プライド
劇場公開日 2009年1月17日
解説
「有閑倶楽部」などで知られる人気漫画家、一条ゆかりの同名コミックを映画化。監督は「デスノート」シリーズの金子修介、主演に映画初出演の歌手ステファニーと、「デスノート」「愛のむきだし」の満島ゆかり。有名オペラ歌手の父を持ち、美貌と才能にも恵まれ裕福な暮らしを送っていた史緒だったが、父親の会社が突然倒産し路頭に迷ってしまう。一方、貧しい家庭で育った萌もオペラ歌手を夢見てバイトに明け暮れおり、2人はコンクールで激突することになるが……。
2008年製作/126分/日本
配給:ヘキサゴン・ピクチャーズ、シナジー
スタッフ・キャスト
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2020年7月30日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
イタリア留学をかけた声楽コンクールの決勝。緑川は麻見の出演前に彼女の母親の死の真相をつぶやき、失脚させる。その後は史緒の大学の同級生で無一文の史緒を助けてくれた恩人・池之端蘭丸(渡辺)の母・奈津子(高島礼子)が経営する高級クラブ「プリマドンナ」で歌手となった史緒。そして、未だ音大に在学中であるため金に困っている萌もホステスとして働くことになった。史緒は一度は断念した留学を果たすため、結婚は取引だと言うクイーンレコード副社長・神野隆(及川光博)と婚約する。
完全に敵対心剥きだしの史緒と萌。しかし、プリマドンナで突然のデュエット曲「ソング・フォー・ユー」を2人で歌うシーンは鳥肌が立つくらいだった。蘭ちゃんよりも興奮しちまった。
ストーリーは漫画が原作だけにつまらない。三角関係とそれにからむ蘭丸。wikiによると原作は萌は神野の子を宿しているらしいから、もっとドロドロなんだろう。映画は結構あっさり味。だが、二人の歌唱力はたいしたもの。テーマ曲より「ソング・フォー・ユー」の方が良いのはしょうがないことか・・・
2010年1月13日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD
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映画「プライド」(金子修二監督)から。
原作は、漫画家、一条ゆかりさんの同名コミックを映画化。
さて物語の序章、レコード会社副社長役の及川光博さんが
「成功の秘密」を教えてあげようか、と主人公の1人に近寄る。
ひとつは「どんなにみっともなくても、
与えられたチャンスに食いつくこと」
もうひとつが「その道の一流の表と裏を知ること」
私は特に、2つ目のフレーズに引っかかった。
与えられたチャンスは逃すな・・は、表現は違えど、
何度か耳にした発想であったが、
「その道の一流の表と裏を知ること」という視点は
なかなか面白いと思った。
「一流になりたかったら、超一流を経験しなさい」、
そう教えられたことがあり、以後、心に刻んでいたが、
今回のフレーズは、また違った心構えとなった。
どの世界にも、必ず「表」と「裏」が存在する。
「表」だけを知っていても、「裏」だけを知っていても、
それは「成功」には、ほど遠い。
だからこそ、その道で成功したければ、
「裏と表」を知るべきである、とは、妙に説得力がある。
どうせ少女漫画の映画化、とあまり期待してなかったが、
どうしてどうして、51歳・男性でも意外に楽しめた作品である。
2010年1月5日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館
いやぁ、すごい演技(作品)でした。
しばらく、体の震えが止まらなくて、席を立てませんでした。
実際には、恥ずかしくてできませんでしたが、
お客さん、7名だけしかいませんでしたので、おもいきって
スタンディングオベーションをしてやろうか、とウズウズするくらい大興奮。
エンドロール終了、客電点灯後、小さく拍手をしてしまいました(笑顔)。
そして劇場退出後、鳥肌をたてたまま、パンフを購入すべく、売店へと直行しました。
漫画原作は未読。
作風は一口で表すと“ゴージャスな昼ドラ”。
それも、月~金13:30から東海テレビ製作のやつ。
『牡丹と薔薇』『真珠婦人』系を豪華ヴァージョンアップした感じ。
主人公がベッドに突っ伏して涙にくれるシーンがあるんですが、
そこで泣きながら真っ赤なりんご齧っていますからね。他にも、
水の入ったコップにつば入れられて「飲みなさいよ」って強要されたり。
それは、ストーリーだけでなく、BGMや効果音も同じで、
劇中に流れる音質、音が入るタイミング、音を大きくするタイミングまでもが昼ドラ。
だから、普段昼ドラを見る層にとっては、絶対にストライクゾーン、ど真ん中。
私なら、絶対に『ごきげんよう』と『非婚同盟』の間にスポットCMを打ちます(苦笑)。
冒頭に“演技”と記しましたが、配役。これぞ、日本映画の王道です。
主役のステファニーさん(昨年レコード大賞新人賞)映画初出演。
だから演技は拙くて当然。しかし、脇役はキャスティングもピッタリ、演技も抜群。
主人公に強烈な嫉妬心を抱くライバル、満島ひかるさん、
主人公と婚約をするレコード会社副社長、及川光博さん、
絢爛豪華な一流クラブのママ、高島礼子さん。
満島ひかるさん、某新聞に「鬼気迫る演技が見物」と記されていたのですが、
まさに、そのとおり。彼女の演技を見るだけでも、1800円払う価値があります。
及川光博さん。
初主演映画『クローンは故郷をめざす』も1週間前に鑑賞しましたが、
こちらのほうが、得意のミッチービーム全開で、髪型も、ファッションも
ここまで似合うのはミッチーしかいないでしょうと唸らされるくらい、はまっていました。
高島礼子さん。
これ演技ですか?本職ですよね??と尋ねたくなる麗しさ&存在感。
『K-20』のボロ家の所帯じみた奥さん役もいいのですが、やはり、
高島さんには、このような威厳のあるゴージャスな役が似合います。
すげぇな、とスクリーンに釘付けになったワンシーン。
高島さんの銀座クラブ、渡辺さんのピアノ演奏にあわせて
まるで真剣の切りあいさながらに、火花をバチバチと散らして、
ステファニーさんと、満島さんが、歌う場面。当然メインは歌う2人。
そのバックに階段で2人の歌を色々な思いを抱きながら黙って聴き入る
及川さんと高島さんが映ります。バックです、だから当然姿は小さいです。
それなのに、伝わってくるんですよ。今お二人が何を考えて、どんな思いで、
歌を聴いているか。しかも前で二人が歌っている=その時間の長さは半端では
ありませんから。これ、役になりきっていないと、ここまでできません、凄すぎます。
『眉山』の山田辰夫さん、円城寺あやさんペアが魅せた演技を彷彿させてくれました。
☆彡 ☆彡
もちろん、ステファニーさん、満島さんの絡みも十分見ごたえがあります。
ステファニーさん、歌声でこの役に決まったそうです。お二人が歌うシーン
数多く用意されていますが、オペラ以外は、すべて本人が歌っています。
そして、聞きごたえも十分(オペラも、猛練習したそうですが、やむなく吹替に)。
演技も、その拙さが、かえってお嬢様感を演出する効果になっていました。
これも、映画のおもしろさでしょう。
いやぁ、1月から、こんなにも面白い作品にめぐり会えて幸せです。
素敵な、2時間をありがとうございました。これから原作漫画を購入します(笑顔)。
※注意
昼ドラを好まない人は★1つの可能性もあります。予めお伝えしておきます。
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