椿三十郎のレビュー・感想・評価
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何故、織田裕二?
オリジナル版は好きなので比べてしまうし評価は当然厳しくなる。
とにかく主人公の魅力が弱い。
当時の織田裕二は40歳前後で映画の設定どおりの年齢だが童顔が災いして若侍達と同じような年代に見えてしまい貫禄とか迫力というものが欠如しているように思う。
斬り合っても刀の血のり以外に出血は無し、汚れすら付かない衣装、殺陣にリアリティが欠けるのは観客層をゆるく設定していたのだろうか?
オリジナル版を未見で贔屓の出演者がいれば違う感想になるのだろう。
大人の事情
一言でいえば、悪くないと思った。だって、今現在の役者さんたちであの配役意外に誰があうというのか。
出演者の方々、みんな頑張ってると思ったしなにしろ脚本がいいのでそれぞれのキャラ立ちが面白い。
テンポはあまりよくなかった。全体に軽く感じてしまうのは間がいまひとつなせいだろう。
ただね、観てる私自身の問題だが豊悦はかっこいいけど、声が独特すぎるために
気になってしまい何の役でも「ああ、豊悦だなあ」と思ってしまう。
織田も現代劇ではむしろうまいほうだと思ってるんだけど時代劇では肩に力が入りすぎて不自然に、逆に織田雄二が前面に出すぎちゃったような気がする。
内部事情はしらないが勝手な憶測する。
なぜ、わざわざリメイクするのかな?
監督自身がその作品が好きで好きで、オマージュとして、なのか?それとも配給やらの方面から時代劇は新作やっても当たらないからすでに有名なものをリメイクして話題つくりってことなのか?そういった大人の事情?
どうやっても旧作と比べられるのは避けられないことだろう。
もちろんそれも覚悟の上だろう。
スタッフさんたちやりにくくないだろうか?
もし、今のハリウッドみたいに、新作にチャレンジする気概がしおれてしまって
安パイに逃げてるのだとしたら早すぎない?
まだまだ日本映画界、そんな後ろばっかり見ないで前向いて頑張ってくれとお願いしたい。底力あると思うんだよ!チャレンジする気持ちをなくしたら衰退してしまう…。
これが逆に、脚本もカットも同じにしてでも違うものになる、というあえてのチャレンジだったというのなら私の暴言なんぞ捨て置いてくだされ。
並大抵でない覚悟と勇気を必要としただろうと思うので。
織田裕二に貫禄がない、なさすぎる。それゆえにC調度がまさってしまう...
織田裕二に貫禄がない、なさすぎる。それゆえにC調度がまさってしまう。まあ、それはそれでそこそこは見られるのだが。
豊悦もまだ貫禄不足か。とすれば当然ラストが厳しくなるわけです。プシャーをしなかった演出、いや出来なかったのも仕方がないのかもしれない。
ただこれ、オリジナルと比較されるのはきついがまあまあです。オリジナル脚本がしっかりしているからなのかな。
黒澤明と三船敏郎
の作品と比べられるのは運命だろうが、私はこちらの作品の方が好きだ。織田さんの軽さが、全体の雰囲気を制していて、それが好きな人はこの作品が好きだし、嫌いな人はこの作品も嫌いだろう。(まあ、大方の人が黒澤作品を支持するのだろうが)
脚本は黒澤監督のものと同じものを使ったらしい。あえて名作の脚本をそのまま使った森田監督の心意気が素晴らしい!
