ウォッチメンのレビュー・感想・評価
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描こうとしたテーマの志は高いが、消化不良!
グラフィック・ノベルが原作で、スーパー・ヒーロー物とはいえ、わかりにくいし、とっつきにくい内容だった。冷戦時代に描かれた、世界平和を追求しようとした姿勢は買うし、悪くないと思う。しかし、その大前提についての説明が不充分で、話についていくのがやっとの状態だった。映像化不可能と言われたのも納得の一本。
これはもう一つのアメリカ史
評価は暫定でもうワンランクあげると思います。
難しい映画だという評判だけは聞いていたが、やっぱり難しかった。
何が難しいかといえば、本当のアメリカ現代史を知らないと本当の話なのかフィションなのか混同してしまい、何がなんだかわからなくなっちゃう事だろう。
「GOEMON」に出てくる歴史上の背景を我々日本人は知っているけれど、それを説明しないでアメリカでGOEMONを見せるようなものだ、と私は思う。
「ウォッチマン」とはアメリカの時の統治者、大統領に協力したアメリカにとってのマスクマンヒーロー達だ。ベトナム戦争の時など大統領に要請されて出動、アメリカは勝利をおさめた、だが、そんな彼らも、時には暴走し、「誰がウォッチマン」を見張るのだ、という民衆の声に、彼らを特別視しない法律が出来上がった、そんな架空の1980年代中頃がこの映画の背景にある。
今書いたこれだけのことを事前に知った後で、この映画を見ないと、この映画が発するメッセージは何なのかわからないままにほぼ三時間が過ぎていく。
ウォッチメンの一人コメディアンの死の謎をメンバーの一人ロールシャッハが追うという展開で進んでいくのだが、人物関係も複雑な上、メッセージが高尚で簡単ではない。「ヘルボーイ」の単純明快さが存在する一方で、勧善懲悪の無い「ウォッチメン」のような作品を生み出す幅の広さには恐れ入ってします。
ちなみに出演者の方々はどこかで見たことがあると思ったら、ロールシャッハもナイトオウルも「リトルチルドレン」にケイトと一緒に出ていました。特に、ナイトオウル役のパトリック・ウィルソンはケイトと激しい濡れ場を演じていましたが、今回もヒロイン役のコと激しい濡れ場を演じていて、きっとそんな役柄が上手なんでしょうね!、なんて、こんな余分事でも考えていないとオチそうになっちゃうものですから。
炎
確かにアメコミ映画の傑作だ。全体を通してのバランスは悪いとは言えないが、テーマ性や脚本の巧緻さ、単純な面白さは『スパイダーマン2』や『ダークナイト』といった傑作アメコミ群に匹敵する。編集の凄さを味わうためにはもう一度見る必要がある。
劇場で一人だけ爆笑したシーン。それはナイトオウルとシルクスペクターのセックスシーン。正常位なのに腰を思いっきり動かしてるのは下の彼女で、最後にはもの凄い火を噴く・・・・唐突な凄えギャグ。
あと、ロールシャッハ(ク)は素顔の方が格好良かった。「俺の刑務所だ~」って言うところ、檻の中から悪党を脅すところ、強すぎの格好良すぎ。
10年に1本の出会い
やはりザック・スナイダー監督はやってくれた
文句なしの とんでもない傑作の誕生である
あまりの衝撃に ありきたりな言葉しか出ないけど
オープニングからエンディングまでこんなに興奮したのは
『マグノリア』以来で 2時間40分が【一瞬】だった
あと2時間以上長くても良いくらいだ
原作はアメコミなのに
タイム誌が選ぶ1920年代以降の【小説】ベスト100に
《漫画なのに》選ばれた
そして
SF界のアカデミー賞ともいうべき【ヒューゴー賞】も
《漫画で唯一》選ばれている
そして 当然のように映画化が進む
しかし 複雑な構成のストーリー展開やビジュアルのため
当時から映画化不可能と言われ続け
数々の名監督が企画段階で諦め 去っていった
しかし ついに 映画化に成功した
原作以上の【恐ろしさ】と【説得力】が存在する完成度
もはやアメコミの映画化などという次元ではなくて
