劇場公開日 2008年9月13日

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おくりびとのレビュー・感想・評価

全104件中、1~20件目を表示

4.5ものすごく美しい映画「おくりびと」

2024年11月10日
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鑑賞方法:VOD

泣ける

知的

少し前に見た作品の感想を。
2008年の作品ですが、ずっと気になっていたので鑑賞。
映像、所作など本当に美しくて、涙もいっぱい出て、本当に心が洗われる作品でした。

特に自分の中で印象に残ったことが、
・周りになんて言われようが誇りを持って仕事する
・幼少期の家族との関係が自分の人生に大きく影響している

ということです。

僕は15年前から経営者になることを志して、今は会社を立ち上げ事業を営んでいるんですが、

「なんで経営者なるの?」「リスクあるからやめとき」「普通でいいやん」「なんでそんな仕事してるの」などなど、、、
いろんなこと言われ続けていました。

作中の本木さんも色々言われながら、それでも自分の仕事を遂行する姿を見て、かっこよさを覚えました。

そして、幼少期の家族との関係が、自分の人生を前進させるときに邪魔することもあると改めて学びました。最近これはよく感じるのですが、再度自分の過去を癒して行きながら、思いっきり前進させていこうと思いました。

自分にとってものすごく大切な作品になりました。

梶清智志

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梶清智志

2.5朝日ホールで鑑賞

2024年7月5日
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鑑賞方法:試写会

何故、周りの人たちがこの職業を毛嫌いしているのか分からないから、乗れない。

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ムーラン

4.0素晴しい仕事。

2024年5月9日
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鑑賞方法:VOD

大切な人をおくった事がある人も、そうでない人にも観てもらいたい映画です。

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ピノキのこ

5.0過ごさがよりかんじた

2024年2月18日
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鑑賞方法:映画館

ヨコ劇で一層知ってより感激しました!

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jamjam

4.5いい旅して帰っておいで。

2023年7月30日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

幸せ

扱ってる題材からじっとり重くなりがちかと思いきや、淡々としながらも人間の間抜けさやその中に潜む愛情を感じていい映画でした。

他にもいろいろ言いたいことはあるはずなのに言葉で説明すると別なものになってしまいそうでむしろ言いたくない。
とにかく、できれば、何も考えずに見てください。

宗教や国は違っても大切な人への愛情は世界みな同じ。映画祭受賞で改めてそう思いました。

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こまめぞう

4.0納棺師という仕事

2022年12月4日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

納棺師って、とても大変だと思いますが感動のあるお仕事ですね。
本木雅弘さんのチェロを演奏する姿、死化粧する所作が美しい。

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光陽

4.5死は人生の門か?

2022年11月7日
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鑑賞方法:VOD

この映画の内容は説明する必要がないと思うが、個人的に、私の授業でこの映画をどう使おうか考えている。まだ、何にも煮詰まっていないが、主人公、ダイゴの心の変化、例えば、納棺師として歩んでいくかへの疑問、解決、父の死により父への蟠りが解けていくなどダイゴの心の移り変わりに焦点を置くのもいい。彼が納棺師として、歩もうか迷っているとき、この仕事が父親との再会を果たしてくれて、心からこの仕事に対しての確信と自信が持てたこと。でも、これを彼は知らなかった。父親の顔を思い出せなく、思い出したくもない彼にやっと、人生の一コマの区切りがつけたこと。彼の生まれてくる子供とともに歩む新しい人生に明るい希望が持てたこと。そして、父を許せたことが、最も彼の心の重荷を下ろして気持ちが軽くなったと思う。

この主演の男優は顔の表情をよく使い分けていて、微妙な顔の演技が上手だった。しかし、それに反して、伴侶役を演じた俳優はミスキャストだったと思う。この人は誰か知らないがアニメの声優かもしれない声質で、間延びした話し方で、緩慢で、申し訳ないが、残念だった。ただ、この人の役柄は重要で、ダイゴに語りかける一言一言が意味を持っていて、ダイゴの気持ちや考えに徐々に気づきを与える。そして、ダイゴは変わっていった。例えば、父から教わった『いしぶみ』を伴侶に渡す場面や父親の好きなレコードを大切に保存していることが母の愛情の表れと語る伴侶。
しかし、納棺師としての職業選択の決定だけは彼女が彼の気持ちを変えられなかった。彼女が気づいた。これが、素晴らしいかった。

