JUNO ジュノのレビュー・感想・評価
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センスのある映画
「14才の母」的な感じかと思ってたら全然違った
お国事情ですね
妊娠してから出産までの過程を淡々と描いた青春映画
軽い感じでセックスして、軽い感じで生むと決めて、軽い感じで里親探し、何もかもがライトな印象を受ける
主人公1人称の物語で登場人物に深入りしないせいもあって、ものすごくシンプルな仕上がり
でもやっぱり最初に言ったように、舞台はアメリカ、日本と価値観がまったく違うわけだから里親制度がなんじゃら、子供の父親のボーイフレンドはなんと無責任か、とまぁいろいろでてくるはず、そういうつっかえもあって、純粋には楽しめなかった感じでした
でもアメリカ風ハッピーエンド、登場人物みんなが納得をして最後を迎えられたところには拍手を送ってもいいかな
家族=愛の証。
2007年度アカデミー賞、脚本賞を受賞した本作。
本を書いたディアブロ・コディが元・ストリッパーと
いうことで、やたら話題になったけれど、内容が
良いのだから?過去の仕事が何よと思うんだけど、
同時にそれは、ここで描かれるジュノに通じるのだ^^;
このジュノという女の子、見ようによっては何だこいつ?
なのであります。冒頭からジュースをタンクでガブ飲み、
何かと思えば、トイレでこれから妊娠テストをするために、
おしっこをためていたわけなのね(爆)
ある意味アメリカ風で現代的。友達だと言い切る男の子に
自分からセックスを仕掛けて、その結果が妊娠。
最初は中絶の道を選ぶも中止、その後里親を自分で見つけ、
サッサと面会に行く…という^^;まぁストレートなのだ。
さらに大人も顔負けなほど、口が達者。
これだけしっかりしているのに、何で避妊しなかったの?
ってなもんですけども…(汗)
だけどそんな、一見小生意気に見えるジュノが、
やはり普通の高校生なんだと、だんだん思えてくるのです。
何より彼女のイイところは、自分に正直なところ。
こういう場合、双方に責任はある。男にだって、、ねぇ。
彼女とボーイフレンドのポーリー(これがまたイイキャラ♪)
の関係は、特に妊娠しても変わらない。。。彼は本当に
ジュノが好きでそうなったのに、ジュノがはぐらかす為、
ちょっとひねくれたりするのだけど、まだまだ子供なので
彼ら二人の行動が、まったくもって素直なのだ。
誰かをすごく好きになって、互いの子供が欲しいと思う。
そんなごく普通のプロセスをすっ飛ばしてしまった彼らには、
互いを駆け引きして試すだけの度量がない。だから。。。
「好きだよ。」「私も大好き。」に落ち着けるのだ。
いちばん大切で当たり前の感情を、彼らが示してくれてホッ。
淡々と物事をやりこなすような彼女には、彼のように、
どっしりと構えてボ~っとするくらいゆとりのある子がイイ^^;
そして、ジュノの両親。父親は離婚して今の母は後妻だ。
この両親が素晴らしい!(いないぞ、実際にこんな親は~)
J・K・シモンズとアリソン・ジャネイの名演に支えられて、
ジュノは無事に出産を迎える。。
里子に出すはずの夫婦が、実は上手くいってないと判明し、
それを聞いて泣きじゃくるジュノが痛ましかったxx
自分も両親の離婚を経験しているのだから、辛かったろう。
でもこの件で、世の中そうは甘くないことも分かる…。
実際に子供を産むということは、こんなに甘くはない(爆)
だけどそれが、大変だからと切り捨てられることでもない。
日本でも高校生が、学校のトイレで産んだとか、産んだ後
処置に困ってコインロッカーに入れた、という事件があった。
もしもこの子たちが、誰かに打ち明けて助けを請えたなら…
今作を観て、とてもそう感じた。大切な命を粗末にしないで。
ジュノの両親のようにはなれなくても(汗)
打ち明けてもらえる親でありたいと、心から願った自分…。
…そしてその後。
ジュノは普通の生活に戻り、彼とも順調に過ごしている。
一見何ごともなかったように見えるかもしれないけれど、
