重力ピエロのレビュー・感想・評価
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伊坂幸太郎の伏線回収と螺旋状に交わり繋がる真実に涙
I'm sad.かな。その悲しみの螺旋をただ憂鬱に、優しく観ていた。
劇的な伏線を回収する伊坂幸太郎の華やかさを抑え、淡々と家族の表情が変わっていく様を重厚な役者で綴る。
結構諸々受け止めるに重く、観るにはなかなかハード。それでも待ち受けるはきっとハートフル。
面白い!けど・・・
原作を読んでいないのであくまで映画だけの感想、という事を前置きいたしますが、そもそも普通の感覚ではレイプされて身籠った子どもを産もうと思うのは母性として普通の感覚なのだろうか。母体が何らかの病気で中絶をしたら体に影響があるって話なら別だけど。。
そのような子を産んでしまっていつか真実を知ってしまったら不幸でしかなくない?てなわけでこの物語はある意味必然のような気がしてしまって納得感が先立ち映画としての面白さが半減してしまった。
【”俺たちは最強の家族だ!”赦されざる者は報いを受ける。今作は、不幸な現実にもめげず、懸命に希望を見出そうとする家族の物語である。タイトルに込められた意味は、重いです・・。】
■大学院で遺伝子の研究をする泉水(加瀬亮)と、街中の落書き消しの仕事をする春(岡田将生)。
”全然似ていない”2歳違いの兄弟である2人は、ある日、父親がガンに侵されていることを知る。
一方、街では連続放火事件が起きており、その現場には犯人からのメッセージと思われる落書きが残されていた。
◆感想<Caution! 内容に触れています。>
・久方ぶりに鑑賞したが、高校生時代に連続レイプ犯だった葛城(渡部篤郎)の、成人してからの豪奢なマンションで、泉水に言い放った言葉には、相変わらず怒り心頭になる。
ー ”レイプ魔が、何を言ってやがる!家庭の安寧を崩しかけたことを判っているのか!”
個人的な意見であるが、レイプ犯は、市中引き回しの上、八つ裂きの刑が妥当だと真面目に思っている。(一応、法学部出身ですが、ハムラビ法典を学んだので・・。)
女性の人権を蹂躙する男(今でも、頻繁に事件が起こる。)は一罰百戒の意味を含めて、厳しい厳しい厳しい、刑罰を処するべきである。終身刑でも良い。ー
■今作が響くのは、レイプ魔により一度は家族が崩壊しかけたところに、父(小日向文世)が決断した事である。
”自分で考えろ!”
生まれてくる子には、何の罪もないのであるから・・。
・そして、物語が進むうちに、連続放火犯は誰であったかが分かるシーン。それは、壮大な復讐であった・・。
<不幸な現実の先にも、懸命に希望を見出そうとする家族の物語。
卑劣な犯罪によって翻弄される兄弟を加瀬亮&岡田将生が、彼らを温かく見守る父親を小日向文世が演じる作品。タイトルに込められた意味は、重いです・・。>
配役最高、シナリオ最高
シリアスな伊坂幸太郎作品はすべる可能性が高いと思ってたんですが、そこまで闇に引きずられず、いい感じな良作でした。
渇いた感があるこの感じがたまらないですね。
大事件を日常に重ね合わせて、浮かせずに描ききる伊坂作品と映画化に脱帽でした。
良い映画の雰囲気はする
面白そうな雰囲気はするが、私には刺さらなかった
放課現場にアートがある無理を補うだけの、頭で話を作ったようで作品のパワーが今ひとつ
放火犯を探す始まりからあまり話に引き込まれないのに、遺伝子の話や家族の話で深くなっていく
もっと追加すべきシーンや無くていいシーンがありそう
伊坂幸太郎の名作映画化
伊坂幸太郎の『ゴールデン・スランバー』と並ぶ、直木賞候補にも挙がった名作の映画化。原作は、既読だが、映画は観てなかったので、huluで鑑賞。もう13年の前の作品になるのだと、出演者の若さ、当時の携帯や服装からも伺えた。
