ブレードランナー ファイナル・カットのレビュー・感想・評価
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SF映画の金字塔の一つ
1982年初版公開、2007年本編公開の作品を、舞台と同じ2019年に観た。キネカ大森ありがとう。 「近未来の街」というイメージを多くの人に固定させた映画かな。雨が降り続いていて、昼も夜もなく暗い空、それに抗うように能天気なCMが流れる高層ビルの壁面、地上は戦後の闇市のような混沌とした狭く入り組んだ通り。自分は好きではないけれど、こんな感じの近未来図が多くあるのはこの映画の影響では。 そうした地上へ降りてくる「飛行もできるパトカー」が度々描かれて未来感をつなぐ。監督の好きな日本が、街の背景や背景音にしばしば登場し、無国籍感というか、もう国境などない未来感。 映画全体は、4年しか寿命がないレプリカントの悲哀を中心に描かれ、奴隷としてレプリカントを使う人間に「それでよいのか?」という問いを投げかける。 ブレードランナー2048(本作から30年後)でその答を観よ、というわけだが、まずは一所懸命みんな考えましょう。 (以下、キネ旬から引用) 脚本改稿と製作時の混沌が産み落とした描写不備や矛盾点、デッカードの一人称語りやハッピーエンド風の終幕がスタジオ側の強制処理という裏話が明かされ、物語の解釈論議も高まった公開10周年に至り、リドリースコット監督の本来の意図に基づく再編集「最終版」(92)が発表される。(ディレクターズカット公開の先駆!) 公開当初の衝撃と10年間にわたる再評価の試みとによって、「ブレードランナー」は映画史上の伝説になったのである。
革新的
"この作品以前と以降"、そう語り継がれる伝説的な作品が有る。 本作もそんな一作なのだが、では本作が "以降何を変えたのか?" …いわずもがなの "未来描写" でしょうね! 余談ですが、改めて観たら有名な"強力わかもと"が写るのって、"ラブシーンの後"なんですよね! …それって精力剤的サブリミナルを狙ったのか? わかもとは胃腸薬だけど…
実は面白くないのではないか
映画にはいくつか種類があるが、この映画は哲学的なことを語ろうとして失敗し、世界観的なことを語り尽くしてしまっている映画だ。いくつもの解説を読んでこの映画が伝えようとしていたことは理解しているつもりだけど、何回見てもまあ伝えきれてないよねって感想になる。アンドロイドは電気羊の夢を見るかを原作としているが、まあ全く別物だよね。不完全なものを想像力と資料で完全にしていく作業は、キリスト教の聖書のように人類が楽しいと思ってしまうものだ。愛着も湧くし、変だと思った点は全部補完してしまえる。そういう全ての事情を説明する踏まえて評価するなら星5だけど、映画単体だと精々星3位じゃないかなあ。あと、監督の意見がコロコロ変わってるけど、最後の方で銀髪アンドロイドがデッカードを助けたのはアンドロイドとしての機能故だからね。自分がどう思おうともアンドロイドなのだということだからね。そこんとこ宜しく。
ビジュアル重視
今となってはこの手のSFストーリーにあんまり驚きはないけど えーーー!? 公開はそんな昔?衝撃… だって、今、2019年です・・・車飛びません(^-^; しかしもっと衝撃なのは このビジュアルセンス!美しい・・・ なにせ食わず嫌い、見なず嫌い 「ブレードランナー」というタイトルから 刀を振り回して走り回る映画だと思ってた(-_-メ)
やっぱり凄い!
久しぶりに観た。 レイチェルの彫刻的な綺麗さや、ロイの儚い最後。 最後の音楽もとっても良い。心に残る作品。 オリジナル、ディレクターカットと観てきたが映像の綺麗さなどでやはりファイナルカットが一番!
タイトルなし
ボロボロになりながら、ただ仕事をこなす刑事。寿命を変えることもできず、ただ創造主への復讐しかできないネクサス。 他に選択肢を与えられない登場人物ばかりだが、二人が最後に逃走することができたことが救い。 暗闇の中雨に打たれながら、ただただ苦しい話だった。
恐怖感の芽生え
猥雑な近未来の雑踏、仄暗い人形の館、感情のある擬似人間、どれも既視感のあるものばかりだがなんと1982年の作品だったとは。 高度な演算処理能力を持つ人工的な物体に恐怖感が芽生えたとき、現実世界でなにが起こるのか。それ(彼?)らを酷使するのは奴隷や動物の虐待とはなにが違うのか。 考えずにはおかない良作。 『エイリアン』のアンドロイドとの構造的な違いも面白い。 タイトルはミスリード、あまりよくない。
世界観が合わず…。
最新作『ブレードランナー2049』を観たくて、今回、初めて観賞。 暗く怪しいSF映画と言う感覚で世界観が思っていたのと違って私には合わなかったです。。 カルト的、と耳にしていて「SFで?!」と疑問に感じていましたが、納得です。その感じが合いませんでした。 レプリカントの感情が目覚め、苦悩していく姿が悲しくやるせない気持ちになり、そこは心揺さぶられました。 当時から評価良いので、私の創造力・・想像力が乏しいのでしょうか・・(;´∀`) それでも最新作も観ますが!ライアン・ゴズリング楽しみなので! 映像と比べると音楽は当時らしさが出ていました。 あと、余談でハリソン・フォード若いときこんなだったんだΣ…って感想も忘れない。
もはやアート。
