容疑者Xの献身のレビュー・感想・評価
全187件中、1~20件目を表示
計算高い男が運命のいたずらの前に崩れる姿
映画での犯人役の堤真一さんは, ドラマ“妻、小学生になる”や映画 “ダディ、フライ、ダディ”でも気の抜けたサラリーマン役でした. そういう演技が板についてる気がします.
良心の呵責に苛まれてホステスの女が自白し, 数学教師が発狂する結末は, “カラマーゾフの兄弟”のイワンの発狂に似ている気がします. “カラマーゾフの兄弟”でも, 計算高い男が運命のいたずらの前に崩れる姿でした.
まず、好きだったドラマ(ガリレオ)のキャスティングをそのままでまた...
ドラマ版とは唯一違う点
底辺×高さ÷愛 愛の無いAIは答えられませんでした
底辺×高さ÷愛 愛の無いAIは答えられませんでした。理由は愛が数値化されていないからだろうです。
では、AIには愛が分かりますかと聞いてみた所、AIには感情がないので、数値化されたもの以外理解できませんと答えられました。
さて、AIに芸術が理解出来るのでしょうか?そんな物に人間の知性を任せて良いのでしょうか?
『誰にも解けない問題を作るのとその問題を解くのとではどちらが難しいか?但し、答えは必ず存在する』
少し考えれば、この問に対する答えは簡単である。これを数学として考えるから二つの命題には矛盾が生じるが、時間と言った概念を添加すると『その問題を解くことの方が難しい』と直ぐに理解出来るはずた。時間が経過しないと答えがわからないことはたくさんある。しかし、その問題は幾らでも作れる。だがしかし、答えは絶対に分かるわけが無い。
このミステリーだって、この段階でこのあとどうなるかわかるわけが無い。しかし、あと、約1時間後に献身の意味がわかる。絶対に分かる。
さて、この引っ掛け問題に愛の無い
AIは答えられなかった。興味深いとは言っていたが。
追記
東京が舞台だが、大学だけ別の所。つまり、湯◯博士も朝◯博士も別んとこ。なんか最後の場面、雪じゃなくて『◯の灰』見たい。◯に字をいれると消されるが。
さぁ
ネタバレ
あり。
追記
僕が尊敬する司書さんがこの小説が好きだと推薦してくれたので、読んで好きになった。日本のミステリーとしては世界レベルで名作と思う。但し、映画が良いわけではないのだが。
さて、ネタバレ
誰も救われないけど、
石神さんは愛の無いAIではなかったって事さ♥
4色問題
松雪泰子がとにかく美しい
沈黙のパレードに向けて鑑賞。原作とドラマは見たことない。完全初見だがまったく問題なし。
古畑みたいに最初に犯人見せるパターンで、湯川たちがどうやって追い詰めるのかドキドキして楽しめた。
劇中でもさんざん言われてるけど松雪泰子がとにかく美しい。彼女目当てで常連になるのも分かるし、あんな美女に引っ越し挨拶こられたら惚れてまうやろ。めちゃタイプですわ。
堤真一の悲壮感ただよう演技に引き込まれる。愛する人のために殺人犯してまで自分を犠牲にするのはカッコいい。
しかし、石神が人生に絶望してる理由がわからなかったのが残念。自殺しようとするくらいだから、相当追い込まれてたんだろうけど...。
私は人を本気で愛したことがない。いつか石神のように「自分を犠牲にしてでも守りたい」と思える女性に出会えるのだろうか。
報われない
誰一人として報われない結末
天才石神自身も彼が守ろうとした家族もそんな親友のトリックを破ってしまったガリレオも
もちろんなんの罪もなくなり殺害されることとなった浮浪者も
推理モノではあるけれども人間心理の葛藤が素晴らしいと思った作品です。
最高傑作かつ誰にも「憂い」が無い。
他の作品は全体的にキャラが渋滞傾向で、ストーリーにフォーカスがつけにくいが、この作品はバランスがいい。
特筆すべきは容疑者Xの人間味(存在感と演技)
だろう。
ほとんどの人が共感できそうも無い頭脳の持ち主のはずが、なぜか人として共感してしまう。多分、人間の強さと弱さがしっかり描かれているのだと思う。
羨ましさと共に「天才じゃなくてよかったー!」なーんて安堵する瞬間もある。
脚本もキャストも素晴らしい。確かにハッピーエンドでは無いが、バットエンドでも無いと感じた。
頭脳、友情、美貌・・・。
何もかもが報われない、、、壊れるだけの未来を引き寄せる「能力」の様に感じる儚さと同時に、しっかりと現実(今)は形ある未来を引き寄せるんだと。
その意味で、誰も「憂い」が無い作品では無いだろうか。つまりしっかりと魅せておきながらも誰もが納得のラストだと思う。
犯罪を良しとするものでも、愛や想いに全ての正解やハッピーエンドを乗っけてしまう事もなく、
悪は悪として、良いものは良いものとしてちゃんと置いてくれている。
それが冒頭に書いた「バランスの良い」というもう一つの意味である。
こういう映画がもっと増えて欲しいと素直に思う.(もちろん自分の好みってだけだけどね)
理屈っぽくなったけど見応え十分だし、単純にとても面白い映画。
ほとんどの人が感動すると思うが、
一体「何に感動したのか?」と見終わった後に自問してみて欲しい。
きっとそこにこの映画の良さが見えてくるだろう。
小学生の頃、父の勧めで“探偵ガリレオシリーズ”を読んでから、東野圭...
