ワルキューレのレビュー・感想・評価
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トム・クルーズの功罪。
まず、僕はブライアン・シンガー監督が好きだ。
「ユージュアル・サスペクツ」を観て以来、この監督の作品が好き。
「X-MEN」も、なぜにブライアン・シンガーが監督する必要がある?と疑ったが、観たあとは「流石だなあ」となった。
で、この「ワルキューレ」。
ものすごく、丁寧に作りこんである。背景から美術(ドイツ軍の制服をはじめ)は、かなり力を入れたあとが伺える。
物語も、とっつきやすい。これは非常に大事なことだ。
得てして、歴史モノは背景が解らないとちっとも楽しめないものだが、この作品はそれを差っ引いても十分にサスペンスとして楽しめる。
(「アレキサンダー」がコケて「トロイ」がウケたのは、ブラピとコリン・ファレルの問題ではなく、とっつきやすさの問題であろうと今も考えてますし)
これは、監督の力量もそうだが、トム・クルーズによるものも大きいだろう。
トム・クルーズの良さは、何を演じても、どんな素材でも解りやすく魅せてくれる。日本人に縁のないナチの将校ですらもカッコよく見えてしまう。
そして、これは、トム・クルーズのマイナスポイントでもあるのだが、何を演じてもトム・クルーズにしか見えない・・・。
この作品でも、作戦自体が、大佐とその他大勢の将校が関わったのにも関わらず、トム一人が実行してるかの印象を拭えないのが、このトム・クルーズの影響力のせいだろうと思われる。
とは言ってみたものの、作品全体としてはカッコよく出来ており、良質なサスペンスドラマとしては十分に合格点だと思う。
トム・クルーズの自虐ムービー
2008年製作のアメリカ映画。120分。ここ数年で人気が凋落したトム・クルーズは、本作でヒトラー暗殺を企てる実在したドイツの国民的ヒーローを演じています。(どこから見てもドイツ人っぽくない。)
ヒトラー暗殺計画は前から知っていたのですが、本作を観ているとそれなりにドキドキするサスペンスに仕上がっていたので、世間で言われているほど悪い映画ではないと思いました。
その反面、これだけのヒーローを題材に扱うなら、もっと気合いれて作ってほしかったというのも観終わっての率直な実感。この世の中、ヒーローは星の数ほどいますが、この将校はその中でも格が違います。そして、「ナチスドイツ」という、世界的に見てもとても繊細な題材なのですから。本作を観たドイツ人が怒ったのもうなずけます。
それでもトム・クルーズはこの悲劇のヒーローを演じたくてしょうがなかったのだと、勝手に想像します。
暇つぶししたい時にどうぞ。
サスペンスが盛り上がらなかった・・・
要人暗殺物と言えば、やはり「ジャッカルの日」を思い出してしまう。なぜ、この映画がいまひとつ緊迫感に欠けたかというと、暗殺を実行する側からしか描いていないからではないかと思った。ジャッカルは違う。フランスの警察側も描いていて、あと一歩のところで取逃がしたり、そういうエピソードがあったからこそこちらはわくわくドキドキしながら観ることができたのだ。その点でつまらなかった。もちろん、いろいろな評で指摘されている配役が適切でなかった点もある。トム・クルーズにドイツ人は嘘っぽい。もろ、アメリカ人だもの。まだ、イギリス人の方が許せた。でも、ドイツ人よ、怒るなかれ。日本人だって「さゆり」で中国人に演じられたんだから。トムが演じたおかげで話題になって、今まで世界であまり知られていなかったこの事件に脚光が浴びたのだから!
ちゃんとしたドキュメンタリー映画っぽい。
ヒトラーは、悪運が強い!
暗殺計画の結果を知りつつも・・・
ヒトラー暗殺計画が40回以上も繰り返されていた・・・
そんな歴史があったなんて、知りませんでした。
その中で、最も暗殺成功に近づけたのが
この「ワルキューレ作戦」
暗殺計画の結果は・・・・・
歴史上、ヒトラーの末路は有名なので、
これはネタバレではないでしょう^^;
失敗に終わるとは解りつつ
トム・クルーズの緊張感漂う迫真の演技にハラハラ☆ドキドキ☆
生命を賭けて政権を変えようとする同志たち・・・
最後までずっと緊張しっぱなしでした。
また主役を取り囲むキャストが豪華なこと!!!
