スラムドッグ$ミリオネアのレビュー・感想・評価
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ファイナルアンサーが懐かしい
何があっても諦めない愛は素敵。虐待的なシーンは強烈。相反する2つが強烈なインパクトを残す。
兄と運命に翻弄されるジャマールが、何があっても諦めない、ラティカへの強い愛で行動し続け、ついには幸せを掴むストーリー。と、簡潔に書くとよくありがちな話のようだが、観るとかなりなインパクトのある映画。
さらってきた子供に歌を歌わせ、上手く歌える子の目を潰して盲目の子供として道端で歌わせ、物乞いをさせるマフィア。
このシーンと、ジャマールが警察で通電という拷問を受けたシーン、さらにはイスラム教徒ということで村が襲われ、ジャマールとサリームの母が殴られて死ぬシーン、この3つのシーンがあまりにも強烈過ぎて、かなり記憶に残った。
でも、レビューを書こうとして、トレインスポッティングの監督作品だと知り、ちょっと納得。
観る者に訴えかける強烈なインパクトのあるシーンは2つの映画に共通している気がする。
ジャマール・サリーム・ラティカが辛い目に逢ってきた分、最後のダンスシーンが引き立つ。
そして、この映画で唯一安心してみることの出来るシーンかもしれない。
観て決して損はしない、そんな映画だと思うが、観る前に少し覚悟が必要かもしれない。
運命。
最後のダンスは、インドではお約束?
観て感じた印象は、前半は、3つの時間描写が交互に、スピーディに流れて行き、中盤からエンディングに向けては、徐々にそのスピードも遅くなり、最後には1つに結びつく。その流れが、何故か気持ち良かったです。
最初は、極貧の子供時代を過ごし、大人になりクイズ番組で、億万長者の夢をつかみとるサクセスストーリーかと思っていましたが、実は、この映画は青年がある女性への一途の思いを描くラブストーリーなんですね。
最後は、兄貴が殺されて、ちょっと凹むところもあったけど、あとは、ハッピーエンドで心地よく見終わりました。ただ 最後のダンスシーンは、意味不明。インドの映画の中では、最後は決まってダンスするのが、お約束なんですかね。
【インドのスラム街で育った”教育”を受けていない青年が億万長者になれた理由。】
ー今作で、心優しき警部を演じた”イルファン・カーンさん”の早すぎる死に哀悼の捧げる。-
2006年、ムンバイのスラム街で暮らす幼きジャマールと兄サリーム。そこに、幼き娘ラティカが暮らすことになり・・
インドの貧困層に生まれた二人の兄弟。そして、ジャマール(デヴ・パテル:彼の出世作でもある。)が、数々の哀しき経験を積んで学んだ事。
・インドは映画大国。ボリウッドの大スターは”アミターブ・バッチャン”
・インドは他宗教の国。諍いも多い。”ラーマとアラー” 母の死。
・インドは貧困層の人権がおろそかにされている国(公開当時)。ママンは幼き子供をかどわかし、利を得る小悪党。子供の眼を”スプーンの上で炙った油”で焼く事も厭わない。乞食として見入りが良くなるから・・・。ジャマールはタージマハルでアメリカ人夫婦から貰った100ドル札を目を焼かれた且つての仲間に施し、100ドル札に刷られた人物の名を知る・・。
<クイズ番組の進行と、ジャマールの幼き頃からの生き様とその中で得た知識が平行して描かれる面白さ。
且つて、貧民街出身で”唯一”億万長者になった番組司会者の人間性も見抜くジャマールの”心眼”も心に響く作品である。>
<複数の媒体で3度鑑賞>
思いの強さが引き寄せた運命
繰り返し出てくる映画のキーワード『三銃士』。
冒頭の学校の場面、出会いの場面、そして…。
「皆は一人の為に、一人は皆の為に」。
ハッピーエンドなのか?
