おくりびとのレビュー・感想・評価
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人間の尊厳と向き合う尊い仕事
良い作品だと思うが どこか軽さが…
第81回アカデミー賞外国語映画賞受賞の快挙を成し遂げた誰でも知っている名作だが、なんだかんだと機会に恵まれず今頃になってようやく配信にて鑑賞。
観てみると予想通り随所で泣いたり笑ったりで、最後までしっかり観せてくれる。命や家族愛等々大切なものについてあらためて考える機会にもなり、心も洗われた気がする。
モッくんの納棺師のお姿は凛としていて観ごたえあったし、ヒロスエの新妻ぶりも初々しくて良い。山崎努さんの本気なのかふざけているのか判別不可なお得意の飄々とした演技も本作を大いに盛り立てている。脇を固める今は亡き山田辰夫さんの男泣きには思わずもらい泣き。
でも…、なぜだか全体としては心の芯まで揺さぶられるところまではいかない。観終えて正直物足りなさが残る。
ちょっと話題を詰め込み過ぎてテーマが拡散したのか、はたまたモッくんの演技が少々軽かったのか。
現実にとても素晴らしいプロ中のプロの納棺師にお会いしたことがあるため、その時と比べてしまうのかも知れない。
時代も違うので一概にはいえないが、「国宝」の方が明らかに響いた気がする。
公開直後は全く波風なしだった
ところが状況が一変する
海外で賞をもらった途端の手のひら返しが凄まじかった。
受賞ブームが始まる前にポスターを貼ろうとしたら、「葬式の映画なんか縁起が悪い」等と断られたり厳しかった。
が、受賞後は貼ったポスターが持って行かれたり、満席で断りを入れても、次の回まで待つとか、信じられない大ヒットだった。
アカデミー賞のゲタを履いた途端の勢いは短期間だが、映画館を潤してくれた。
納棺師と言う職業を一気に全国区に押し上げ、葬祭場や職業に対しての理解が進んだ様に思う。
ただ映画の様に給料が、片手って事はないよと笑われた。
最初は穢れ意識からイヤイヤしている仕事を丁寧にしていく事で、本人とご家族についても考えさせるエピソードが並んでいる。
ラストの父親(峰岸徹)の葬儀を見送るシーンはじんわりするが、当時の熱狂の中で観た時としばらく経ってから観た時の観客の反応が変わっていて、観る前は期待しすぎたけれど、アカデミー賞取った様な、人の葬式の映画を悪しざまには言えない…みたいな空気が出ていて、アカデミー賞効果意外と早く無くなったなぁとガッカリしたものだった。
お見送り
普段知らない仕事
映画を観るまでは、“納棺師”って普段気にも留めない仕事だし、どんな仕事かも分からなかったのですが、凄い仕事ですね。死者に礼儀をもち、故人一人一人にあわせたおくりかたを見せてくれる。この映画がなければ、絶対にスポットが当たらないでしたね。
葬儀屋も含めて、やっぱり世間の見方は、人の死で飯を食っているという偏見があるでしょう。私もそういう気持ちが少なからずあります。しかし、じゃああなたはこの仕事できるのかって言われたら、やっぱり出来ないですし、こういう仕事だからこその苦しみもあることが分かる。普段触れることが無い仕事の裏事情という観点で撮影してますから、まさにアイデアの勝利でもあります。
モックン最高~!前半の笑いどころも後半のまじめどころも、見事な演じっぷりです。年寄り陣がまたいい味出してます。広末涼子は表情って豊かですね。逆にこういうまじめな作品には不釣合いな感じがしましたが。そして、お色気シーンにはびっくり!