この先 永遠に語り継がれるであろう
極上の【芸術作品】として完成した
ボブ・ディランの『時代は変わる』が流れるわずか数分の間に
《この作品の中だけに存在する50~80年代あたりのアメリカ史》と
《同時期に活躍したこの世界でのヒーローの歴史》を次から次に見せる
【オープニングタイトル】のズバ抜けた素晴らしさで確信した
この世界は ソ連とアメリカが【核ミサイルの脅威】により
緊迫した睨み合いをしている時代の真っ只中から始まる
ニクソン発案の【ヒーローの活動を禁止する条例】により
今やヒーローがヒーローを辞め一般人に紛れて生活している世界
この『Mr.インクレディブル』にも多大な影響を与えた
独創的な設定が後半に より活きてくる
アポロ計画 ニクソン ポップアートの巨匠アンディ・ウォーホルに始まり
冷戦 ベトナム戦争 ケネディ暗殺 サイモン&ガーファンクル スマイルマーク
博士の異常な愛情 カストロ デヴィット・ボウイ 地獄の黙示録 ・・・
そんな感じで 一度の鑑賞ではとても気付かない程の
現実とリンクするキーワードが絶え間なく映し出されるので
思いっきり知的好奇心を刺激されまくる
パラレルワールド上に【あの時代】が完璧に凝縮されている
フィルムノワール的な【暗黒サスペンス・スリラー】テイストが醸し出す
全編まったく目を逸らす事が出来ない【張り詰めた緊張感】と
『300』以上にスローモーションを多用した 心底カッコ良すぎるアクション
そして 見た事もない【驚異のビジュアル】に満ちていて
驚きの連鎖が途切れる事が全くない
ここで書く事は出来ないが
クライマックスのウォッチメン達に迫られる【決断】や展開には
ド肝を抜かれて【唖然】としてしまった
しかし 【過度な暴力描写】と【時間軸の前後する編集】に
何も知らずに観た人は大いに混乱するだろう
目を背けたくなる様な
『シンシティ』どころじゃないスプラッターな場面もそうだが
【善と悪】の概念を《脳天から打ち砕く》展開は
100%完全に大人向けの 飛び切りダークなエンターティメントだ
《今までのアメコミ・ヒーロー物と勘違いして
家族では決して観に行かないように》
過去のアメコミ映画が全て【優等生】に見えてしまう程
この作品は《核弾頭級》の驚異だ
《ロールシャッハ》のハードボイルド的カッチョ良さは『許されざる者』の
クリント・イーストウッド的で素晴らしいし
ラストの彼の意外な運命がサプライズすぎる・・・
《Dr.マンハッタン》の超人になったキッカケの悲劇さと
日々【人間性】を失い続ける悲しい運命に号泣・・・
《ナイトオウル2世》の【今やただの中年】からの
【Mrインクレディブル】的な復活っぷりに激しく燃える・・・
(ナイトオウルの【バットマン】的コスチュ-ムの防寒バージョンも絶品)
《シルクスペクター2世》の母子によるヒーローの伝承という斬新な設定と
逃れられない皮肉な運命とコスチュームに激しく萌える・・・
《オジマンディアス》の完璧な容姿と地位と強さに圧倒され
弾丸をも避ける素早さに久々に興奮・・・
エレベーターから刺客が現れる場面の
【アクションとスローモーションとCG】の見事な融合は一番の名場面
《コメディアン》の凶暴さと節操の無さとネーミングは
ジョーカーにも通じつつ アメリカという国の象徴か・・・
彼がベトナムでとる行動には絶句させられるが
彼こそが現実社会での【必要悪の権化】なのか・・・
『ソードフィッシュ』のトラボルタの役にもかなりリンクしている
とにかく
登場人物の過去と現在を交互に見せる展開や
NYを破滅から救う為に一致団結するヒーロー達という設定は
『LOST』や『HEROES』にも多大な影響を与えたのは明白で
あえて大げさな言い方をすると
【ヒーロー版『マグノリア』】と言っても良いくらいの人間ドラマがあり
【裏『フォレストガンプ』】的なアメリカ史との巧みなリンクがある世界
【最もダークな『ダークナイト』】と言えるくらいに
《正義と悪》の定義を考えさせられるテーマが根底にある
目の前の《悪》は 世界レベルで見ても《悪》なのか・・・?
