パラノイドパーク
劇場公開日 2008年4月12日
解説
オレゴン州ポートランド。スケボーに夢中の16歳の少年アレックスは、不良スケーターが集まるパラノイドパークへ行くようになる。だが、そこで、思わぬ偶然から誤って1人の男性を死なせてしまう。アレックスはその後も何事もなかったかのように日常を過ごすが……。「マイ・プライベート・アイダホ」「エレファント」の鬼才ガス・バン・サント監督が1人の少年の罪の意識と葛藤を描いた人間ドラマ。07年カンヌ国際映画祭では、60周年記念特別賞を受賞した。
2007年製作/85分/アメリカ・フランス合作
原題:Paranoid Park
配給:東京テアトル、ピックス
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2018年11月14日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
全く解決しない、もやもや感の残る映画。セックスするシーンなんて要らないし、もっと苦悩するアレックスを見たかったよ。まぁ、最近はそんな若者が増えてるってことか?
ストーリーはいきなり時系列バラバラになっており、結局、平然と刑事の尋問を受けてるアレックスが印象に残るだけ。そして、列車に轢かれ真っ二つにされた警備員がまだ生きていたという姿。ホラーじゃあるまいし・・・
何かしら後悔する想いを知る人間なら、
この映画の理解も少し可能かもしれません
罪を犯そうとして犯すわけでは無く。
犯した罪は消せるわけも
許されることも無く。
貧困層
中流階級
の交わるスケボーパーク
ドストエフスキーの「罪と罰」の内容を今風に端的にまとめた感は否めませんが。
僕は割と好きです。
まともな人間なら、
罪を犯し
罰を法律から受ける前に、
このように感じるのでしょう。
その罪を共感することは不可能なわけで、
共感出来ない罪を持つということは
一生口にできない重荷を背負うこと
能天気に振る舞う友人達と
簡単に笑い合うことも出来無くなる。
後悔と罪の意識に押し潰されないために、吐き出す場所を探すが、そんな安易なものはなく、ただ紙に書いては捨てる告白
ガス・ヴァン・サントにしか撮れない、違和感のない日常的風景。クリストファー・ドイルの複雑でリズムあるカメラワーク。そして、どこからともなく流れるイーサン・ローズの音楽。どの場面を切り取っても、美しい一枚の絵画のよう。
ある『出来事』に対する自分の罪と葛藤し、逃げ場のない主人公。自分の心を閉ざし、悲しみをまとう主人公に対して、ガスの作品は最後にいつも暖かい光をそそいでくれる。それが、ほんの少しの光であっても。
彼が気づいたもの、それには「孤独」という名前がついているんだよ。 好き嫌いはおいといて、完成度はヴァン・サント作品で一番高いと思う。観る人を選ぶ映画。
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