コメディタッチの椿三十郎
織田裕二扮する椿三十郎は、若侍たちの話し合いに割って入り救いの手を差し伸べた。もちろん三船敏郎版も観ているが、話の展開はほぼ一緒で多少コメディタッチの織田裕二も違和感はなかったな。城代家老夫人役の中村玉緒も重要な役割を担っていたね。
すごく良かった
録画してたのを視聴。織田裕二がしっかり三船を演じていて良かった。黒澤版で名物となった派手な血飛沫を踏襲しなかったのは見識だと思う。最後の決闘シーンは賛否の分かれるところだろうけど、血飛沫を使わないと決めた以上はこんな作りもありだと思う。唯一残念なのは城代家老の藤田まことか。黒澤版で城代家老として伊藤雄之助が出てきたときは本当に頼りなさそうでおかしかったが、藤田まことは貫禄がありすぎ。
時代劇が復権したのでのっかってみました。
と言う雰囲気の中で、それなりのキャストを揃えて作った作品。
比べても仕方ないが今風で黒澤明のが好きな方は観んでよろしいと思う。
織田裕二がキライな方…観んでよろしい(笑)
織田裕二の久々の時代劇登場で昔の作品が観たくなったわ。
ストーリーは黒澤明版と大差はない。
今の時代、出演キャストに合わせた演出でライトな感じ。
黒澤明版は「素材を生かして作りました」
森田版は「素材に合わせて作りました」と言う感じでしょうか?
松山ケンイチは良かったのだけれど。 全体的な統一感が薄い。カラーで...
松山ケンイチは良かったのだけれど。
全体的な統一感が薄い。カラーであることが深みをなくしている。
黒沢版の正確な再現版だが、血飛沫はなし
総合70点 ( ストーリー:70点|キャスト:75点|演出:70点|ビジュアル:70点|音楽:65点 )
黒沢版をそのまま正確に表現した再映画化作品。脚本も登場人物たちの性格も喋り方も古い音楽とその使い方も、旧版をそのままに再現しようとしている。ただここまで旧版にたいして忠実だと、旧版を見ているものからすると新盤ならではの独自性が薄くて新鮮味がない。白黒から天然色になって白い椿と赤い椿の違いがはっきりとわかるようになったのは大きいし、現代の名前の通った俳優が出演していて旧版を見ていない人には見やすいかもしれない。だが黒沢監督作品という名前が偉大すぎて、変更をしたり独自性を出したりする挑戦をするには臆病になりすぎているのはないか。
気になったのは斬り合いで血飛沫が飛ばないこと。意見書を出した若手の侍四人を捕えた後で、三人の護衛を椿三十郎が斬り殺してからまた敵陣に戻る場面があるが、あの場合は血飛沫が体につくからすぐにばれてしまうだろう。有名な最後の場面も全く血がなくて、大袈裟なくらい出血奉仕していた旧版と比べて迫力が減少しただけでなく、一つの結末を迎えたという印象が薄くなってしまった。時代も進んで技術も良くなっているのに、テレビの時代劇の殺陣のようにあっさりりと片づけられたのはいただけない。またこの藩がどれだけ大きいのか知らないが、意見書を出している者たちの身元も人数も調査しきれず全く不明というのもちょっと変。もっともこれらの部分は旧版から引き継いでいるのだが、今見てみると気になった。
とはいえこの新盤は新盤で単体で見れば悪い出来ではなかった。織田裕二も頑張っていた。
悪くはないんだけど、惜しい作品
昔、ロードショーで観たんですが先日BSでやっていたので改めて観ました。
どうしても、オリジナルと比較しちゃうよね。
でもこれだけで見れば十分良作だと思います。
個人的にトヨエツが好きなのでw
ただ一つ「これはダメだろ」と思ったところを。
この映画の見所でもあるラストの対決シーン。
三船・仲代の一瞬で決着がつく名シーンを、今回は互いに刀を抜かせず
少し争ったあとの決着になってます。
これはこれでいい!ですが決着のあとスローでもう一度再生する必要があったのでしょうか。
子供の頃見た黒沢版の時は、三船敏郎がどうやって刀を抜いたかわからず、
何度もLDをスロー再生してようやく太刀筋がわかったとき、素直にスゲーって思ったのですが、こちらのリメイクでは余韻もへったくれもない、完全な蛇足になってます。(それがなければ☆あと半分はあげられたのに)
ということで、レビュータイトルに。
オリジナル映画見た人は見なくていいと思います。
