オーシャンズ

劇場公開日:2010年1月22日

オーシャンズ

解説・あらすじ

「WATARIDORI」でさまざまな渡り鳥の生態を記録したジャック・ペランが、世界中の海とそこに暮らす生命体を革新的な映像美で描く海洋ドキュメンタリー。日本版ナレーションを宮沢りえが担当する。ハンドウイルカの大群、ザドウクジラの捕食、5万匹に及ぶクモガニの交尾、ウミガメの孵化など、自然界で起きる奇跡的なシーンを多数収録。

2009年製作/103分/G/フランス
原題または英題:Oceans
配給:ギャガ
劇場公開日:2010年1月22日

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(C)2009 Galatee Films – Pathe – France 2 Cinema – France 3 Cinema – Notro Films – JMH-TSR

映画レビュー

4.5 「ドキュメンタリーの仕事は、客観的な真実を事象から切り取ることではなく、主観的な真実を事象から抽出することだ」

2025年11月30日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

驚く

カワイイ

制作費70億円、構想10年、撮影期間4年間、世界50ヶ所、撮影70回、そして100種の生命たちー最新の映像機材でとらえた奇跡の瞬間が、あなたを神秘の深海へと誘い込む(Amazon Primeより)。

オウム真理教のドキュメンタリーで賛否両論を巻き起こした映画監督・作家の森達也は著書の中で「ドキュメンタリーの仕事は、客観的な真実を事象から切り取ることではなく、主観的な真実を事象から抽出することだ」と述べる。これを開き直りや虚構・やらせの肯定と捉える向きもあるが、「客観的事実」は、報道やジャーナリズムも含め、作り手、撮り手が存在する「映像」となった時点であり得ない。防犯カメラの定点映像でさえ、「その方向にカメラを向けた」という意味において何かしらの意図が介在する。

もちろん、それと気づかれないように、監督の作家性を織り込めるかどうかは技術であろうし、観る側の好みもあろうが、ドキュメンタリーに対して「客観的でない」「作為的である」という批判は、森達也が指摘するような「前提」が異なるために生じる。

その観点で、この「オーシャンズ」の作家性は、粘り強いどころのレベルではない、極限の忍耐によって収められた稀少な映像の数々によって紡がれている「共生への願い」である。作品冒頭、フランス語のナレーションで「人間が、揺るぎなき自然の調和を瞬く間に破壊した」と説明があるが、揺るぎなき自然の調和とはつまり「食い、食われる」という非常にシンプルな連鎖である。

汚い海に沈められたショッピングカートを眺めるオットセイや、捕獲後、フカひれ等一部を剝ぎ取られて漁船から海に投げ捨てられたサメなどは、シンプルな連鎖を人間に破壊されている存在として描かれている。

本作公開から15年を経て、残念ながらその願いは当時より遠のいた。遠のいたが故に、改めて噛みしめたい作品である。

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えすけん

3.5 神秘的

2025年7月17日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

知的

映像が本当に美しくて神秘的でした。私が普通に生活していたら絶対にみることができない生物の映像なので、必見の価値があります。

動物はもちろんのこと、今の子供達もこれから生まれてくる次世代も声をあげることができません。開発されれば現世代は利益を少しは享受できますが、次世代が生きのびる環境を残せないのではないかと思いました。でも、どうすればいいのでしょうか。

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ミカ

2.5 メッセージ性を差し引いても退屈

2021年5月13日
Androidアプリから投稿

前半は海の幻想的な風景を中心にドキュメンタリーっぽく美しい映像が流れ、後半はそれに対して人間はもっと海にリスペクトを持つべきだというメッセージ性が込められている。

後半パートの環境保全についてのメッセージに対してあまり評価が良くないが、正直前半パートの方が退屈で見ていられなかった。結局後半からの訴えがメインなので前半の綺麗でスケールの大きい海の生き物の映像に意味が感じられない。
個人的にはそこまでアジア人が〜反捕鯨団体が〜という主張は感じなかった。むしろこの映画のテーマが見えて少し安心したまである。(別に主張に賛成はしていない)

映像としては美しいのは間違いないが、ディープ・ブルーみたいなものを求めていたので先後半どちらにもあまり魅力を感じなかった。子供に見せるべきかはわからないが一度鑑賞して確認した方がいいだろう。

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waisigh

3.5 自然映画

mさん
2021年3月28日
iPhoneアプリから投稿

興奮

知的

こういった自然の映画は初めて観ましたが面白かったです。蟹のシーンなどCG?としか思えないような映像でしたし他の動物や魚も可愛かったです。鮫の捕獲シーンについて色々賛否両論が分かれてるみたいですがあういうシーンを見る度に人間の虚しさといいますか、何とも言えない気持ちが沸き起こります。もののけ姫のサンがエボシの命を狙いに村を襲いに来たシーンを思い出しました。人間が動物の命を頂いてるのは事実であるだけやはり自然や動物について考えさせられるものはあります。大人の事情を知らない子供が観るのにはちょっとまだ早い気がしますが、色々と考えさせられる映画でしたし、純粋に映像だけでもとても楽しめる映画でした^_^

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m

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