自分達の《正義》は ただの【憎しみ】から生まれた
個人的なレベルの感情に過ぎないのではないか・・・?
何を基準に《善と悪》の境界線を引き
それを誰が判断し 誰が裁くべきなのか・・・?
そして【監視者を監視するのは誰だ?】
ある事件をキッカケに 神は存在しないと悟ったロールシャッハは
《すべては【人間】の仕業だ》とつぶやいた
その彼が【神に最も近づいた男】Dr.マンハッタンと向かい合うラスト・・・
あの意外な展開の果ての【裁き】が 妙に現実的で苦い
おかげで今も この先もずっと 絶対に忘れられない作品になった
追記:
DVDをゲットして 原作も完全に読んで 再び鑑賞
いやぁ~ やっぱり傑作
観れば観るホド完璧な作品だった
1985年を舞台とし 原作は1986年から出版されている
初代ナイトオウルの殺害シーンや 劇中漫画や 劇中自伝など
原作からカットされた要素は多々あるけど
映画は全く物足りなさを感じない
むしろ映画版で追加された要素がとにかくスゴく良い
ボブ・ディランの流れるオープニングクレジットに凝縮された
『ゴッドファーザー』や『グッドフェローズ』的な数々の死体発見
【ディスコ54】【アンディ・ウォーホル】【B-29】【ケネディ暗殺】
【アポロ月面着陸】【ミニッツメンの末路】・・・などなど
クライマックスの【脅威】も遺伝子操作で生み出された巨大タコが
映画版では○○になっている しかし映画の方がより効果的
かつ現実的でシビアで とにかく恐ろしい
【核戦争の危機】が迫る緊迫した中で物語は展開し
ラストで黒幕がアメリカとソビエトの【共通の敵】を創造し
【NYで】多大な犠牲を出しながらも 無理やりに和解させ
平和へと導くという卑劣な【やり口】は 皮肉にも
【9.11】の時のアメリカと全く同じ手口だ
劇中で遠景に【ワールドトレードセンター】が意味ありげに
何度も登場する事からしても 映画版は9.11を
意識しているのは間違いない
これほど似通った筋書きが1986年に描かれていた事も
驚きだし どう考えてもオーバーラップしてしまう
しかし その驚きの展開を見せるクライマックスこそが
現実であり 実際にNYで起こった事だという事実
フィクションを越えた恐ろしい現実を経験した現代に
80年代のアメコミを映画化する意味がそこにある
【善と悪】の概念を《脳天から打ち砕く》展開
そんな結末に混乱するし 考えさせられた
映画版『ミスト』にも似た後味の悪さとテーマ
こんな作品が20年も前に描かれていた事で
改めて『ウォッチメン』という作品の【深さと重さ】を感じた
それでも時計の針は回り続ける
昔も、今も、そして未来永劫・・・人間は常に「歴史」の中で生きている。私たち平凡な人間はそんな「歴史」の中で周囲の環境に流されるまま生き続けている。
そんな、「歴史」を動かせるのはだれか?答えは簡単だ。体力、知力、権力、財力、暴力などの「力」のある者のみが歴史を動かすことができる。彼らが歴史を動かしたいのはそんな自分の力を周りに誇示し、自己を証明したいからだ。
それはこの作品に登場するヒーロー達にも言えることだろう。物語の冒頭に登場するヒーロー「コメディアン」は道徳的なヒーロー活動と称して自分より弱い人たちを貶し、いたぶっては自分のサディスティックな欲望を満たしていた。顔のない男「ロールシャッハ」も自警活動をすることで自己陶酔しどんな形であれ「ヒーロー」としての自分の人生を周囲に証明したかったのだろう。
自分の歪んだ正義を証明するために計略を練り、都市を破壊した「オジマンディアス」もこの部類の人間だ。
しかし、彼らの「力」が証明され歴史が歪められてしまったとしても、「時間」は流れ続ける。
それをマンハッタンは知っていた。そう、どんなに「力」で残酷に世界が歪められてしまったとしても、人々の中で忘れ去られ時間がたてば元に戻されてしまう。意味のないことなのだ。