脚本が同じなので、内容もはぼ同じです。見ていると完全なネタバレになります。
やっぱり、どうしても黒澤監督の映画との比較になってしまうので、だいぶ劣るのは否めません。
でも、見たことない人にとっては、内容がほぼ同じで、出演者が織田裕二さんや、豊川悦司さんや松山ケンイチさん、などの人気俳優になっているので、見やすくなっています。
この映画って、たぶん黒澤監督の映画との比較で、評価低くなると思うけど、初めて見た人にとっては、評価よりおもしろいと思います。(たぶん、私もだけど、オリジナルを100としたときの評価になるはず。)
オリジナルを見たことない若い人にお勧めですが、今日映画館に入っていた人をみると、かなり年配の人が多くて、ほとんど黒澤版「三十郎」のファンの人だと思います。
やっぱり黒澤監督の名作映画を日本人監督がリメイクするのであれば、ヘタにいじることはおそれおおくてできないと思うので、こういうやり方しかないのかもしれない、というのが正直な感想です。
なかなか楽しめたとは思います
すごく面白いかと言われるとちょっと考えてしまいますが、なかなか楽しめたとは思います。
織田裕二は椿三十郎をよく演じていたと思いますが、微妙に何かが違う気がしました。髪形は最後まで違和感が…。
よかったのは佐々木蔵之介。登場シーンは少ないのに、強く印象に残りました。
単品の作品として充分面白い
自ブログより抜粋で。
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まずはオリジナルの脚本のよさに感服。いつの時代になってもいいものはいいとあらためて思い知らされる。
おおかたこの傑作の持ち味を壊さないで再映画化という大命題はクリアしていて、単品の作品として充分面白い。
ただ、織田裕二や豊川悦司といった主だったキャストは巧い下手といった技量以前に作品の持つ魅力に負けていてカリスマ性に欠く。なんとなくかくし芸大会のパロディドラマに見えてしまうのだ。
そんな中、松山ケンイチと佐々木蔵之介はそれぞれの役柄を自分なりに消化できていて、本当の巧さを感じられた。
観て損のない良作だとは思うけど、オリジナルを見ればいいじゃんという高すぎる壁は越えられていないか。
コケたのも無理はない
安易なリメイクには基本的に懐疑的な自分ですが、「椿」は、まあ悪くはない出来。が、それなりに楽しめたことで、脚本がしっかりと描き込まれていたオリジナル版の偉大さをつくづく痛感した次第。願わくばこれを機会に1人でも多くの人がオリジナル版を観てくれることを願うばかりだが、果たして今回のリメイクにそこまでのパワーがあるかどうかを考えると、かなり疑問。特にラストのアレがなぁ。。。肝心要のラストでもたついてどうするんだか(演出、特殊効果、殺陣ともに)。森田監督独特の飄々とした演出は楽しめたが、ラストのアレで評価は地に落ちた感じがした。
なお、役者陣では三船をコピーせんと努めた織田裕二が……とにかくひどい(笑)。わざわざリメイクしたのだから、自分のオリジナルの三十郎を模索すればよかったのにね。少なくともそういった部分は感じられなかった。そもそも努力のベクトルが別方向に向いているとしか思えないし、劇中、中村玉緒が扮した陸田夫人が「あなたは抜き身の刀です。本当にいい刀は、鞘に納まっているものですよ」と三十郎に語りかけるシーンがあるが、皮肉にも織田には、この危険な感じが一切ないのが何よりも痛い。
ただ、リメイク版「椿三十郎」に良い部分がなかったわけではない。オリジナル版では加山雄三が演じた伊坂伊織役の松山ケンイチ、同じく小林桂樹が演じた見張りの侍役の佐々木蔵之助などは、それぞれオリジナル版とは違った味わいのキャラクターを確立させ、とても良かった。それから中村玉緒、藤田まこと、茶室の三悪人(風間杜夫、小林稔侍、西岡徳馬)に関しては、さすがは大ベテラン。皆、それぞれに魅せる。鈴木杏も中村玉緒に引っ張られたか、ノホホンとしたお嬢様を楽しげに演じていて、こちらも楽しめた。あと、トヨエツに関しては、微妙なるも及第点かな。しかしまあ、「隠し砦の三悪人」とか「用心棒」は一体どうなっちゃんでしょうね。。。
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