この映画全てが美しい。人間関係、景色、音楽、映像見事です。
人の死は隠れていた愛情を浮き彫りにする
コミカルな雰囲気が長く続いて、若干の中だるみ感を感じながら見ていた
ただ、内容的に人の死を扱うシーンが多く、ところどころ、ホロリとさせられ
しかし、映画の終わりが見えず、どう終わるのかなと
父親の見送りがラストシーンかなと途中から予想し始めた
ただ、時間的に、もしや銭湯のおかみの納棺がラストシーンかとも思わせられた
と思っていたら、やはり、父親の死が飛び込んできて
どう父親の見送りで締めるのかなと思いながら見ていたら
父親の手元から石がポロリと落ちてきた
ここは、伏線を拾えておらず、想定外で、涙がポロポロこぼれ落ちた
人の死は、生前に隠れていた愛情を浮き彫りにするよなと、しみじみ思った
感動作という噂だったが、前半は意外にも笑いの要素が多い。 後半に入...
おくりびと
おくる人、おくられる人、生と死、夫婦愛、家族愛、隣人愛、人間の業、職業に対する偏見等、かなり重々しくなりがちな人生における様々なテーマも、適度なユーモアを交えながらの軽快な語り口によって、誰が観ても分かりやすい作品に仕上がっていた。
この映画では滝田演出がどうのこうのと言うよりも、先ずはシナリオの良さを実感した。
原作者に映画化を拒否されたことにより、まったく異なったオリジナルの作品として脚本を構築し直す必要があった訳であり、その為かなり考え、練りに練ってシナリオ作りに力を注ぎ込んだと言う印象を受けた。原作をそのまま使えなかったことにより、却って映画的なイマジネーションに満ちた作品に仕上がったのではないだろうか?
そう言った意味では原作本に徹底的に惚れ込んだ主演の本木雅弘の功績が大きかったのだろう。演技的にも非常に抑えたものであり、かなり好感が持てた。妻役の広末涼子もまずまずだったが、ちょっと顔で演技し過ぎる傾向があり、その辺りが少々気にはなった。山崎務はいつも通り。余貴美子、笹野高史は自然体でとても素晴らしい。
そして忘れてはいけないのは、本木の父親役である故峰岸徹。映画の最後になって漸く登場するも遺体の役であり、当然ながら不動の状態。忘れ去られていた主人公の幼少の頃の記憶が甦り、夜の河原でのフラッシュバックで、父親の顔にピントが合った際の峰岸のセリフ無しの笑顔のクローズアップは特に印象的だった。映画公開中に本当に亡くなった訳であり、やがて訪れるであろう自らの死を意識し、映画の世界の中で自分自身を生前葬として葬っている訳で、ある意味壮絶であり、この映画により深い感動を与えることになった。
こういうことを過去に自らの手で行った俳優は「ラスト・シューティスト」の名優ジョン・ウェインくらいしか思い出せない。
東京で挫折して故郷の山形に戻り、大自然の中で偶然にも生きる道を、天職を見つけ出す主人公とその妻。四季の移り変わりの中に人間の生死のみではなく、 動植物たちの様々な生と死をも見つめた視点が冴え渡る。これを可能にした流麗なカメラワークと巧みな編集、そこにオーバーラップしていく久石譲の非常に抑揚を抑えながらも反復される美しいメロディが、この作品に気品と風格を与えている。
映画は昔から時代を映し出す鏡であると言われている。世界的な未曾有の大不況。生きる希望を失いつつある人々。こういったやりきれない時代にあってこそ、映画はその力を存分に発揮し、苦しい現実生活とは裏腹に、真に人々が求める理想的な社会や生き方を模索し、それらを観客に示し得るのだろう。1930~1940年代におけるハリウッド、第二次世界大戦後の日本映画界等・・・生きていくこと自体が厳しかったそんな時代背景であったからこそ、次々と生み出された過去の偉大な映画群。何かそれらと似たような傾向を最近感じている。良い映画がたくさん作り出されること自体はとても有り難いが、早くこの良くない時代が終わり、より良い時代になって欲しいと祈るばかりの今日この頃である。
生きることの意味を考える。