内容的には、レイプ魔や放火犯等の凶悪犯罪を巡るサスペンス。しかし、根底には血の繋がらない兄弟、親子の家族愛をテーマとしたヒューマン・ドラマとしての温もりも感じられる。正に、劇中のセリフにもあった『最強の家族』の物語であると言える。
今から17年前に起きた連続レイプ魔の犯行によって、妊娠を余儀なくされた妻。それを承知で、自分達の子供として育てる決意をした夫。その噂は町中に知れ渡ったが、夫婦は、先に生んだ実の子ども・泉水と変わらずに、本当の弟・春として愛情を注いで育てた。
その17年後、彼らが住む仙台の街で放火事件が連続して起こる。泉水と春は、壁面に描かれたグラフィックアートが残された現場近くで、放火事件が発生していることに気づく。2人して放火犯を見つけようと、張り込みを続けていく。そこに嘗ての、レイプ犯も関わって、サスペンスの要素も深まっていく。
春役には、若き日の岡田将生が務めている。一見すると、天才肌で、悩みは無いように振舞いながらも、そこには自分の誕生に纏わる罪と現実をしっかりと受け止める中で、抑えようのない怒りと衝動に縛り付けられた青年を演じている。その透き通るような美しい顔立ちが、内に秘めたる春の想いが、逆に痛々しく映し出されている。そしてなんと、春の子供当時を、子役の北村匠海が演じていたのは、お宝の掘り出し映像だった。
また、春の兄役の加瀬亮も、随分若い。春に比べて秀でる所もなく、着実に一歩一歩進むタイプの、冴えない男を演じているが、春を想う兄弟愛をヒシヒシと感じる演技だ。そして、父役の小向さんはは、当時も今も全く変わらないというのも、逆にすごい(笑)。また、吉高由里子も脇役として、春のストーカーをする痛い女を演じている。
ラストについては、原作でも本作でもハッキリとは描かれてなく、読者や映画を観た人に委ねられているが、それぞれに春の行く末を、温かく見守りたい思いになるだろう。
左脳が活性化している兄弟
伊坂幸太郎の話題が出たので視聴。
加瀬亮もだいぶ男前なのに、ちゃんと美しい弟の比較になっている不思議。
小日向さん、明らかにおかしいカツラとかでも、演技力で全部オーライ。どんな役もこなすなぁ、すごいなぁ。
渡部篤郎の役がとことんクズ。
この後見た「告白」もだけど、サイコパスが極悪人すぎて、制裁を視聴者が望む流れって、、それが怖い話。
小日向パパを始めとした一家がめちゃくちゃいい家族だから、そのギャップ。
鈴木京香の野菜の歌が非常に長いのだけどクセになる。それに気を取られた後の展開の落差。
加瀬亮ファンの人に見たことを報告しようっと。
楽しそうに生きていれば、地球の重力なんて消してしまえる
伊坂幸太郎の原作は未読。
悲しい過去を背負った家族の家族愛の物語。
大学で遺伝子の研究をする兄の泉水と落書き消しの弟の春、今は養蜂を営む父と亡くなった母。
彼らの住む仙台で連続放火事件が発生。
春は自分の消す落書き〈グラフィティアート〉の近くで放火事件が起きている規則性に気づく。
そして、そこに書かれた文字の頭文字はDNAの配列だと泉水は見抜く。
何気ないその放火事件の真相を追っていくと家族の悲しい過去にたどり着いた。
正直、放火事件の犯人とかある程度の展開は序盤で読めてしまう。
ただ、この作品で重要なのはそこではなくてもっと深い部分。
ミステリー要素が強いのかと思いましたが、純粋なヒューマンドラマでした。
そしてそれが良い。
申し訳なさそうに進む伏線回収、随所随所の胸糞具合、それに比例したスカッとする兄弟愛。
地味ではあるけれど、少しずつグサグサと深く胸に刺さってくる感じ。
重い話ではありますが、見終わった後は少し清々しさも感じる秀作でした。
春が落ちてくる、マイケル・ジョーダンのサイン入りバット、大事な時はいつも兄がいた。
グラフィティアートは不器用なメッセージの伝え方だったのかな。
みんな大好き加瀬亮と岡田将生のコンビはもちろん、外見を変えても昔の雰囲気を残しているストーカー夏子さん役の吉高由里子の演技が素晴らしかった。
その他、鈴木京香やおっさん勢も難しい役どころを名演。
幼少期の春を演じたのが、若き北村匠海とは驚き!