そんな流れる時間の中で一つだけ「奇跡」があるとするならば、私たちがこの世に生まれ出てきたことだろう。人と人とが出会い、愛し合い、そんな奇跡の連続で生まれ出てきたのが、今ここにいる私たちなのだ。そして、私たちが今まで生きてこられたのもある意味奇跡かもしれない。
そんな世界の中で「力」とは意味がないものなのかもしれない。もちろんこの作品のヒーローのようなスーパーパワーなんて持っていたとしても全然意味がないかもしれない。
この作品はヒーロー物だが、ある意味ヒーローを批判している作品だ。スーパーパワーなんてあったって意味がない。そんなものがなくても僕たちは奇跡を起こすことができ、その奇跡を喜ぶことができるのだから。
アタマを使うアメコミ
観た後で面白い記事を読んだ。
スーパーヒーローがいるのなら、大統領を脅して(爆)でも、
(言うことを聞かなかったらパワーで殺してしまえだと)
サッサと世界平和を実現してしまえばよいのに、
実際の彼らときたら、木から下りられない猫を助けている。
この矛盾。。
た、確かに。^^;
原作をまったく知らないうえに、何の知識も得ずに観たら、
え?な、なに??という具合にドンドン場面が過ぎてゆき…。
(彼らの活動風景はオープニングでササーっと流れてます)
冒頭でいきなり殺されてしまうコメディアン。なんで?(・・;)
…すごく置いてけぼりを食った気分の始まりから(長いぞ~)
監視者として活躍してきたヒーロー達のダークな部分が語られ、
「ロールシャッハ」という舌をかみそうなあだ名の顔のない男が
真相を探り始める…。のだけど、初代がいて、二代目がいて、
とにかく彼らの名前と顔を覚えるのに懸命だったから疲れたx
だけどその…。そんなことより、かなりグロい、これは。
「300」のザック・スナイダーが描く映像世界は素晴らしく、
いや、素晴らしすぎて気持ち悪さもこの上ないのだ。
いいよ~もうxいいってばxといいたくなるグロいシーンに
何度も目をつむった。「ダークナイト」もある意味怖かった。
が、アレとはだいぶ違う意味での怖さがある。
これはあり得ない架空の世界、1985年未だニクソン大統領が
権力を振るい、ソ連と緊張状態にあるアメリカが舞台。
数々の歴史的事件に彼らが関わってきた、っていう
ひょっとしたらそういうことが…的な気の持たせ方も上手い。
しかしその…。やはり男性的というか欲情感満載の映像美^^;
Dr.マンハッタンのフル○ン姿から、二代目シルク・スペクター
の濡れ場やヌードなど、出すわ出すわ!グロにはエロなワケね。
原作通りの忠実な表現にこだわったということで、すべてに
斬新で容赦ないところなんかも男性的。嫌いではありませんが。
J・E・ヘイリー(声がシブい)、P・ウィルソン(ダサくて気付かない)
の「リトルチルドレン」コンビがいい演技を魅せており、
B・クラダップ(素っ裸で大活躍)、C・グギーノ(老けても可愛い)
など、大好きな面々も登場。地味でもいい役者を揃えてるぞ~。
是非原作を読んでみたいところだが…映画で疲れてしまった(+o+)
つまらないというのではなく、何ともいえない倦怠感に襲われる、
あのラスト…。
(アメコミって奥が深いのね。単純なヒーローも多いけど^^;)
また見たい
もし技術が今よりも少し(?)進歩していたら、ウォッチメンの世界になっていたのかも、と思える。原作がヒューゴー賞を取ったのも納得。
個人的にはエンターテイメントとしても、SFとしても最高に面白かった。
戦争と政治を捉えた上でヒーローを描いているので、舞台がアメリカだから、アメリカの歴史、文化、思想についてある程度の知識は必要かもしれないかも。
劇場予告を観て
劇場予告やTVでの評判で観に行ったが・・・
やはり皆様がレビューしているように、何も知識が無いと「解りにくい」!!