人生においても自分が気づき変われること、または、人の言葉で気づき変われること、全く信念があって、変われないことがある。こんな実例をあげて、話し合いのポイントが見出せればいい。

こういうことに個人的に感動しいたが、クラスの学習者にとってここが論点になるかどうかはわからない。主に、学習者が、会話のトピックを決めて話あう学習者主導型のクラスだから。

少なくても、納棺師という、山形県酒田での貴重な役割、それに、出羽三山として聳える山々、その残雪の鳥海山をバックにチェロの音など話題はあるだろう。

*授業は一月上旬で、学習者はこの映画を見てきて、この映画についてどんなことを話し合いたいか決め、感想、経験、意見などグループで言い合うクラスです。何かアドバイスがありましたら、歓迎します。

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Socialjustice

4.5美と敬意の生死儀式 納棺

2022年8月17日
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鑑賞方法:VOD

泣ける

笑える

難しい

青木新門さんが亡くなったニュースを聞いてこの映画を見ていないことに気がついた。『納棺夫日記』は20年前、都内で入手できなかったからか富山の出版社「桂書房」に直接注文した。当時の私は葬儀屋さんになった女の子の話や監察医解剖や人体の本をいろいろと読んでいた。

舞台は霙の冬から花の春に向かう山形で、照明と色彩と風景が美しかった。女の子になりたかった男の子の場面が一番辛くてきつかった。

餅や干し柿やフライドチキンなどをムシャムシャ食べる場面が多いし山崎努が居るのでどうしても伊丹十三監督の「タンポポ」を思い出す。「こおろぎ」(2006)という映画も同様だった(があまりにたるく、山崎努の無駄使いで途中で見るのをやめた)。伊丹十三へのオマージュなのかな。青木さんの本にも食べ物が沢山出てくる:水島柿、鱒寿司、軒下にぶら下げる鮭。富山だなあ。浄土真宗王国の富山で死は穢れではない。あるのは「生死」で「生」と「死」は別物でなく対立もしていない。お寺との距離も近い。月命日に必ずお坊さんを家に呼ぶ(朝8時!)。仏壇にお花、お坊さんにお茶と和菓子を用意して、お経をあげて頂きお礼は千円位。毎月だから誰か家に居ないと続けられない習慣だ。キラキラの仏壇と井波の欄間が立派な広い仏間は富山の少し昔の典型的和風家屋に欠かせない。そういう富山の人のメンタリティと親鸞の考え、そして空気感を変える程の清浄な立山連峰は映像に是非とも必要だったろうと私ですら思った。だから富山ロケができないことと、素晴らしい脚本だが結末が自分の言いたいこととは異なるという理由で青木さんが自分の本を原作として挙げないでくれ、と言ったのはわかる気がする。

でももっくんが青木さんの本に出会わなかったら、青木さんに何度も会いに行かなかったらこの映画はできなかった。もっくんの一挙一動は静謐で美しい。日本人で彼ほどスーツや白シャツを美しく着こなす人は少ない。寡黙に自らの身体と所作で表現する様式美タイプの役者さんだと思う。

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talisman

4.0良作

2022年1月3日
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フランスパンにマグロだかサーモンを乗せて食べてて驚いた

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aaaaaaaa

4.5所作が美しい

2021年12月3日
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鑑賞方法:VOD

泣ける

悲しい

幸せ

それにつきます!
そして、色々大切な事を
教えてくれます、この映画、
石文、、、そんなのあったんだ、、
観てない方は是非!!

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T-KAZU

3.0職業に貴賎なし

2021年11月12日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

とてもいい映画で、自然に涙があふれてくるほど感動しました。
ただ、ストーリーの根底にある、納棺師に対する偏見のようなもの=職業観・仕事観が、どうしてもいただけなかった。
それが原因で、夫婦仲が壊れたり、友人から軽蔑を受けたりと、話の進行に深く関わるものなのですが、私は基本的に「職業に貴賤なし」もっというなら、どんな仕事にも苦労ややりがいはあると考える者なので、「もっとましな仕事して」とか「父親になるから、ちゃんと生きて」みたいなセリフはまったく理解できませんでした。
そこが減点の理由です。

2013.3.1

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うそつきカモメ

5.0【”人間の死と生とは何かという深淵なテーマ”を、雄大な月山を遠景にした庄内平野を舞台に描き出した秀作。】

2021年2月6日
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鑑賞方法:TV地上波、VOD

悲しい

知的

幸せ

ー 青木新門さんの「納棺夫日記」を読んだのは、手元にある本の奥付を見ると、1997年だったようだ。 その後、今作が公開され、私は”観た気になって”映画館で観る事は無かった。
 が、その後、複数の媒体にて今作を鑑賞し、素晴らしき映画である・・、と思った。-