伊坂幸太郎作品全然読めてないですが、これは原作読んだ上でまた観直したいと思います。
追記:どんな写真でも春の後ろに映り込む夏子さんが若干ホラー。
歪な家族愛
グラフィティアートを消す仕事をする春は市内で頻発する放火騒ぎとの関連に気付き兄の泉水に相談するが…。
伊坂幸太郎原作映画。軽めの雰囲気から徐々にシフトし始めどんどんと先が観たくなくなる重い物語。こう言う歪な家族愛を描いた作品は好きです。
きっちぃ〜
喜怒哀楽全部出たよ。特に怒りと哀しみが。
切なすぎるよ。頭にくるよ。たまんないよ。
この世の中を全部ぶっ壊して消し去りたいよ。
奥歯噛み締めて見てたよ。
憎しみと愛……相反するはずなのに……
消すことができない大きく深い傷。
生々しく、癒えることない傷。
見なきゃ良かった。見て良かった。
思いが交錯する。鼓動が唸る。心が掻きむしられる。
心の置き所がなくなる。身を支える重力が失われる。
そんな作品でした。
シリアスなテーマではあるけれど、重くなりすぎず見応えのある作品。最...
シリアスなテーマではあるけれど、重くなりすぎず見応えのある作品。最後にタイトルに込められたメッセージが明らかに。それまでは、タイトルにどう繋がるんだろうと考えながら見入ってしまった。
当時、原作を読んで、すごく印象に残ってました。 加瀬亮と岡田将生の...
当時、原作を読んで、すごく印象に残ってました。
加瀬亮と岡田将生の兄弟役ぴったり!
キラキライケメンが抱える闇と、最強家族。
おもしろかったです!
子役が北村匠海なのも、最後に知ってびっくりしました。かわいい♩
Mahatma Gandhi said
自分自身がこの世でみたいと思う変化にあなたがなりなさい。ガンジーが言ってた。名言。
昔のアルバムおもしろかった。
悪いことをそうとは思わないサイコパス野郎の感じが出ていてなかなかの怖さがあった。
きれいにまとまっていたし完成度は非常に高いいと思う。本とは面白いと感じる部分が違うというか、映像化することでなんだか地味になった感じがする。
春が2階から落ちてきた。
伊坂幸太郎の映画化作品。
2人の兄弟、その家族の苦悩を描いた作品だと感じた。
キーワードは「放火、グラフィティアートDNA、レイプ」そして「家族」。
映画としては先が読めてしまって、残念に思えた。
好きだな、と思ったシーンは、春が金賞を取った際、春の絵の才能は父親譲りのものだと他の受賞者の母親から暗に揶揄され、春はそれに怒って、暴力を振るってしまうシーン。春の母親が止めに入って、そのまま謝っていれば、おそらく、他の受賞者の母親は、「父親の凶暴性も遺伝するんですね」ぐらいの皮肉を言っていただろう。そこで機転を効かして、春の母親が「やめなさい」と他の受賞者の母親のお尻を絵で叩く。春の凶暴性は私に似ているということを示していて、一般的にいえば批判されるんだろうけど、息子を庇う強い母親が表現されていてスカッとした。
あとは、最後の血は繋がっていないけど、嘘をつく癖は似ている、いけないことをしたこと事実がバレて、父親としては悲しいシーンだろうが、あらためて、育ての父を実感できる温かい場面だ。
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