コレラの時代の愛
劇場公開日 2008年8月9日
解説
「百年の孤独」のノーベル文学賞作家ガブリエル・ガルシア=マルケスによる同名小説を「フェイク」(97)、「ハリー・ポッターと炎のゴブレット」のマイク・ニューウェル監督が映画化。1897年のコロンビア、郵便局員フロレンティーノは配達先の令嬢フェルミナと恋に落ちるが、身分の違いを理由に引き裂かれてしまい……。フェルミナの結婚後、50年以上に及び彼女を待ち続けるフロレンティーノを、「ノーカントリー」でアカデミー賞を受賞したハビエル・バルデムが好演。
2007年製作/137分/アメリカ
原題:Love in the Time of Cholera
配給:ギャガ・コミュニケーションズ
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2文字でいうなら【執念】の映画。
感覚が全く違うのと行動が行動なので、待ち続けたという気持ちになれない。
成就するところは感動的なシーンのはずなのだが感動しない。
凄いとは思う。
2022年2月18日
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鑑賞方法:DVD/BD
ハビエルの黒歴史か w
「ライオン・25年目のただいま」という感動名作があったが、本作はまったくもって「50年目の“がぶり寄り”日記」である。
マザコンにしてシスコンのおっさんの生き様については、うーん、どう反応してよいものか・・622ページ、たっぷり悩ませてもらった迷作であった。
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50年越しの愛にあなたは感動できますか?
以前に観た「セレンディピティ」という、ライトタッチなアメリカのラブコメ、
⇒あれは恋人たちの“すれ違い物語”だった。
あの映画で、劇中の小道具として登場し続ける一冊の本、それが「コレラ時代の愛」、その初版本。
南米のノーベル賞作家ガブリエル・ガルシア=マルケスの著書だった。
あれをきっかけにようやく本作DVDを探し当てての鑑賞。
マグダレナ川
オリノコ川
ラプラタ川
ネグロ川と
巨大な河が滔々と悠久の時を従えて流れる「河川小説」が原作。
時の河は流れて止まらない。
しかし人間たちの思いは遥か大河を遡りゆき、流れに乗ってゆっくりと下り、再びそこを遡る。
舞台としては不足はない。
ところが延々と見せられるのは盛りのついたキモ男の女体への沈溺なんですが。
「マカ」はかの地南米の名産だが、梅毒もあの地の風土病だったはずたがなぁと、雑念妄想に悩まされる。
オスカー俳優にも、そりゃあ黒歴史はあるだろう。
原作者がいくらノーベル賞作家でも、脚本の出来や監督のパーソナリティーを見抜いて出演の可否を決定するのがいかに俳優にとって難しい事なのか ―
それを証明する好例かもしれない。
原作は
大著だが、Amazonのレビューでは好評価を受けている。
映画ではなんの狙いか、矢鱈とトップレスを登場させるばかりで、あれは視聴率を稼ぎたかっただろうか?
仕舞いにはハビエルの汚い全裸も見せられたが・・萎えた。
B級。
「あ!この男、ちょっと変だ・・」
市場で再会したときのフェルミナの「直感」。
ああいう「直感」は終生大切にしなければならないのです。
ところが、最後の1%のエンディングで、多少文学めいたシーンを持ち込んではみてもキモ男の挽回は無理なのに、
フェルミナに失礼でしょ!
僕の制止も聞かず毒牙にかかるフェルミナ。
唖然とする他なかった。
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赤ひげ薬局提供
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2020年5月19日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD
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コロンビアのノーベル文学賞作家ガルシア・マルケスによる壮大なラブストーリー。以前から原作を読んでみたいと思いつつ取りかかれず、映画なら2時間であらすじがさらえるということで鑑賞しました。
ちょっと長かったけど、このぶっ飛んだ愛の物語に引き込まれました。主人公は50年以上も1人の女性を想い続け、それだけでなく近くで彼女の消息を見守り続けるかなり思い込みの激しいストーカー気質の男です。しかも彼女に貞節を誓いつつも何百人もの女性と性関係を結び、それを記録につけているというアタマのおかしい男性です。
ところがこれが小説となると、あり得るかもと思えてしまう。
純粋な愛を貫きつつ、性描写は滑稽であっけらかんとしていてラテン的なところが笑ってしまう。
この映画で生まれて初めて70代男女のラブシーンというもの、70代女性のヌード(特殊メイクですが)を見ました。衝撃的!
ところどころ、興味深い文学的な表現があり、やはりじっくりと原作を読んでみたい、できることなら原文を味わってみたいと思わされました。劇中のセリフは英語ですが、スペイン語だったらもっと情緒が感じられたことでしょう。
主役のハビエル・バルデムはかなり個性的なお顔立ちで苦手だったのですが、やはり上手いですね。特に老年時代の身のこなしはとても自然でした。彼のお芝居でこの映画にまたひとつ説得色が生まれたと思います。
2012年8月12日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD
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映画「コレラの時代の愛」(マイク・ニューウェル監督)から。
愛をテーマにした作品だったから、愛に関する表現が溢れた。
「春の訪れと共に、あなたへの想いが私を満たします」
「花開いたばかりのバラのようだ」
「恋の雷に打たれ、身も心も燃え尽きてしまった」
「愛は、裸ですること、全て。
腰から上の精神愛、腰から下の肉体愛、分断された愛」
恥ずかしくて口に出来ないような台詞も・・
「これがどういうものかわからなかったの、とても変な形。
女性のものより不格好ね」(汗)
気になる一言は、622人もの女性と性交渉を重ねた主人公が、
「なぜあなたは女性にモテるんです?」という質問に答える。
「きっと私が哀れな抜け殻だからだろう」
どうして、こんな男性がもてるんだろう?という疑問を抱え、
この映画を観ていたから、妙に納得してしまった。
50年以上前に、恋に落ちた女性を待ち続けた主人公にとって、
600人以上の異性とSEXをしても、心は君のことしか考えていない。
ラストシーン「君のために、純潔を守り通した」と言い切る
その台詞で「哀れな抜け殻」という意味がわかった。
この時代の女性にとって「都合のいい男」だったのかも。(笑)
この境地になればモテるのかもしれないが、なんだか寂しいなぁ。
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