<Caution! 以下、内容に触れています。>

■何度観ても、クスっとなるシーン。
 ー伊丹十三監督のテイストを感じるシーンでもある。-

 ・小林大悟(本木雅弘)が、東京でチェロ奏者として活躍する、夢を絶たれ、故郷の山形県酒田市の父親が経営していた、喫茶店で第二の人生を歩もうと、NKエージェントの面接を受けるシーン。
 社長(山崎務)は、履歴書も見ず、採用と言い、そのまま”葬儀用ビデオに出演させられるシーン。
 毛を剃るシーンで、実際に頬を切られたり、散々である・・。
ー 「お葬式」の喪主の振舞いを覚えるビデオを思いだす。 ー

◆ジワリと沁みるシーン

 ・小林が、死後2週間たった、独居老人の死体を扱った後,死臭を落とすために寄った銭湯で、偶然出会った高校時代の同級生、山下。そして、常連(笹野高史)。
 一人で、銭湯を切り盛りする山下の明るい母(吉行和子)の姿。ー

 ・小林が、会社に行かず、川を橋の上から眺めているシーン。遡上する鮭の姿。産卵が終わり、死して流れてくる鮭の姿。
 - 生命は生まれ故郷に帰る・・。-

 ・いい加減に見えた、社長の納棺の所作の静謐な美しさ。
 - 山崎務の演技の素晴らしさとともに、自然に涙が込み上げてくる、死者への礼節を忘れない姿。この映画の素晴らしき点である。
 その姿を見た喪主の夫の涙と言葉。”あいつ、今までで一番綺麗でした・・”-

 ・妻(広末涼子)が、夫の真の仕事を知り、一度は家を出るが、小林の家に戻って来るシーン。
 ”子供が出来たの。自分の仕事を、誇りを持って生まれてくる子供に言える?”

 ・だが、直ぐに行きつけの銭湯を一人で切り盛りしてきたお母さんの死が告げられ・・。
 - 夫の仕事の尊崇さを初めて身近で見る妻の表情。-
  常連さん(笹野高史)が、実は、火葬場の焼き場の係の人で、銭湯の息子(杉本哲太)に告げる言葉。
  ー”門番として、多くの人を送ってきたよ・・”ー

 ・小林大悟を幼い時に捨てた父の訃報が入り、
  ー”由良浜だから、すぐ傍に居たんだね”ー
 女といなくなっていたと思っていた父が一人で暮らしていた事を知る大悟。
 だが、父の顔が思い出せない・・。
 市職員の雑な仕事を見て、自ら”送る事””を決める大悟。
 妻の言葉。”夫は納棺士です!”
 大悟が父を送る所作をしている際に、固く握られた父の掌から落ちた”丸い石”・・

<人が忌み嫌う”亡くなった人を送る”仕事は、実はとても尊崇な仕事であった。
 原作をヒントとして、見事なエンターテインメント作品に昇華させた滝田洋二郎監督と、映画化に尽力した本木雅弘さんの熱意が、実った作品。>

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NOBU

3.0こんな仕事がねえ

2020年11月7日
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納棺士ってのは聞いたことがなかったです。
葬儀の人がやるのかなあ?くらいの認識でした。
人の死の話がメインなので得てして地味な内容になりがちなのですが、モッくんはとても演技がうまくてかっこよくて華があり、なおかつ脇を固めてる俳優陣が素晴らしいので地味なのに退屈せず見られました。
死体を扱う仕事なのでそりゃあ偏見もあるし奥さんは反対するのもわかります。
音楽と映像が綺麗で納棺の儀式もとても綺麗にやるもんでなんだか芸術的な映像美がありました。
銭湯でのエピソードや、石の話など小さい伏線がきいてて特にラストのお父さんにはなんとなく感動してしまいました。
まあ、捨てたのは事実だから感動するのもなんか変なんですけどね笑

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まあ映画好

4.5お盆の時期に家族と見たい。

2020年8月10日
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鑑賞方法:VOD

完成度の高い作品。ストーリーが特に全体を通して無理がなく、冷めることなく引き込まれていきました。特にラストの描き方は、、、たまりませんでした。もっくんと広末涼子をはじめとした俳優の方々も堂に入った演技で素晴らしかったです。お盆を前に妻と見たのですが、お互い死について話をするきっかけにもなる映画だと思いました。前からみたかった映画ですが、家族と一緒に見るタイミングまで待って見て正解だったと思いました。

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shinobu999

5.0神が交響曲の最終楽章まで演奏できるように、私達人間は次の命に引き継いでいかねばならないのです

2020年6月21日
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鑑賞方法:DVD/BD

確かに納棺師を描いた映画です
ですが、本当のテーマは、人は何の為に産まれ、生きて、死んでいくのか?だと思います
それを納棺師という職業を通して描いているのです

主人公は何故元チェロ奏者なのでしょうか?