時代背景も「解りにくい」!
原作を読んで臨めばザック・スナイダーの映像も楽しめると思う。
現実とフィクションの狭間で。
色々な意味で「ダークナイト」と比べられそうだなあ・・・と観終わった後に感じた。「ダークナイト」は、一応、メジャーなバットマン、そして秀逸なアクションシーンが満載だった作品。
かたや、「ウォッチメン」は日本ではメジャーとは言えない作品、そしてコチラは地味。R-15だし、政治時事ネタに疎い方はお断りな内容・・・。
日本ではどう考えてもヒットするとは思えない。
しかし、敢えて、この時期の公開。
日本全国は「おくりびと」フィーバー、またテレビ媒体を通じての宣伝を大々的に使った「ヤッターマン」。どう考えても「ウォッチメン」は分が悪い。
僕は、この作品が「ダークナイト」と同じく、アメコミを馬鹿にする人に観て欲しい。勧善懲悪か離れてこれだけ深遠なるテーマが描けるハリウッドの底力。原作モノの実写化とはこうでなくては!!のど真ん中。
黒澤作品を次々とリメイクしては墓穴を掘るどこかの国の映画関係者にみせてやりたいという思いでいっぱいだ(デビルマンも・・・)。
多彩な登場人物を限られた時間で掘り下げる工夫、「300」でも魅せた1対1のスローモーション使いの旨さ、時間軸を工作させるストーリーテリング、特撮に秘められた壮大なテーマ・・・。
まあ、見事ですよ。
解らないという人の為にネタを割って解説っぽい事をします。
「ウォッチメン」は“正義”についての考え方の映画です。簡単な例を出すと、北朝鮮にとっての「正義」は日本やアメリカにとっては「悪」になります。この映画は絶対的な正義という物に対する欺瞞をテーマにしています。
ウォッチメンの世界。超人Dr.マンハッタンのおかげでアメリカはベトナム戦争に勝利。ニクソンはウォーターゲート事件が発覚しなかったので、大統領を続けている。80年代、アメリカとソ連は一触即発の冷戦時代。お互いがお互いに核を突きつけ合い、動くに動けない不健全な世界という設定です。
“犯人”オジマンディアスは超人であるDr.マンハッタンをアメリカ/ソ連、双方の共通の敵に仕立て上げて二国を和解させ冷戦を終結させようと考えました。しかし、その計画を知ったコメディアンは、作りあげられるだろう世界に絶望します。コメディアンは世界各国それぞれの“正義”の矛盾から生まれる“戦争”の中に自分の居場所を見つけてしまった男だからです。昔のライバルにメソメソと愚痴を言うコメディアンに計画の漏洩危機を感じたオジマンディアスは彼を殺します。
ロールシャッハはコメディアンの死を追求するために捜査を開始します。ロールシャッハは自分の“正義”の為なら殺人という“悪事”も出来るのが面白い所です。つまり、ロールシャッハとオジマンディアスは立場や目指す所こそ違えど、その本質は同じなのです。
ロールシャッハの捜査に気付いたオジマンディアスは自分自身の暗殺をさせるなどして捜査をかく乱します。
そして、Dr.マンハッタンに罪をかぶせる為に元恋人や同僚をガンに冒させ、孤立させる事に成功すると、各地に送ったフリーエネルギー装置を爆破し何万人もの死者を出す災害を起こします。
計画は成功しました。Dr.マンハッタンは自分が“悪者”になる事で世界が平和になるのならと、大量殺戮者の汚名をかぶり、その真相をバラすと言うロールシャッハも殺します。
何万人もの犠牲の上に成り立った“平和”を作った行為は、正義でしょうか?と問いかけて映画は終わります。
そんなテーマを『正義のヒーロー』であるアメコミヒーローに託し語っているのです。奥の深い、非常に優れた物語です。
日本人の感性とは真逆を行く娯楽映画
劇場予告や前評判から、かなりワクワクして待っておりましたw
だもんですからネ…予備知識を敢えて入れず、劇場へ足を運びました。
さてさて…どんな映画なのかしら…ワクワク…