何年か前に世界や日本で数々の賞を受賞していた話題の映画。
最近たまたまSNSでインタビューの映像がおすすめに出てきたので、気になっていたので鑑賞してみました。
あまり自分の経験でも、身近な人の死に向き合うことはそう多くない。
まして、最期の姿をみることも、、。
主人公がひょんなきっかけで納棺師という今までの日常とかけ離れている仕事に就くことから始まるのは、仕事内容は違えど今はありえることだなあとどこか感じていました。
旅のお手伝いという言葉は確かに間違ってはいないよなと、、
自分が同じ立場で仕事していたらという目線で観るとすごく共感する部分があり、すぐに物語に惹きこまれました。
そもそもどんな仕事であるのか、どう向き合っていけばいいのかを想像もしていなかったので、この映画を通して少しでも知れることができたのはありがたいことです。
いわば他人ではあるけれど、死を送る瞬間のお手伝いの仕事や命との向き合い方、とても尊い瞬間であるなと。
最後に主人公の父が出てきてそこからはもう涙腺が馬鹿になったようにゆるゆるで止まりませんでした。
今までの自分との思い出やその人にとっての最期の瞬間にどう心を添えていくのかがとても素敵でした。
涙腺は緩くなりましたが、また観たくなる映画でした。
生きてるうちにできることをやっていきたいなと前向きにさせてくれる映画でした。
道徳心の源泉
まるで温活専門店で心をあっためてもらったみたい
最初はちょっと重そうな映画かな?と思って観始めたけど、気づけば静かに心がほぐされていくような不思議な時間でした。死をテーマにしてるのに、暗い気持ちになるどころか、人とのつながりや仕事の誇りの大切さをじんわり教えてくれるんですよね。
観終わったあと、涙も出たけど嫌な重さは残らなくて、むしろ心がぽかぽか。まるで温活専門店で身体をあっためてもらった後みたいに、すーっと気持ちが軽くなりました。日本の風景や音楽もすごく綺麗で、しみじみ「いい映画観たなぁ」って思える一本でした。
納棺師も悪くない
フグの白子
人の死を扱うお仕事。考えさせられる作品。
良い作品でした。
一度見れたら十分。
納棺師という仕事をこの映画で初めて知りました。
お涙頂戴と表現する方もいますが、
万人に分かりやすく表現した映画だと思います。
それこそ、仕事が人のイメージになり偏見に繋がるとか、
自分のしている事が不安に感じる気持ちとかよくわかる。
仲良い人が死んだ、なんてほかの映画でもよくあるから、
誰を納棺したから泣けたなんて覚えてないけど、
誇りを持って納棺を行うと決めていく姿の描写はとても良かった。
AIが重みあるんだよなー!AI好き増えろ!
やはり広末苦手です。
13.9.7
ものすごく美しい映画「おくりびと」
少し前に見た作品の感想を。
2008年の作品ですが、ずっと気になっていたので鑑賞。
映像、所作など本当に美しくて、涙もいっぱい出て、本当に心が洗われる作品でした。
特に自分の中で印象に残ったことが、
・周りになんて言われようが誇りを持って仕事する
・幼少期の家族との関係が自分の人生に大きく影響している
ということです。
僕は15年前から経営者になることを志して、今は会社を立ち上げ事業を営んでいるんですが、
「なんで経営者なるの?」「リスクあるからやめとき」「普通でいいやん」「なんでそんな仕事してるの」などなど、、、
いろんなこと言われ続けていました。
作中の本木さんも色々言われながら、それでも自分の仕事を遂行する姿を見て、かっこよさを覚えました。
そして、幼少期の家族との関係が、自分の人生を前進させるときに邪魔することもあると改めて学びました。最近これはよく感じるのですが、再度自分の過去を癒して行きながら、思いっきり前進させていこうと思いました。
自分にとってものすごく大切な作品になりました。
梶清智志
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