劇場公開日 2008年9月13日

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おくりびとのレビュー・感想・評価

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4.5愛情とユーモアに満ちた、「送る人」を描く名作

2008年8月2日

泣ける

笑える

幸せ

 納棺師(のうかんし)。
 ちょっと辛気臭くて、敬遠されそうな職業のように感じられてしまいます。
 しかし、親族の目の前で行なわれる納棺の儀式は、静謐で、厳かで、死者に対する敬意に満ちていました。

 故人の肌を遺族に一切見せないように、遺体を清拭し、寝間着から白装束に着替えさせる一連の手技は、一糸乱れぬ職人技です。
 生きていたときのように死に化粧を施す指先は、何よりも亡き人への愛情が溢れてます。

 遺族にも一人一人清拭をしてもらいます。
 それが旅立つ人と残される人の、最後の心の交流になるでしょう。
 悲喜こもごものエピソードを、映画はユーモラスに描いていきます。

 日常から死が遠ざかっている現代人は、死を忌避してしまいがちです。
 しかし、人は誰でも必ず死ぬ、死ぬことは普通のことなのです。

 誰でもが「おくりびと」になるし、「おくられびと」にもなる。
 納棺師は悲しい別れを、優しい愛情で満たす仕事なのです。

 監督は滝田洋二郎。
 「名作」と呼ぶのに相応しい、ユーモアと感動に溢れた日本映画が、新たに誕生しました。

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シンコ

5.0傑作!今年の日本を代表する作品ではないかと思います

2008年7月18日

泣ける

笑える

幸せ

16日「新宿ピカデリーOPEN」こけら落とし試写会。本木がいい演技をしています。彼はトーク番組では変人ぶりを露呈しますが、やはり演技は上手い。広末や山崎努も脇を固め、2時間を超える作品でありながら、あっという間に時間を感じます。脚本に無駄が無く、洗練されたストーリー展開に客は満足するのではないでしょうか。納棺師という職業は、誰もが身近にありながら、実際にはよく知られていないのではないかと思います。「仕事」としては結婚式を上に見て、葬式を下に見る風習がありがちですが、その職業に生きる彼らの誇りと思いを感じ取れる、素晴らしい日本映画であり、多くの方にに見てもらいたい作品です。  P.S.新宿ピカデリーはいい映画館です。今後は利用したいと思います・・・。

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モウリ