自分の産んだ子供を手放したことは、
いずれ彼女の心に深く突き刺さるときがくると思う…。
それを糧にして、これからを大切に生きるべきなのだ。
冒頭の脚本家が成功したのは、自分の過去を葬り去らず
大切に表現できたからだと思う。ジュノは彼女かもね。。
(しかしエレン・ペイジ!!オバハンの貫禄がすでにある^^;)
バーガー電話と肘掛け椅子
ジュノ。16才。一度の「過ち」(あえて、このコトバを使おう)で予定外の妊娠。それを他人事のようにしか振舞えない相手の男子。それにいらだつジュノ。16才の妊娠にそこそこの驚きは示すものの、周囲はそれなりの理解をもってジュノに接する。ジュノは迷った挙句に出産を決意。祝福されない出産、それでも祝福を得ようとしてジュノは走り出す。
この映画には、いかにも未熟な女性がとびつきそうな可愛らしい「バーガー電話」と、円熟した大人のための「肘掛け椅子」が登場する。個性的だが、あまり実用的ではない「バーガー電話」で同級生に自分のイライラをぶつける一方で、庭の「肘掛け椅子」に腰を落としてパイプをふかし物思いにふけるジュノ。つまりは、自分の中の不安に揺れる未経験な少女を前者が、自己責任を果たそうとして大人ぶる少女を後者が象徴している。
ちょっと大袈裟な言い方をすれば、この映画は妊娠への責任を安易に取ることで決着する近頃の「できちゃった結婚」へのアンチテーゼという見方もできるだろう。一度の「過ち」の共犯者である男子は、のほほんとして相手の女性の妊娠に責任をとろうとはせず、勿論とる甲斐性もなく、当事者意識にも欠けている。だが、だからといって不誠実なのでは決してない。やがては誠実さが伝わるシーンに軽妙な楽曲が流れ、ランニングをする集団が二人の前をいつものように駆け抜けて、あっという間のジュノの一年が終わるのだが、大きな問題が一つ。この映画は、レイティングの付け方がホント、難しい!
主人公はもちろん、周りの大人たちに共感!潔ぎいい!
<ストーリー>
ジュノは16歳の高校生。興味本位で友達のブリーカーとした、一度だけのSEXで妊娠してしまう。最初はすぐに堕ろそうとするのだが、産婦人科で待っている間に考えが変わり、出産後養子に出すことにする。すぐに子供のいない、感じのよさそうな夫婦と養子縁組の話も進むのだが・・・
<個人的戯言>
【♪レ~ジ~メ~♪】
アカデミー脚本賞や、
わずか4館での上映から全米に拡がった等の冠にも、
その予告編を観た後も全く食指が動くことはなかったのですが、何かの解説で読んだ、
未成年の妊婦を持った親が、決してその事で娘を卑下しない態度を見せる・・・
というのに惹かれ鑑賞。
まずは70年代中心の渋い選曲と、絶妙にチープな楽曲に乗せて、
軽快な台詞を連発する主人公が超魅力的!
また周りの大人たちがかっこいい!
主人公の「相手」だけが・・・
【ぐだぐだ独り言詳細】
楽曲は70年代の既成曲と、いい感じで力の抜けた楽曲のバランスが実にいいです。
古めの曲は、
ザ・キンクス、
バデイー・ホリー(懐メロか・・・)、
モット・ザ・フープル、
ヴェルヴェット・アンダーグラウンド、
更にカヴァーで、
カーペンターズ(byソニック・ユース)、
♪シー・オブ・ラヴ♪(ハニー・ドリッパーズのカヴァーで有名な曲)
が流れるのとともに、
ベル・アンド・セバスチャンと、
これは私は初耳の、
キミヤ・ドーソンなるアーティストの曲が7曲も使われてます。主演のエレン・ペイジが好きなアーティストとして挙げた彼女を、監督が気にいったようですが、
かなり力の抜けた感じは、この映画にピッタリ。
この楽曲のリズムに乗るように、
主人公は結構スラングや際どい言葉の連続ですが、
汚い言葉を吐いているいうよりは、
あっけらかんとしたキャラクターを表し、
むしろいい印象です。
またそのスタンスはどんなときも変わらず、
自分の身に起こった一大事を、
悩んでオロオロするのではなく、
何とか解決しようと超前向きで、
ユーモアと潔さを感じます。
周りの大人たちがこれまた魅力的で、
特にジュノの継母がかっこいい!
