劇場公開日 2008年8月9日

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「ゴッサムシティの暗黒の騎士」ダークナイト bunmei21さんの映画レビュー(感想・評価)

4.5ゴッサムシティの暗黒の騎士

2022年4月18日
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鑑賞方法:VOD

クリスチャン・ベールとクリストファー・ノーラン監督がタッグを組んだ、『ダーク・ナイト』3部作シリーズの第2弾。

バットマンと言えば、様々な武器を駆使しての戦闘シーンや、バットモービルによるカーアクションなどが作品の醍醐味であるが、それ以上に、個性豊かで、傍若無人の悪党が、時にバットマン以上に作品を引き立てる。本作では、前作の最後にその存在をほのめかしていた、バットマンの宿敵とも言える『ジョーカー』が、悪役を務める。

前作からバットマンの味方のジム警部補と正義感に燃えるデント検事が、バットマンと協力し、悪の巣窟となったゴッサム・シティ―から、マフィアや悪党どもを一掃しようとしていた。そこに、ジョーカーが現れ、ゴッサム・シティーは再び犯罪に包まれていく。それを食い止めようと、バットマンがジョーカーの狂気的な犯罪に挑んでいくストーリー。

破壊王と呼ばれるノーラン作品だから、アクションはとにかくド派手。バットモービルのカーアクションから病院の爆破シーン等、CGも駆使した映像は、とにかく圧巻。そこに、本シリーズの特徴でもある、バットマンの正義観と悪への制裁の狭間で揺れる心の葛藤やレイチェルを巡るラブストーリーも交えて、ヒューマンタッチな側面もみせている。

以前、ジョーカーをジャック・ニコルソンが演じ、主役のバットマン以上の存在感をみせた。本作でも、ヒース・レジャーが、殺すことを厭わず、破壊と爆破を愛する狂気的なジョーカーを見事に演じていた。しかし、彼は2008年、『ダーク・ナイト』の完成を待たずに、急性薬物中毒によって突然死し、ある意味、曰く付きの作品ともなった。

また、デント検事を演じたアーロン・エッカートは、見るからにMr.アメリカの様な顔立ち。前半では、バットマンと共に正義に貫いていたが、後半は、常軌を逸した醜い顔で、悪に染まっていく姿が悲哀を誘う。また、バットマンの正体を知っているレイチェルをマギー・ジレンホールが演じた。デントとブルースの間で揺れ動く恋心の中で、あまりに意外で、悲しいな結末も待っていた。

2時間半の超大作だが、ストーリーの中にも、二転三転のサプライズもあり、最高に楽しめる、アクション・エンターテイメント作品である。

bunmei21