劇場公開日 2009年7月4日

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MW ムウ : インタビュー

2009年6月26日更新

玉木宏 インタビュー

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「MW」は人の善悪を問う作品だと語る
「MW」は人の善悪を問う作品だと語る

玉木はこの映画のテーマを「何が善で、何が悪か」を問うものだと捉えているという。

今年は俳優のほか歌手活動にも精力的
今年は俳優のほか歌手活動にも精力的

「それに対する答えは見出せていないですけどね。でも、答えが明確にわかってしまったら、つまらないような気がします。手塚さんの作品には、考えさせる何かが必ずあると思うし。結城のやっていることは、今、僕たちが生きている法社会の中では悪ですが、そういうこと(犯罪を規定する法律など)も、そもそもは、人間が社会を営んでいく中で、何が善で何が悪かということを考えた末に規定してきたことなんだと思います。だから、映画を見て考えることでよいと思います」

今年は「真夏のオリオン」に続いて「MW」が公開され、さらに年末には「のだめカンタービレ THE MOVIE I(仮題)」と主演映画が3本も公開される。「映画の方が作りこんだ世界観で芝居ができるので面白いけど、演じる上では映画もドラマも変わりはない」と話す玉木だが、彼には俳優のほかに歌手としての顔もあることはご存知の通り。

今年は歌手としてニューアルバム「Times...」をリリースし、11月から3年ぶりのツアーも控えている。玉木にとって俳優と歌手の違いとは?

「世界観を伝えるという意味では、俳優も歌手も一緒だと思います。ただ、俳優として役を演じる時、僕は自分の中から何も引き出さない。自分から何かを出していったら、いつも同じになってしまいそうで。だから、脚本を読んでイメージや人物像を膨らませ、そのイメージのほうに僕自身を近づけていく。そうすればきっと、毎回違った印象を見る人に与えられると思う。逆に音楽のほうは、俳優として日々いろいろな物事に触れていくことで、いろんなことを考え、変わっていく今現在の自分の感情をそのまま反映すればいいんじゃないかなと思ってます。そういう意味では両者はリンクしてるのかなと思いますが、歌手活動のほうでは、音楽性や方向性というのはまだ明確に決めてはいないので、どんどん変化していければいいなと思ってます」

今度ははどんな“顔”を見せてくれるか?
今度ははどんな“顔”を見せてくれるか?

ひとところに留まるのではなく、新しいものを求め、変化していく。そんな玉木の姿勢が、今回の結城美智雄という過激な役すらも演じこなさせた。次にどんな顔を見せてくれるのか。

「僕から“こういう役をやりたい”と言うことはあまりないです。いつもオファーをいただいて脚本を読み、“これは新しそうだな”と思って出演を決めることが多いですね。今年のように出演作の公開が続くことによって、きっとまた新しい役や作品との出会いがあるんじゃないかと僕自身も期待してます」

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