昨年2019年、チェロにまつわる大事件がありました
さる世界的自動車会社のCEOが特別背任で逮捕収監され、厳しい条件をつけられた保釈中に、彼はチェロの楽器ケースに潜んで、出国審査をすり抜けて国外脱出をしてのけたのです
つまり、チェロとは人間が隠れることができる程大きなケースが必要な楽器なのです
そう棺桶のように

楽器ケースだけでなく、チェロ自体も棺桶に似ています
木の箱で、中は空洞なのです
そのチェロを名手が奏すれば、美しい調べが流れ出して人の心を打つのです
素人が弓を弾いてみても騒音にしかならないのに

人もまた死ねば魂は天に登ってしまい
魂のない、命のない、がらんどうの肉でできた棺桶です

つまりご遺体は、チェロに似ているということなのです
納棺師という仕事は、ご遺体という楽器を美しく奏して、遺族の心を癒やすという意味において、チェロ奏者とそう違いはないのです

そして友人の母が独りで営む銭湯
あの銭湯は薪を燃やして沸かしているから、湯が柔らかいのだと、常連客が話ます
彼は燃やすことのプロでした
彼は自分は門番だと語りました
みんな門をくぐり抜けていくのを見送ってきたと
自分もまた向こう側に行って彼女とすぐ会えるとも
誰もが例外なく必ずいつかは死ぬのです

だから、劇中のご遺体は老人ばかりでなく、どちらかというとまだ死ぬには早い人が多く映ります
まだ中年の主婦、ヤンキーの女子高生、クリスチャンの家の少年、LGBTの青年
自分の性別を拒否して自由に生きても、死ぬ時には死ぬのです
死からは自由にはなれはしないのです

もちろん、自分の父や母も死ぬのです
そして自分もいつかは死ぬのです
それは何十年も先のことかも知れないし、明日かも知れないのです
妻や、大事なパートナーも死ぬのです
まだ小さな子供も死ぬかも知れない
いずれにせよ何十年も経ては、子供も老人になり死ぬのです

コロナウイルス禍の中ではいつ誰がどうなるかわからないという事がいっそうはっきりしたのです

それでも人の世は続いて来ました
これからも続いていくでしょう
子供が産まれそして死んでいく
それが繰り返される、それだけのことです
コロナウイルス禍だって、それが多少加速したというだけのことです

私達人間はみな神の楽器です
神に奏されて、美しい調べを生きている間、鳴らさなけれないのです
そのために産まれてきて、生きているのです

それをチェロになぞらえていたのです

納棺師とはその最後の演奏を助けてくれる人のことだったのです

父と子、そしてまた父と胎児
命の継承とは、人は生まれて、親となり、老い、そして死んでいく
その輪廻であること
そんな当たり前ことを、普段は忘れています
神が交響曲の最終楽章まで演奏できるように、私達人間は次の命に引き継いでいかねばならないのです

あの石文のように

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あき240

5.0何気にカレンダーの印が気になった。

2020年4月17日
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鑑賞方法:映画館

 6日ごとに赤く囲んであったのは友引なのだろうか、とNKエージェント内の小物が気になってしまったのです。棺の料金にもなるほどっと納得し、大きい人用の特注棺はどうなるのだろうと気になってもみた。そんな納棺師という馴染みのない職業。葬儀社の下請けをしている会社だったのですが、給料は良くても緊急呼出しが多いだろうし、休みも取りにくいなぁ・・・実は、カナザワ映画祭で上映されている『死化粧師オロスコ』も観たかったのですが、似たような職業とはいえ、あまりにも趣旨が違いすぎると思い、断念してこちらを観た次第。