………。
えーと、ですね…率直な感想です…。
『よく、分からない』
ストーリーが、じゃないですよwそれは理解しました。
キャラクターが?…でもない。それも把握しました。
じゃ、つまらない?訳じゃないんですよ。
まあ、つまりですね…日本人の感性に、マッチしないのではないでしょうか?
なんていうか…
アメコミヒーローというベースに慣れ親しんできて、初めて分かる楽しさだと思うんですよ。
それに、このストーリー運びがなんとも…
どうも、緩慢にストーリーが進むなあ―と思ってたら、原作コミックの構図を忠実に再現してるんですってね。
『シン・シティ』の時に感じた、あの緩慢さを思い出しました。
この緩慢さをアジと取るかどうかが、この映画を楽しめる分岐点なんでしょうね。
つまり、私の『よく、分からない』は、この映画の取り扱い方です。
一概につまらない、下らない、と切り捨てられない魅力も確かにありますw
ロールシャッハが自分的にはツボでしたしw
そう、魅力的な映画であるのは確かです。
貴方なりの、面白がり方を是非探ってみて下さい。
予告編を観てドキドキ☆・・・でも実際は・・・^^;
原作を読まずに観賞。
公開前に予告編を観て
顔のないダークな覆面キャラと、
有名歴史事件諸々の映像に興味を惹かれ
さぞ、面白くカッコイイ映画なんだろ~と
気合入れまくりで観に行きました。
・・・・
なのにっ!!!
想像していたストーリーとかなりのギャップがぁっっっ!!!
はっきり言ってショックでしたね。
しかもキャラ多いしっ^^;
原作を読んでいない自分が、悪いんですけどね(;一_一)
それに、ビジュアル的にもイマイチかなぁ~と・・・(苦笑)
まっ、パトリック・ウィルソンは嫌いじゃないけど・・・ね。
でも悪いことばっか書いちゃ悪いから良かった点を1つ。
迫力ある壮大な映像には、十分に楽しませてもらいましたよ^^
その分、評価を1つ上げました。
3月30日109シネマズ高崎にて観賞
久しぶりにつまらない映画をみた
はっきりいって、つまらない。長時間、時計とこんなににらめっこしたのは久しぶりだった。まず、キャラクタがとてもわかりにくく、原作を読んでいないと理解不能。もし、この映画をみるのなら、必ず、予習をすることをお勧めする。映像もそんなにいいとは思えない。ストーリーも平凡だし。CMでは言われている謎も映画では???という感じだった。
素人に厳しい映画
原作のアメコミを知らなければ全く理解できないと思いますよ。
初めてで、しかも1回目で理解できればかなりの理解力だと思います。
最近のアメコミの映画化は、全体的に行き過ぎていて
リアルに、生々しく描写してテーマも難しくなった結果
日本人には楽しみにくい映画になっていますが
まさにその代表格だと思いますね。
回想と現在進行形のわかりにく映像や馴染みの無いキャラクターが
これまた誰一人観客に共感されないタイプ。
こういった登場人物がダラダラとストーリーを展開していきますが
最後に犯人がわかっても、あーそうですか、って感じです。
悪い意味で「ヲタク的」な映画です。
原作の大ファンで、長い間映画化を待ち望んだ人だけ
見に行ってください。
唯一の救いは、映像がきれいで上映時間ほど
長く感じなかったってことでしょうか。
はっきり、言いますが「つまらない」
私にははっきり言って「つまらなかった」。
お金と時間を返してほしい。
私自身、毎月1本は映画を映画館で見ていますが、
これは、久しぶりに「お金を出してまで観るもの?」映画を
見てしまいました。
よくわからない。
なかには、映画通ぶって、「奥深い」だの「考えさせられる」だの
いろいろご意見があるようですが、私には何も残らなかった・・・
まあ、私自身が付いていけなかったのだと思いますが、
映画館で観る映画ではないな。
人類を救うのは誰だ!
