ダークナイトのレビュー・感想・評価
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純粋悪の顕現
なんといってもジョーカー。
この存在感に衝撃をうけた。
これまでみてきた物語に登場する、己の利益や欲望(復讐や弱さの裏返し)のために悪事を行う、といった人間的な悪役とは違う。
争い、裏切り、利己心といったような性悪こそが人間の本質で、それを増幅させる・証明する・体現する悪の化身として存在する、その純粋性に圧倒的なカリスマを感じる。
なにかバックグラウンドがあってそうなったという感じはなく、ジョーカーにとっては悪とカテゴライズされているものが本来であり、性悪の発現こそが喜びで、人間の証明といったように見受けられる。ぱっと魔界から召喚され悪意を増幅させ敗北していった悪魔のような感じ。
だから相手の船を爆破せず、自己犠牲を選んだときが人間の勝利でありジョーカーは悔しがったのだと思う。
ものすごいスーパパワーやフィジカル、頭脳があるわけではない。
しかし人間の悪意を熟知し操り増幅させる。
私達は人間の側面、己の一部に恐怖心や嫌悪感を抱くが、開放感もまた抱く。
これを演じきり映画に顕現させたヒース・レジャー。すごすぎる。
Clown Prince of Crime
表と裏
言わずと知れたノーラン監督のバットマン3部作の2作目ですね。
何よりヒース・レジャーの演技が圧巻過ぎます。
爆弾身に付けてマフィアの会合に乱入したり、札束で滑り台したかと思えば、躊躇なくガソリンまいて燃やしたり。
やりたい放題ですね。
あれじゃバットマンも翻弄されるでしょう。
署での尋問シーンではいくら殴られても笑ってるし、ゴードンが昇進を言い渡される場面では不気味な拍手。
(拍手はアドリブという話あり)
勿論クリスチャン・ベールのバットマンや、アーロン・エッカートのハービーもかなり良いです。
モーガン・フリーマンのルーシャスや、マイケル・ケインのアルフレッド、レイチェルも。
ただ今作は、やはりヒース・レジャーのジョーカーですね。
冒頭の銀行強盗でマスクを取るシーンから、最後宙づりで銃を向けられるまで、本当にジョーカーを体現していると言えるでしょう。
亡くなったのが、惜しまれます。
アカデミー賞受賞も納得の、演技を超えた演技なのではないでしょうか。
ヒースのご冥福を、お祈りします。
恐怖の連鎖
やはりヒース・レジャーの独壇場か
ヒース・レジャーのジョーカーは不気味で最高だった。すごい役作りだ。本作はこれにつきる思う。この幅広い演技、あらためてヒース・レジャーの早すぎた死を本当に残念に思う。
その他ストーリーとしては特段特筆すべき点はなかったが、フェリーでの市民と因人達の決断は、まだまだ人類捨てたものじゃないなと、ホロッときた。
映画にハマったきっかけがこの作品!
最初はバットマンビギンズを観ずに土曜プレミアムでなんとなく鑑賞。
観ていくうちに、ジョーカーの魅力、バットマンの多彩なガジェットに心が引き込まれていった。
映画人生はDC映画を追っていくところからスタート。沢山のDC映画を毎日観ていた。
2022年に公開されたザ・バットマンも待ちに待ったバットマン映画最新作。
やっぱりバットマンはこうでなくっちゃ!っていう作品ですよね!
全体的に暗い雰囲気もサイコパスじみた悪役も全てはこの作品が作り上げた!歴代最高のバットマン映画
バランスが良い至極のエンタメ作品
理屈抜きド迫力の破壊とヒース・レジャー
私が悪かった。だから頼む。IMAX上映、復活してくれ...
映画ファンにも、そうじゃない人にも超高評価の本作。観よう観ようと思いながら、ずっと見れていなかったが、ようやく鑑賞です。世間からの評価が高すぎて、期待も高まりすぎていたけど。。。
なんでこんなに面白いの?
アメコミなんて大の苦手部類なのに、なんでこんなにハマれるの?もう、空いた口が塞がらないってこういうこと。言うことない。完璧。誰だって楽しめる、最高品質の最高傑作。大絶賛だと少し遠慮気味にレビューすることもあるのだけど、これに関しては全く贔屓無し。
映画ファンから見ても、本当に面白い作品だし、誰もが楽しめる大衆向け娯楽映画としても素晴らしい作品。どっちかに偏ってしまうはずなのに、両者に大満足を与える。今更、レビューしても...ってとこはあるんだけど、やはり満点の面白さなので真剣に語ります笑
多くの人が楽しめる理由は、わかりやすさ。
何をやっているかすぐに分かるし、アクションもカッコよくて、善悪がハッキリとしている。バットマンがどういうヒーローなのか、ジョーカーがどういう悪魔なのか、他の登場人物とはどういう関係性でどんな人物なのか。160分、余すことなくしっかり使っているから、前作を見ていなくともこの1本を見れば大いに楽しめる。最近のアメコミ作品(特にMARVEL)は、今までの作品を見ておかないと...という一見さんお断りのような映画ばっかりで飽き飽きしちゃう。やっぱり、映画ってこうじゃないと。
しかも、映画ファンが楽しめる理由は、奥深さ。
善悪の区別って誰が決めるの?悪を善に変えるためには悪に踏み入れなきゃいけなくない?