 死化粧に限ってみれば、海外の映画のほうが死化粧師を多く取り上げているし、ほとんどの場合が墓地に隣接している場所だったりする。『バタリアン』とか、『ゾンゲリア』とか・・・もしくは『オンリー・ザ・ロンリー』とか。宗教の違いこそあれ、どう考えても、死者を尊ぶとか、「死が門出」であるなどといった次元の作品ではない。美しく、恭しく、芸術的にまでに高めた納棺の儀を目の当たりにするにつれ、改めて日本人に生まれてよかったと思う反面、馬鹿高い葬儀費用や墓地の値段も気になってしまう哀しさも生まれてくる。

 主演でアイデア提供者である本木雅弘がチェロ演奏や芸術的な納棺技術を見事に演じたことも評価したいのですが、それよりも強く心に響いてきたのが職業差別のことでした。中学時代に将来どんな職業に就きたいかと聞かれ、「葬儀屋になりたい」と答えたほどなので、忌み嫌う職業とされているとは思ってもみなかったのです。

 「死人のおかげで稼いでるくせに!」という言葉にムっときて、じゃあ、坊主はどうなんだ?医者はどうなんだ?ましてや実際に人殺しをしている兵隊さんや操っている政治家はどうなんだ?と文句を言いたくもなりました。だけど、死者へのいたわり、着替えにしても見せないようにする配慮、一時でも生前の美しさに施す優しさは遺族の態度を変化させるのです。友人役の杉本哲太も、本木の妻役・広末涼子もそうでした。実際に親族を亡くした者にしか差別の壁を打ち破れないのかもしれません。ただ、葬儀代金を払えない人たちもいて、やっぱり一部からは嫌われているのが現実だと思います・・・

 銭湯の経営者・吉行和子のエピソードがまた泣かせてくれる。そして笹野高史の意外な職業にも。あの苦々しい顔からは、彼もまた自分の職業を人には言いづらかったんだろうと感じてしまう。「死は門である」というどんな宗教にも通用しそうな普遍的な言葉。多くの最後のお別れシーンを見続けるためには、そうやってモチベーションを高めなければやっていけないのだろうなぁ。

 広末涼子は後半になって表情が乏しくなってきたけど、本木が泣き崩れて絡むシーンは最高でした。社長の山崎努や余貴美子の演技もよかったし、“石文”の伏線もよかった。問題があるとすれば、若い人の死が多過ぎだったことでしょうか・・・

〈2008年9月 映画館にて〉

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kossy

4.0死生観とか宗教観とか超えたもの

2019年10月27日
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鑑賞方法:TV地上波、VOD

人の生き死にを扱うテーマだがシリアスになりすぎないところが素晴らしいさじ加減。笹野高史の火葬場職員がいい味を出している。

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さすまー

4.0遺体を棺に納める“納棺師”という職業を通して、様々な死と向き合い人...

2019年9月17日
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鑑賞方法:映画館

遺体を棺に納める“納棺師”という職業を通して、様々な死と向き合い人生をみつめるヒューマンドラマ。

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てかる

4.0邦画らしさ

2019年9月1日
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鑑賞方法:VOD

個人評価:4.2
邦画って素晴らしいとつくづく感じる作品。
死に対して敬遠する日本人独特の感情と、死に対する厳かな神聖な気持ちを対比させ、故人とその家族との別れを、繊細なディテールで描いている。日本人の監督しか出来ない切り口とテーマだと感じる。
見終わった後に感じる切なく凛とした感情。洋画でこういった気持ちなる作品は無いと感じる。
学生向きの商業映画が多いのが、日本の映画産業だが、こういった作品が増えるように、日本人の映画の趣向・見方が変わって欲しいと感じる。

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カメ

5.0滅茶苦茶に感動した

2019年8月18日
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鑑賞方法:VOD

先に納棺師ドキュメンタリーを観ており、そこで紹介されていてそういえば観てなかったなあと視聴しました。結果爆泣き。
凄い、伏線に無駄がない…。いしぶみ、いい文化だな…。文明は時間と場所を越えて、命の有無すら越えて人と人が何かを渡しあえる…。受ける想いに具体性は要らないんだよな〜だって相手は死んでるし、受取手次第で七色に色を変えるんだから、抽象的な方が幸せにできる。いいなあいしぶみ…。
私もこんなに丁寧に送って欲しいし身内は丁寧に送って貰いたい。そんな風に感情移入してしまいました。知らない遺体は神道の民なので日本人は穢れだと思いがちですが、知り合いの遺体は知り合いなんだよな…。まあ今は令和の世の中なのでそこまでの偏見はないとは思いますが。

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れお