NINE
劇場公開日 2010年3月19日
解説
フェデリコ・フェリーニ監督の「8 1/2」のミュージカル版「ナイン」を、「シカゴ」のロブ・マーシャル監督が映画化。ダニエル・デイ=ルイス、マリオン・コティヤール、ペネロペ・クルス、ジュディ・デンチ、ニコール・キッドマン、ソフィア・ローレンら豪華キャストが集結。映画監督のグイドは、クランクインを目前に控えながら脚本を書くことができず、プレッシャーと女性たちとの複雑な関係に追い詰められていた。そんなグイドは妻にも愛想を尽かされ、いつしか自分の幻想世界へと溺れていく……。
2009年製作/118分/G/アメリカ・イタリア合作
原題:Nine
配給:角川映画、松竹
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ロブ・マーシャルは舞台作品を映画にするのがうまい。
今回も、普通のストーリーに舞台演出に近いものを挿入してる作りだけど、CHICAGOより進化してました。
ロケ地がイタリアだからってだけではなく、ヨーロッパ映画の匂いがしたからヨーロッパ資本が入ってるのかと勘繰ってみたけど、100%アメリカ製作でした。
ダニエル・デイ=ルイスがセクシーすぎる。
あのメンツの中で妻の座を射止めたマリオン・コティヤール、出世したなぁ。
女優陣、適材適所でした。
ファーギーが歌う、タンバリンと砂を使った演出部分、舞台でも実際に砂使うんだろうか!?
とにかく、舞台版も見なければ、と思ったのでした。
2020年10月12日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD
ダニエル・デイ・ルイスの母性本能をくすぐるイケおじ振り、ソフィア・ローレンをはじめとする豪華な女優陣による歌、踊り、芝居をまとめて鑑賞できる、フェデリコ・フェリーニ感謝祭!みたいな作品だった。
2020年5月22日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD
一幕一幕はものすごい。
ペネロペさんだけじゃなく、ディンチさんやコティヤールさん、デイ=ルイス氏も歌う。
各楽曲の中でも、『Be Italian』と『Cinema Italiano』が出色。
役者もそれぞれ切り取るとぞくぞくする。
ペネロぺさんの依存的で自己中なダメ女ぶり。周りにいたら迷惑女だけど、なんてかわいらしい。ホテルからの帰り道の場面。やりきれなさ、情けなさ、でも恋しさ。切なすぎます。でも別れられないんだよねぇ、はぁ。
コディヤールさんの、幻想が打ち破られた時のあの表情。ぐっとくる。
”女神”に祭り上げられたキッドマンさんは痛いかな。キャバレー嬢のようだ。だから「神じゃなくて人間よ」と歌われてもしっくりこない。最初にキャスティングされたゼダ=ジョーンズさんだったら、エジプトの女神アイリスのようだったんじゃないかなと惜しい。
それに比べて、やっぱりローレンさんの存在感にはひれ伏す。全部持っていかれてしまうから、サラギーナからのイニシエーションが意味をなさない(ダンスと歌は最高なのに!)。
そして、デイ=ルイス氏の叫びに圧倒される。
テーマも、アカデミー賞が好きそうな、産みの苦しみ。
周りも、自分も傷つける。
だのに、それを並べるとなんでこうなるかなあ。
チャプター機能を使って、お気に入りの場面を繰り返し見た方がよさそうだ。
原案とされる『8 1/2』は、今も名作と名高い名作中の名作を次々産み出した監督が、自身を投影したと言われる映画。心の中を映像化した”夢(寝ているときに見る方)”のようで、話がどこへ行くかハラハラしつつ興味が尽きない。変なタイトルは、8作映画を作って、9作目をとる間(の苦しみ・ドタバタ)という意味と聞く。
人の頭の中を、他人がかき回すとこうなるのか…。
『8 1/2』の主演は『ひまわり』等のマストロヤンニ氏。ローレンさんとかとのラブコメも得意な二枚目中の二枚目。そんな人たらしの方が右往左往するからダメ男でもつい許してしまうのだけれど。
デイ=ルイス氏だと、重いかな。こちらも、最初にキャスティングされたバルデム氏だったらどうだったんだろう。
でも、やっぱりこの映画の監督だと同じかな。舞台は未鑑賞。舞台の、原案への解釈がこうなのか、監督の解釈がこうなのか…。題名の意味も変わっちゃっている。残念。
ミュージカル好きなのに…。
2020年5月17日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
■マエストロ、グイド監督(ダニエル・デイ=ルイス)に絡むミューズ達
1.妻、ルイザ (マリオン・コティヤール)
2.愛人、カルラ (ペネロペ・クルス)
3.新作「イタリア」主演女優(ニコール・キッドマン)
ーもう!豪華過ぎるでしょ!キャスティング! -
■印象的なミュージカルシーン
1.グイドとの夫婦関係をルイザが皮肉を込めて歌い上げるシーン
”制作にのめり込むと・・” 右下には項垂れているグイド・・。
-マリオン・コティヤール:流石、エディット・ピアフを演じただけあるなあ・・。-
2.グイドのマザコン度合いが分かるシーン
幼いグイドに歌いかける母(ソフィア・ローレン:豪華ダナア・・)
3.グイドの苦悩する気持ちを、ダニエル・デイ=ルイスが苦し気に哀し気に歌い上げるシーン
そして、「イタリア」の製作中止が発表される。
-2年後、イタリア アングイッラーラの海辺を歩くグイドと衣装デザイナー、リリー(ジュディ・デンチ:ホント、豪華である・・)-
そして、「仮称:NINE」の製作が始まり・・”アクション!”
<”3人のミューズの起用方法”が実に残念だった作品。
「仮称:NINE」は勿論、「8 1/2」を意識しての名前だろうが、「FOUR」位で良かったのではないかな、ロブ・マーシャル監督。(すいません・・・)>
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