確かにハッピーエンドなんだけど、楔が1つ胸に突き刺さる…。だって…。
あの時、出会わなければ・・・。
あの時、手を放さなければ…。
あの時、ムンバイに戻らなければ…。
あの時、置いてけぼりにならなければ…。
あの時、代わりを務めなければ…。
あの時、勇気ある一歩を踏み出さなければ…。
たくさんの、偶然・必然の中でのそれぞれの選択がその後を決めていく。容赦なく、自分が望むのとは別の災難が振りかかる。その時そうせざるを得なかった。別の選択はあった?あったのかもしれない。そして、3人のそれぞれの人生は重なり、離れ、交わる。
インドを舞台にした映画。
でも、正直、舞台を他の国に移しても、物語は成り立つ。こんな現実の中で生きている子どもがいる国は他にもたくさんある。そういう現実を描き出した作品はたくさんある。
そんな中で、この映画が際立っているのは、その中で生きている子ども達を一人の人間としてちゃんと描いているから。
監督のインタビュー記事を読んで「類型的だ」と批判があると知った。だが、その人物像に命を吹き込むのは、それぞれが経験したエピソード。そしてその時の感情・行動。それが、この映画では生き生きしている。それぞれがそれぞれの人生を駆け抜ける。
例えば、憧れの映画俳優に会う為にジャマールがとった行動。笑った。そんな彼に嫌な顔せずに相手をする映画俳優。そうやって手に入れた宝物は…。ふくれるジャマール。そんなかけあいのエピソードが散りばめられている。
そして、それをクイズ番組という、それ自体が興奮できる要素で構成しなおしている。
ただの回顧碌ではない。クイズの答えを巡る駆け引きもちゃんと描き出している。
うまい!!!
俳優もいい。
主人公ジャマールは、どこか諦観したような、それでいて激しい情熱を示す。そしてぼーっとしているかと思うと意外にはしこい。ここぞというときには実行力もある。
(今や、主役を何本もこなす俳優)
兄サリ―ムは、賢いけれどそれが仇になるタイプをうまく出している。
ラティカは流されつつも純愛、強さと弱さを併せ持つ美人。
司会者は、「自分だけが全問正解者」を守ろうとする成功者であり、それゆえの厭らしさを醸し出す。
(『ミッションインポッシブル/ゴーストプロトコル』での、駐車場でのバトルが印象的)
警察官は、拷問する役目はいかにもって感じだし、それを取り締まるカースト上位者の警官は途中から父のような雰囲気を出す。
ラストの問題があの問題なのはヒャッポ―って感じだ。すぐに答えずにライフラインを使う流れがうまい!!!
クイズ番組を描きたかったんじゃなくて、ジャマール達三人の生きざまの映画だねって、にんまりしてしまう。
(クイズ番組が主体ならもっと難しい問題だろう。尤も日本ではNHKの人形劇になったり、海外で何度も映画化されている古典だが、インドではどのくらい普及しているのかは知らない。『マハーバータラ』の方が普及していそうだ)
インドでは子役を巡ってとか、かっての支配者イギリスが撮ったインド映画という批判があるとか、いろいろ耳にする。
けれど、
私的には、こんな映画に出会えたことに感謝します。
人生は、ぼーっと生きていたらただ流れゆくだけだが、そこから学ぼうとすれば、いくらでも学べるんだよって、カツを入れられた。尤もこの映画では、ジャマールが言うように、他のシチュエーションで学びたかったものだらけだが。
何もしないうちにあきらめる前に、できることをやろうよ。そんな風に背中を押してもらった。
行き詰った状況で自分を憐れみたくなる時、彼らに会いに来たくなる。
しっかりゆっくり観た方が良い
最高にパワフルな力でオーディエンスの心を掴む
退屈な映画
兄の愛
主人公は子供時代の子が良かったな
ダニーボイル監督の2008年ヒット作。
インドの狂騒と混沌をフィルムに焼き付けたような熱さ!監督得意のドライヴ感ある演出でグイグイ来る。インド社会のダークサイドも描きつつ基本はエンタメ。
番組進行と主人公の過去をリンクさせた筋立てが見事。馴染みのない俳優もラスト頃には好きになってる。心地よい快作でした。
「それは運命だった」
ミリオネアの番組という現在から、過去の記憶を回収していくタイプの映画でした。
壮絶な過去をもつジャマールの人生や青春、ラストシーンがすごく沁みます。
ジャマールの一途な想いと信念には心動かされること間違いなしですね。
観てよかった
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