小学生の頃、父の勧めで“探偵ガリレオシリーズ”を読んでから、東野圭吾作品にどっぷりハマり、読書の面白さを学ばせてもらった。もちろん本作『容疑者xの献身』も小学生の頃に読んだ。しかし、自分が探偵ガリレオに魅了され始めた時には、既に本劇場版は公開された後だったので、スクリーンで初めてガリレオを目にしたのは次回作の『真夏の方程式』だった。当時中学受験を終えたばかりで、そのご褒美として映画を観に行ったので、その体験はとても思い出深く、自分は忘れっぽい性分ではあるのだがこの時の記憶は鮮明に思い出せる。
それ程、小中学生の頃の大事な思い出として深く記憶に刻まれている”探偵ガリレオシリーズ“であるが、本作を何時どのタイミングで観たのかはあまり覚えていない。きっとテレビやDVDで観たのだろう。ただ「面白かった」という記憶だけが残っている。そして、この前風の噂で本作がテレビで放映されたという事を知り、懐かしい気持ちになったので、久しぶりに本作を観ることにした。
何時どのタイミングで観たのかを覚えていない割には、内容は意外と頭に入っており、やはりガリレオは面白いなと色々懐かしみながら序盤•中盤の場面を楽しんでいたが、あのラストのシーンを観た時は、思わず号泣してしまった。当たり前ではあるが、幼い頃に観た時と色々人生を経てからの今ではやはり感じ方が全く違う。
それぞれ立場の違う、石神・花岡・湯川らの想いに感情移入せざるを得なかった。誰も報われないラスト。何の罪のない花岡泰子とその娘、石神哲哉の歪んだ純愛、そして誰も幸せにならない結末を迎える事を分かっていながらも自らその二人に引導を渡した天才湯川学の決断。特に花岡親子の悲惨さや残酷さを考えると涙が止まらない。
数々の名作を生み出した”探偵ガリレオシリーズ“ではあるが、今作はある意味他の作品に見られるガリレオっぽさがない所がより感動を引き立ててるのかもしれない。だからこそ、数多くの人に愛される作品になったのであろう。改めて超名作。今後も死ぬまで思い返しては何度も見返す作品になるだろう。
この作品を生み出してくれた東野圭吾先生、そしてこの素晴らしい映画を世に放ってくれた全ての人に感謝を伝えたいです。ありがとうございます。
バッドエンドの名作
東野圭吾の原作を読了後、鑑賞。
原作では小太りで頭髪が薄く、コミュニケーション能力もなく、数学以外取り柄のない、本人もそらだけが生きがいましてや異性には見向きもされない男性という設定。
そもそも湯川も福山雅治の様なかっこいい男性ではなく、どちらかというとでんじろう先生みたいな印象の設定。
また、柴咲コウのポジションには北村一輝がつく。
原作とはかなり相違があり、雪山登山のシーンなど映画オリジナルのシーンもある。
それらの原作改変を踏まえて、この映画にどう感想を述べるか。
結論から述べると大成功。素晴らしいの一言に尽きる。
原作に忠実な役者であれば見応えが無いと感じるほど演者は素晴らしく、役割を完璧に全うしていた。
特に石神役の堤真一。
この作品のために自身の髪の毛を自らむしり取ったというほどの熱の入れよう。
特にラストシーンは彼の出演作品の中でも代表さべき名演技であった。
その脚本も素晴らしく、松雪泰子:どうして私たちのためにこんなことまでしたんですか?私も一緒に罪を償います。ねぇ、どうして?どうして?
堤真一:何故?私の想いは伝わってない?私の計画は伝わってない?どうして?どうして?
のどうして合戦。この行き違いがラストの落ちとなる。
それには石神の人生をかけてでも守ると言うまさに「献身」的な想いとコミュニケーション能力の無さ、及び「見返りを求めてはならない。求めれば計画に支障が出てしまい、自身が苦しくなる。」と言う強い使命感があると感じた。
それらがタイトルにも使用されたキーワードであり、その点を考えると良くまとめられた作品であると感じられる。
また、主題歌である「最愛」も内容が見事に作品にマッチしており、よくあるとりあえず作られた作品とは関係のない客寄せソングではない。更にパッとしないタイトルやキーワードをとりあえず盛り込んだお座なりな曲でもない。
印象に強く残り、尚且つこの曲しかありえないと感じられるまさにベストアンサーな内容となっている。
唯一、マイナスな点を述べるとこの作品はバッドエンドで終わる印象であること。石神は計画が狂い、発狂。友人であった湯川はそれを耳にして絶望し、意気消沈する。その状態で最後に柴咲コウが一言述べる。
そして主題歌「最愛」が流れ出す。
シリーズの他作品「真夏の方程式」などのように明るく、盛り上がったり、元気に終わる作品ではなく、みんな落ち込み、暗く終わる。
そのため、バッドエンドと断定している。
その内容のために視聴後、こちらも暗い状態で終わる。「あぁ、終わったか⋯はぁ。」とそれなりに低いテンションとなるため、その点は注意が必要と感じる。
劇場で鑑賞し、その様なテンションとなったため、明るい作品をみたいと鑑賞後に「ハンサム★スーツ」も鑑賞したがこちらは見るに堪えない駄作であった。
そちらは別の機会に感想を述べるが
今作は本当に面白い名作であった。ラストの堤真一の演技を観るためだけでも時間を割く価値が充分すぎるほどにある。
私の人生の中で忘れられない作品の一つである。
アリバイ
殉愛
東野圭吾ということで
ガリレオ史上最高傑作
全187件中、1~20件目を表示