継母という立場ながらとても娘のことを思っていて、
妊娠してもその事を卑下することなく、
妊娠することがとても素敵であることを伝えるところ、
むしろ無神経な外からの目から守ろうとする態度、
大人になって夫婦関係を築いていくことの難しさを説くところ等、
こちらもユーモアを持ちながらも、
凛とした姿勢にジ~ン・・・
父親も少しの戸惑いはあるものの、
自分の仕事のことも、
夫婦関係を築いてきたことも、
そして娘のことも、
誇りに思っていて、こちらもかっこいい!
里親の夫の方も、
ちょっと大人になりきれない感じが、
逆に素直に出ている役どころは、
養子を迎えることにはやるばかりの妻との対比の中で、
好感が持てる感じでした。
米映画の流れで行くと、ありがちな結末に行きそうな流れでしたが、
その流れに行かないところもかなりの好感度です。
一つわからなかったのは「相手」のブリーカー。何でこいつ・・・まあ趣味の問題と言われればそれまでですが・・・
主人公のジュノがキュート
主人公の高校生ジュノの妊娠が発覚してから、出産までの騒動。テーマとしては新しくないのだけれど、ジュノの独特な表現やボーイフレンドや友人、両親との関わりかたがとっても愛らしい。
お気楽志向に突っ走りすぎず、「常識」へのシニカル加減も適度。それと脚本を書いたのがエリートじゃないから、登場人物がそれぞれこういう人だといいな、と思うような言動で拍手を送りたくなる。それにハッピーエンドだから、アメリカでヒットした理由はここあたりかも。
描き方として
この作品は妊娠の苦しみを描いていない。
しかし、今回それは正解であった
妊娠、出産、新しい命、
その全てを肯定的で明るい視点から切り取った描写は観客を十分楽しませる力がある。
そして何より、見終わった後に笑顔になれるはずです。
人種の違い!?
とにかく主人公のジュノがカワイかった♪
16歳で妊娠をしてしまい、お腹の子供をどうしようか?というアットホームドラマ。
アメリカ人ならではの思考と、日本では考えられないオープン的な養子制度に、一見、邦画ならこんなストーリーに発展しないのでは???とちょっとビックリしてしまいました^^;これは不意打ちでした。
初めは冷たい両親かと思いきや、ジュノに対する愛情の深さや、肝心な時にいつもそばにいてくれるジュノの親友に心を打たれました^^
ただ彼氏との関係が思いのほか淡々としてたかなぁ。。。そこがちょっと残念だったかも^^;
もう少し、ジュノと彼との絡みがあってもいいかな・・・と^^;
でもアットホームで泣けてよかったです♪
JUNOのキャラクターはおもしろい
主人公のジュノのキャラクターはおもしろいし、ジュノの考え方には共感ができた。
何よりも印象的だったのは、映画の中で使われている音楽がとてもよかったこと。サントラだけでも楽しめる!
日本での反響はどうなのだろうか?
アメリカの友人5人の集団で見に行きました。笑って泣ける良質コメディでアメリカでは単館映画系なのに爆発的大ヒットを記録し、私も皆と一緒になって笑っていました。と、同時に日本ではどう受け止められるのだろう?と考えてしまいました。
そもそも妊娠中絶というのが、違法な州(レイプや近親相姦で出来た子供でさえ!!)があるくらい、キリスト教国家であるアメリカでは、タブーなこと。避妊ピルがポピュラーであり、大統領選挙でも民主党と共和党で真っ向から戦われるくらい妊娠中絶は微妙な問題。この辺が日本とは大きく違うところで、産む方向に向かうJUNOの行動は好ましいと捉えられるのがアメリカの一般世論(のような気がする)とすると、日本人の感覚からしたらどうだろう?なんか、暗い方向へいっちゃいそうな気がします。日本人の親だったら、産むことにこんなに理解しめせないんじゃないかなー。
JUNOに共感できるかどうかで、楽しめるか、否かが変わってくるような気がしますが、男なのでよくわかりません。(だったらコメントするな!)