よく見ればなんと!!!
「パイレーツ・オブ・カリビアン」のメンバー勢ぞろいじゃっございませんかっっ^^
ギブスにベケット卿、その部下とデヴィ・ジョーンズ・・・
もうもう、そのキャスト陣だけが、
重たい話から私を救ってくれた感じです^^;
3月26日109シネマズ高崎にて観賞
もう少し、長くても良かったのでは?
重いテーマを飽きさせずに見させる力のある良作
個人的に第二次大戦の軍史に興味があるので、初日に見に行きました。
ヒトラー暗殺計画はいくつかありますが、その中でもおそらく最大規模の事件を扱った、重ーいテーマの作品です。それをトム・クルーズがやるというのだから、これは見ないわけにはいかないと。
テーマがテーマだけに、全編通してかなりスリリングな内容。恐いです。軍史マニアとしては、「狼の巣」の雰囲気が詳細に出ていたのがよかったですね。史実に忠実に作ったというだけあって、淡々としながらも、リアリティを感じる展開で、この手の映画としては少しも飽きずに見られた(あまり淡々としちゃうと飽きますからね)という意味で、良作だと思います。
もちろんテーマがテーマですから万人にお勧めというわけではありません。正直ハラハラで疲れる映画だと思います。ヒトラーのナチ党のことをあまり知らない人にとっては、SSとかヒムラーとかゲッペルスなんかもちょっと意味がわからないかもしれませんし、その辺の若干のフォローはあってもよかったのかもしれません。そういう背景の知識がある人であれば、十分にそのスリルを楽しめると思います。
結末は判っているが、やっぱりドキドキ。
第二次大戦時、ヒトラーを暗殺しようとした計画は、少なくとも43回計画されたと言われています。これは、その一つで、最後に企てられた暗殺計画を元にした映画。タイトルの“ワルキューレ”とは、本暗殺計画の名称ではなく、クーデターへの対処計画として元々存在していて、今回の暗殺計画の際に利用しようとした作戦の名称です。クーデター対処計画を、逆にクーデターに利用してしまうというのは、中々、イケていますね。
この暗殺計画は失敗しており、計画の成否に関してのサスペンスはありません。話がかなり脚色されていること想像に難くないですが、それでも、どうやって計画されて行き、実行されたのかと言うことには、人を惹きつけるドキドキ感はあります。
史実に即した映画なので、ストーリーについて述べる事は特にしません。脚色的観点では、ドイツでの話を英語で演じるのに違和感を感じそうだったのですが、映画の最初の字幕がドイツ語で始まりいつの間にか英語に変わっていたり、シュタウフェンベルク大佐を演じるトム・クルーズの最初のセリフも、ドイツ語で始まりいつの間にか英語に変わっている等の演出の効果か、最初に危惧したほどの違和感はありませんでした。
全て実在の人物なので、見た目も、なるべく似た人物を配しています。また、撮影の多くもベルリンで行ったようで、往時の雰囲気を感じる事が出来ます。ベック上級大将のテレンス・スタンプなどは、結構似ていると思います。
予告編で、トム・クルーズが暗闇の中に現れ「これは始まりだ」とトレスコウ少将?に言っていたシーンは、本編では無かった気がするんですが?
失敗は成功のもと
やっぱ、トク・クルーズはカッコ良いぃ~!
第二次世界大戦末期にドイツの英雄、
シュタウフェンベルク大佐が謀った
ヒトラー暗殺計画の物語です。
ただ単に暗殺するだけでなく、
暗殺後の入念な政府転覆のクーデターまで作り、
あわや暗殺成功かという所まで事は進んだというのに、
肝心のプラスチック爆弾の威力がショボくって
軽い怪我を負わせた程度に終ってしまいました。
だとしても、
この時代に
ヒトラーをもう一歩まで追い詰めたドイツ人がいたことは、
驚きでした。
多くの人の協力があって、
進んでいった計画の折り折りに判断や決断が下されるなか、
決断を先送りしたり、
判断しようとしない政治家や軍人の大将達の姿をみて、
いつの時代にも、
保身に走る輩の多いことに憤りを覚えながら観ていました。
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