「スコセッシはディカプリオを知っている。」シャッター アイランド Haihaiさんの映画レビュー(感想・評価)
スコセッシはディカプリオを知っている。
2020年公開、アメリカ映画。
【監督】:マーティン・スコセッシ
【脚本】:レータ・カログリディス
【原作】:デニス・ルヘイン〜『Shutter Island』
主な配役
【連邦保安官 テディ・ダニエルズ】:レオナルド・ディカプリオ
【連邦保安官 チャック・オール】:マーク・ラファロ
【ジョン・コーリー医師】:ベン・キングスレー
【ドロレス・シャナル】ミシェル・ウィリアムズ
【失踪した女性患者 レイチェル・ソランド】:エミリー・モーティマー
1.練り込まれた脚本
よく細部まで仕上げられている。
◆小さな島の謎めいた医療施設
◆施設に携わる面々は何かを隠している疑惑
「なんか陰気な映画だなぁ」から始まり、
観る者を徐々にシャッター・アイランドの謎に迫ろうとするディカプリオ演じるダニエルズ捜査官に感情移入させていく。
このあたりの演出は、捜査官たちのやりとり含め、
かなり計算されている。
2.スコセッシはディカプリオを知っている
ディカプリオの魅力は、
「陽」と「陰」、
相反する性質を併せ持つ表情にある、
と私は思っている。
トム・クルーズ、
ブラッド・ピット、
キアヌ・リーブスにはない、「陰のある表情」がディカプリオの魅力だ。
スコセッシ監督は、ディカプリオの「陰」をうまく引き出す術を持っている。
本作は、ストーリー構成や演出によって、それが最大限発揮されているし、
見方によっては、「発揮されすぎ」にも感じられるほどだ。
3.まとめ
スコセッシとディカプリオで作り上げた寓話。
前半部は文句のつけようがない。
ラストシーンに向かって、盛り上げようとするのだが、
何故か空虚な気持ちになってしまう。
☆3.0
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