今の世界にも通じる、社会風刺的な描写が胸に刺さる。バットマンとジョーカーの言動と行動に様々な考察が出来て、もちろんアクション映画としても面白いんだけど、サスペンスドラマとしても本当によく出来ていて、何度見ても色んな見方ができる天才的な映画なのです。
バットマンにしても、ジョーカーにしても、市長にしても、警官にしても、登場人物全員、すごく人間臭くてアメコミという壁を越えている。ゴッサムシティの様子も他人事とは思えないし、こんなにもリアリティのあるヒーローものはかつてないなと。クリストファー・ノーランの演出に脱帽。1回の見たくらいじゃ語れないほどの、情報量があって、見応えがある。何度だって見たい。出来れば映画館で見たい。お願いします、復活してください...。
この映画を語る上で、避けて通れないのがジョーカーを演じたヒース・レジャー。なんか、「亡くなったから」とか「敬って」とかで評価するのは、逆に失礼に当たるんじゃないかと思ってしたくないのだけど、この俳優はもう別格。誰がどう見ても、超変態的でとんでもないイカれた役者です。自然に舌を動かし、全身で恐ろしさを表しながら、頭がイッちゃってるジョーカーを信じられないほど最高に演じている。言葉にならない。本当にスゴすぎる。。。
これぞ、映画。
この映画を見なくして、何を見る。
まだ見ていない人は絶対に見てください。べちゃくちゃ面白いですから。
そして、映画館での上映、心から願っています...。
アクションがついていけない
分かります、分かりますが。。
もう兎に角聞こえてくるのは「アメコミ映画を変えた!」「ジョーカーやべぇ」「ノーラン凄い」と言った絶賛たち。自分も劇場で数回観たし、サントラも買ったし、DVDも持ってました。が、当時も抱いていた微かな違和感。そして久しぶりに観てみるとその違和感が浮き彫りになってきて、最終的にマイランキングからは外れました。で、その違和感は何だったのか。
まず、アメコミの世界観を限りなくリアルに落とし込む姿勢。自分の中ではコミックはあくまでコミックの世界感であって欲しい。バートン版は奇の世界観があって、現実とはいい具合に距離感が生まれてその世界に入っていけたんですが、ノーラン版はどこまでも我々の住む世界に肉薄しようとする。そこで縦横無尽に躍動するのがジョーカーやトゥーフェイスなんですが、いやあんな造形の敵が現実的かと。ジョーカーはその犯罪組織の規模が謎だし、そう安易と色んなとこに爆弾仕掛けられますかね。トゥーフェイスは顔半分あんな焼け方するか?って言う。これがバートン版であればすんなり入ってくるんですが、前述の通りあくまでリアルの世界に落とし込んでるし語り口も真面目なので、何かどっち付かずなんですよね。
次、バットマン。わざわざ変身して犯罪を撲滅しようと躍起になる男にどうしても感情移入できない。ビギンズも観ましたけど、何か普通におとり捜査官とか、犯罪組織に身を置きながらも自分の正義を貫く孤高の男の方がいいと思ってしまった。それじゃバットマンにならないんですけど。
最後、ノーラン。やっぱこの人合わない。
80点
映画評価:80点
バットマンはヒーローではなく、
街を守る闇の騎士だったという話しです。
この作品を初めて観た時(10年以上前)に
何で急にタイトルが"ダークナイト"に変わった?
と疑問に思っていました。
別にバットマン~ダークナイト~
みたいな感じです良くないですか?
今でもちゃんと理解は出来てないのですが、
私が考えるにバットマンというのは
周りが思い描く格好良いヒーローではなく、
ゴッサムシティーを守る為なら、
背に腹はかえられぬ精神で闘う騎士なのでは?と。
そういうのをメインに添えたストーリーだったのかなと。
ジョーカーもカリスマ性といいますか、
あの演技力に観ている私にも恐怖が伝染してきます。あの舌なめずりを見るたび、
気持ち悪さと奇妙さが身体中をめぐります。
それほど彼は混沌で魅了してきます。
こんなにちっぽけな力で、
弱いし、臆病で、誰も信じられなくて、
壊れてしまった道化師。
凄く恐ろしかった。
その他にどれを取っても一級品で、
幼なじみで大切な人役の使い方や、
光の騎士の存在と事実、
執事(サイドキック)の使い方、
そして相棒であり警察のゴードンとの関わり、
どれを取っても最高峰。
こんな卓越した作品は中々ないです。
とても素晴らしかった。
ps.アクションも一級品。
【2022.7.5観賞】
ヒーロー映画
この映画はアメリカ映画で、元はアメコミで、
アメリカでヒットした。
ここがポイント。
イギリス人監督ってところが裏のポイント。
完全なヒーロー映画としてちゃんと作っている。
ヒーローはかっこよくて、嘘つかない。
市民はヒーローに感化されて、
ヒーローを崇める。
この映画で言うヒーローって、
もちろんジョーカーのことね。
で、敵はバットマン。
ちゃんとそう描いているね。
金の力で武装したバットマンは
市民に嫌われている。
ウソついて、元恋人を奪おうとさえしている。
市民のプライバシーさえも脅かそうとしている。
偽りの正義の名のもとに。
片やジョーカーの描き方。
普通、背中越しに相手をやっつけるのは
”正義のヒーロー”の描き方。
ジョーカーの背中越しに起こる爆発。
一回転するバス。
銃で撃たれる悪役。
これはヒーローの描き方。
「お前はもう死んでいる」ってやつね。
一見荒唐無稽なジョーカーの罠。
実は用意周到に計算された作戦。
でないとあんな見事に病院は爆発できないし、
到着ギリギリのタイミングで爆発なんて起こせない。
優秀な人材が数多くジョーカーの元に
集まった証拠だ。
バットマンの味方はもはや誰もいない。
ヒーロー(ジョーカー)VS悪役(バットマン)の戦いを
見事に描いた傑作だ。
この映画を絶賛したアメリカ人は、
何に拍手喝采を送ったのだろう。
バットマンに?ジョーカーに?
それとも?
アメリカ人観客を見事に操った
イギリス人ノーラン監督に?
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