現実の世界と少し違う異世界の紹介が,
リアリティを持って描かれるオープニングが素晴らしい。
彼らのひとりが何者かに殺されて始まるミステリー。
捜査はひとまず置いて,
まずはたっぷりと時間をかけて,
ヒーロー達の孤独と葛藤を掘り下げてゆく。
彼らに共感を持った頃ようやく捜査スタート。
犯人は分かりやすい。。
「ダークナイト」+「Mr.インクレディブル」風な奥深いテーマを,
独創的な映像で紡ぎ上げる。
淡々としてるし,地味だけども,
見応えがあって面白かった!
前半はあまり難解さながら、後半はヒーローものとして普通に楽しめました
雰囲気は『ダークナイト』に似ていて、ストーリーは、『ファンタステック4』ぽいのですが、これまでのヒーローものと違って人の殺され方が、えぐい!スプラッター映画に近いノリです。
冒頭にヒーローの一人が殺されて、そいつがつけていたピースバッチに血がつき、地面に落ちるシーンが登場しますが、一切説明するシーンかはなし。ストーリーの前半は何のことか分からないまま、ヒーロー同士が監視し合い、戦うまでのエピソードと背景として同時進行しているニクソン大統領時代の冷戦による対ソ連との核戦争の危機が散りばめられます。
なかでも異様なのが、突如登場するブルーの皮膚で覆われた巨人。ベトナム戦争で無敵の強さで、戦っていました。
とにかく前半は、何の映画だろうと全くつかめませんでしたね。
あまり難解さで、パンフレットも細かく登場人物を紹介した小冊子風のものが用意されているので目を通されておいた方がいいと思います。
結局原作に忠実な余り、映画としては説明不足になってしまったのです。
言わんとするところは、ヒーローを現実社会に投じたらどんなことてになるのか。そして、『ダークナイト』でバットマンが悩んだように、もしヒーローが行き過ぎた暴力や監視活動を行った場合、「誰が監視者を監視するんだ?」というこの作品のキャッチコピーとなるわけです。
その暴走ぶりは、地球レベルの危機を招くものでした。
そこで本作のストーリーは味な問題提起をします。彼らの暴走で、米ソの冷戦が緩和し、地球が一つにまとまって平和へと歩み始めるのであれば、彼らの暴挙は許されるべきことかということです。
後半は、『ファンタステック4』ふうの展開で、ヒーローの活躍が楽しめます。そして混乱の黒幕が明らかになったとき、黒幕がのたまうそんなへ理屈で地球を救おうとするなんて!ときっと思われるでしょう。
最初に登場するロールシャッハというヒーローの白黒模様がうごめく覆面姿が不気味でした。あれは心理テストに登場するロールシャッハテストからきているものなんですね。
最後に原作からの唯一の変更点と言えるのがラストに出てくる新聞のタイトル。新聞販売機で売られている新聞の見出しの内容が何だったか教えてください。そこに監督の意図が隠されているはずです。
またエンドロール終了まで映像がありますので、最後までご覧になってください。
全102件中、81~100件目を表示