脚本のディアブロ・コーディはもとストリッパーという経歴の持ち主で見事オスカー受賞しました。エレン・ペイジが演じる飄々としたJUNOはやっぱり素晴らしいです。彼女の演技がなければ、この映画は駄作になっていたかもしれません。(個人的に大竹しのぶに似ているような気がするのですが。)彼女の戦慄のデビュー作「ハード・キャンディ」もあわせておすすめします。
映画は面白い、結構笑える。でもこれが現実に自分に降りかかったらとても笑えないでしょう。なので現代のおとぎ話なんだな。
確かに「日本の作品にありがちな後ろ暗さは微塵もない。ただ事実を事実として受け止め、あっけらかんとした明るさ」が印象に残りました。
あくまで当事者のティーンズの目線で、興味本位のセックスやその後の妊娠にいたる顛末に対し、一切批判的もせず肯定もせず、ただこうなったという傍観者の視点からカメラはJUNOを追い続けていたのです。ギャグも交えて。
そのライトな感覚が同世代の共感を得て、ヒットに繋がった要因でしょうね。
でも、妊娠しても前向きにケロッとして、すぐさま養子縁組を希望している夫妻を見つけて、会いに行くような肝の据わった女子高生っているものでしょうか?
夫妻にあっても、JUNOはまるで赤ちゃんを自分の体内で「製産」し、「チューブ」から絞り出すような感覚で、ポンと渡す感じなのです。そこには微塵も出産に対する母性を見せないのですよ。
あれでは、熊本の赤ちゃんポストと対して変わりはしないのです。
同じ年頃のマイミクさんやコミュの人にも聞いてみたいです。
相手の男の子も全然責任感を感じず、他のガールフレンドをデートに誘おうとしているのです。実際問題、そんなのアリ~でしょうか。
普通のカップルはできちゃったとき、愛が深まるけれど、JUNOとポーリーの関係はその逆なんです。ネタバレになるから、うまくは言えませんが。
映画は面白かったけれど、こんな結末でホントにいいのか、すごく疑問に思いました。
ただ彼女自身台詞でも語っていましたけれど、こんな信じられない話をさもありなんと納得させるだけのキャラなんですね、彼女は。
『JUNO』という名前は、ギリシャ神話のゼウス妻の名前から付けられたそうです
。ちなみに6月のJuneは、ローマ神話に出てくる女神Juno(イタリア語でユノ、英語ではジュノ)からきており、ジュノは、全知全能の神ジュピターの妻で女性の守り神、婚姻を司る神様とされていました。ジュノは、別名ヘラといい、ジュピターは、ゼウスのこといいます。
ゼウスとヘラの結婚は 、聖婚と呼ばれとても神聖な結婚であったのですがゼウスは、浮気ものでした。浮気に対するヘラの壮絶な復讐劇は、相手の女性やその子どもにまで嫌がらせをするほど嫉妬深いものでした。
だから海外の人がJUNOの名前にイメージするとしたら、気の強い女の子ということがすぐに浮かんでくることでしょう。『JUNO』だったらやりかねないと名前で納得する部分が大きいのでしょう。
それとなんと言っても、ジュノを演じる御年二十歳のエレン・ペイジの演技に尽きます。主張するティーンエイジをいかにもというオシの強さで演じていました。きっと彼女は、同世代の女の子の代弁者として、同じ目線の演技をキープして、支持を掴んだのでしょう。
共感できるところも・・・しかし
命の大切さを訴えようとしているのはわかるのです。確かにその点では共感しますが、やはりそうならないように親の姿勢が大切なような気がします。その点も うまく出せたらもっとよいと思いました。
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