としてはとても劇的だった。そこに興味がわいたのだと思う。
ココシャネルの精神、かっこいい。
どんな場所からでも這い上がれることを教えてくれた。
シャネルって聞くと華やかでお金持ちの世界を想像してましたが、
この映画を見て、彼女がどんな壮絶な人生を送ってきたかを知り、その生き方にとても感動し感銘を受けました。
シャネルがいまだ世界中で多くの人々に愛され続けている理由がわかった気がしました。
今とは全く違う時代背景の中で、女性のための服を作り続けた彼女の勇気や、
『自立』することに強い意思をもち挑戦し続けた彼女の人生を見て、同じ女性として
「あぁ、私も小さなことでグズグズ言ってないで、がむしゃらにがんばってみよう。どこからでも這い上がってやろう。」
と勇気をもらいました。
本当に感動しました。また観たいです。
波乱万丈を乗り越えて確立されるブランド
総合:70点
ストーリー: 70
キャスト: 75
演出: 70
ビジュアル: 75
音楽: 70
今でこそ世界的な名声を勝ち得た今のシャネルだが、その華やかな印象とは全く異なるシャネル個人の挫折の日々と波乱万丈の人生が描かれていて楽しめた。
親を亡くし捨てられた少女時代。人々に理解されず、生まれや教育や地位で差別され阻害される若き日。店を立ち上げても赤字だらけで催促に追われるだけの毎日。次第にデザインが認知されはじめても、出自や斬新さゆえに批判や陰口がつきまとう息苦しさ。会社が大きくなった後もコレクションが時代遅れと酷評され、育てた会社を手放さなければならないかもしれないという重圧。ファッションの世界は極めて厳しい重圧とストレスにさらされ続けるというが、シャネルですらブランドが確立される前にはまたは確立された後でも、このような経験をいくつも乗り越えてきて現在があるのだという描き方が良かった。
また既存の価値観に飽き足らず、女性の動きやすさを考慮した合理的なデザインを提案しつつも、古い価値観から離れた新しいエレガンスを取り入れる。それに反発する頭の固い人がいるのは世の常だが、それに負けることなく自分を貫いていく姿がまさにファッション界の革新者であり、それが見ていて心地よかった。
伝記映画といえども比較的シャネルは良い立場で描かれており、その意味では真実性は高くないのかもしれない。例えば戦争中にドイツ軍人と恋愛関係だったために戦後批判的に見られたというのが現実にはあったようだが、そのような部分に触れられることはない。しかしファッション界に残した彼女の足跡をさっと見るにはいい映画だと思った。
シャネルの原型
画に色がない。地味目の映画。
今のシャネルのロゴがバーンと入ったカバンや帽子は
ココシャネルの思うブランドではないでしょう。
シンプルがもっともシャネルらしい。
ずっと見てる分には退屈。
個人的には、シャネルの女優さんがお母さんに似てるので
なんか入り込めなかったというか・・・
シャーリーのシャネル。
これに先立って「~・アヴァン・~」の方も観たのだが、
同じシーンへのアプローチが、まったく違う作品だった。
なのでこれは、観比べてみると面白いかもしれない。
映画的にどっちが好きかは各自の好み?の問題だが
こちらはいわば、ハリウッド的でかなり観やすい作品。
アヴァン~で描かれるシャネル本人?のがめつさや^^;
あざとさや^^;図々しさなど^^;負の部分は影を潜める。
とはいえ、老年期の
S・マクレーンとM・マクダウェルの掛け合いは見事で、
彼女の再成功物語。という意味で観れば、これでいい。
でも、私には少し物足りなかった。
どう考えてもシャネルがかなりのいい子ちゃんである。
つまらんのぅ。。(-_-)
あの跳ねっ返り生意気娘が女らしいフリルドレスを嫌い、
鳥の巣のような帽子を嫌い、馬には股を開いてまたがる。
どうしようもない強烈な個性が彼女を開花させなければ、
安い生地で一流デザインと闘う彼女の意志が見えない。
思うに、彼女は天才。というのではなく、
運と財欲に味方された強靭な努力家。だった気がする。
負けても折れない屈強な羽を自ら生やしてしまった様な。
なのでその部分を若い彼女に求めても今作では出ない。
恋愛部分ではどちらも同じくカぺルに惹かれてメロメロ、
どちらかというとそのあたりがかな~り被っていて^^;
せっかく二作あるのなら、もう少し違う時代も観たかった。
男を毛嫌いしても(父親と同じで)彼女はずっと求め続ける。
栄光と男の二兎を手に入れるのは、やはり叶わないか。。
まぁでも。
S・マクレーンのシャネルは(ぜんぜん似てないのに!)
すごい貫録でかな~り楽しめる。。
ラストの勢いはあぁ~これだけでいいや!この映画(^^)v
と思えるほど観応えがある。すごいオバサンだ。
その昔、エレベーターガールやった頃は可愛かったが^^;
(いい歳のとり方をしてると過去も自信になるんですのね)
わかりやすい
ココアバンシャネルで物足りなかった部分を補填してくれていた
細かい部分やココについての描写はココアバンシャネルに負けるところもあるが、復帰時のシャネルが回想のように語るため、わかりやすく違和感なく物語をみることができた
元気をいただきました
シャネル生誕記念映画か!?もう1本のシャネルも観るつもりで、先駆けてこれを観ました。
良作です?科白が良い!原作を読んでみたい、とエンドロールが流れた瞬間に思いました。
1954年第二次世界大戦終了後、ファッション界に再デビューしたシャネルの挑戦を回想と交えて描く伝記映画です。時代にどちらかというと虐げられた女性の時代背景を理解しておくと、シャネルの偉大さがわかるかも・・・・。
それにしてもシャネルは強い!こんな科白に共感を覚えました。
成功はヒトを弱くし、失敗がヒトを強くする。
コルセットで締め付けられ、女性とはこうあるべきといった固定観念で女性は拘束された時代、それから女性を解き放った、つまり戦中のモノ不足のなか(同業者への対抗意識もあって)アウターには使わないジャージーを使い、身体にそった動き易い生地でエポックな服を創ったシャネルに拍手!
新たな挑戦こそ発想の源です。
シャネルに対する見識を新たにした
シャネル・ブランドについてはあまり興味がない。マリリン・モンローの名言「寝るときに身につけるのはシャネルの5番だけよ」で知っているぐらいだ。あとは、似合わないオバさんが全身シャネルだったり、品のない姉ちゃんがロゴ入りのバッグやベルトをしているという、どちらかというと、いい印象ではなかった。
だが、この作品を観て、ココという名前がついたいきさつから始まり、ファッション界で時代を作ってきた(強調:リードしてきたのではなく作ってきた)シャネルの斬新性とパワーが感じ取れる。それは、女性蔑視の時代のなか、もがき苦しみながら這い上がってきた、ひとりの女性の物語でもある。シャネル・ブランドに対する見識を新たにした。
シャーリー・マクレーンの一枚看板だが、この作品、日本では無名のバルボラ・ボブローヴァが主役だ。徐々に、マクレーン演じる晩年のココに似ていく。
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