ライアン・ゴズリングの「2049」を観たいために、前作は必ず!との噂を聞いてみました。 冒頭の町の中を車が漂っているシーンに「あ、これフィフスエレメント(1997)みたいだ」と感じだけど、もちろんブレードランナーの方がずっと前。他にも数カ所既視感があったのは、それだけブレードランナーの影響力が大きかったのですね。 設定は2019年、もう来年じゃん!と気付く。 記憶を移植されて、人間と同じように動くレプリカント。 その短い寿命が、儚すぎる。カワイソウダ。 そして反乱を起こすレプリカントを処分するために、ブレードランナー達が奔走する。 普通だと「正義の味方参上!」となるところなのに。 世界中がどこか病んでいて、全編にわたってダーク。なのでブレードランナーがヒーローには見えない気もしたり。 白黒はっきりつけずに進む展開だったりが、どこか「夢の中」に漂っているストーリーに感じました。 オリジナル公開から36年経ってるのに、見ている側の方が置いてけぼりになって。 もしかしたらこれはもう「アート」の域なのかもしれません。 感想は一言で言えない複雑さでした。
涙、雨の中の、そして消えていく。
ブレードランナー2049を観賞してから、この作品を見ました。 折り紙を作る主が誰か気になってました。 レプリカントの秘書であるレイチェル、美しいというよりイモ臭いと初見感じていましたが、髪を落として濃い化粧取れたらメチャ美しい。 クリムトの絵画のようです、意図しての髪型でしょうか。まさに夢の女性ですね。 脱走したレプリカントの最期の言葉がとても詩的です。 涙、雨の中の、そして消えていく。 手から飛んでいく白い鳩。 それまでの低能キャラからのギャップで、より印象的になりました。 この落差の使い方巧いですね。 夢に出てくる処女にだけなつくユニコーン、レイチェルが処女である(であった)という暗示でしょうか!? そしてそういえば、マリアの処女受胎並みに、奇跡なことが後に(続編)起こるのですね。 今まで、観たつもりで観ていなかった。優れた作品です。
不朽の名作
恥ずかしながらブレードランナーは初鑑賞。オリジナルヴァージョンは鑑賞してないが、もっと早く見とけば良かったなと後悔… ストーリーはレプリカントという人造人間が暴走しているため、デッカードという主人公の警官がそれを抑えるというもの。 ラストシーンの解釈を除いてストーリーは非常にわかりやすく、そのストーリー構成もかなり良い。私はSF映画はあまり見ない方だが、80sの作品にしては本作はかなり前衛的なコンセプトで壮大な世界観を描いていると思う。しかし、ストーリー構成はいいものの、中身が濃いものではない。全体的なSF映画としての一貫性とスケールに鑑賞者は魅了されるのであろう。 デッカードとレイチェルのキスシーンを見てて、なんかハリソン・フォード怖いなと思ったら、撮影裏話を聞いて納得。リドリー・スコット監督もなかなか撮影に手こずったよう。 音楽やカメラワークがかなり良かった。かなりストーリーにマッチしてて世界観を崩すことはなかった。 唯一、違和感があったのはアクションシーンでかなり安っぽく見えたが、さほど気になる部分でもない。 ラストシーンよりデッカードが…という雰囲気が漂うがまぁそれは別にどちらでも良い。ガフがそこにはいたというメッセージがシンプルにおもしろい。 なんかあのラストを見ると「インセプション」のラストも本作へのオマージュなのかなぁとか色々思い出す。 現代或いは近未来の我々に問いただされるような問題、メッセージを本作は投げかけている。かなり先駆的なSF映画である本作は紛れもなくリドリー・スコットが残した不朽の名作であろう。 ブレードランナー 2049も見てみようと思う。
舞台は2019年、って来年じゃねーか。さすがに今から空飛ぶ車とレプ...
舞台は2019年、って来年じゃねーか。さすがに今から空飛ぶ車とレプリカントは無理かな。しかし、技術的にはやがて来るんでしょうね、こんな時。常に雨が降って荒廃している街が印象的。 超簡単に言うとレプリカントと対決する話。逃げても逃げても追ってくる最後は、ターミネーター2を彷彿とさせます。ダリル・ハンナが超怖い、エクソシストもびっくり(笑) 最後に生き残るレプリカントは?2人?ですよね?諸説あります(笑) とにもかくにも美女レプリカントが一体欲しい(笑)
バートンの「雨の中の涙のように…」は、このシーンのために、制作され...
バートンの「雨の中の涙のように…」は、このシーンのために、制作された映画なんじゃないかと思うくらい好き。これを映画館で観れて、本当に幸せ。
今も尚、新鮮さを携えるカルト映画
35年振りの続編が作られるという事で、新作公開前の予習も兼ねて丸の内ピカデリーの爆音映画祭にて鑑賞して来ました。実はこれが初見でして。ものすごいカルト映画だ!と聞いていましたが、今みても驚きを隠せない映像と世界観に、素直にすげぇ…って思ってしまいました。当時観た人達はどれだけ驚嘆したんだろうか?と。結末のレプリカントの行動と発言を含め、観終わった後にジワジワと、あれこれ考えさせられて、周囲の人と語り合いたくなる、なるほどカルト化した理由が分かったなという感じでした。まだまだ衰えをしらないリドリー・スコット凄いな、と改めて思いました。爆音映画祭で、音響素晴らしい中で観れたのも良かったです。新作が待ちきれない!
これまで見た中で最も暗いSF
最後まで見届けるとなにかこう、感慨深いものが湧いてくる。レプリカントやブレードランナーの行動目的がちょっとわかりづらいので、混沌としたストーリー展開。外国人に生まれて、この映画を見てみたかった。アジアというか日本を意識したシーンや、ところどころに日本語のセリフがあって、欧米(ということばで一括りにするのもいまいちだが)の人々からみると、日本とはなかなか謎めいているが最先端な、謎なイメージなんだろうか。劇中の世界観はすべてセットで作りこまれているようだが、ストーリーに負けじというか、勝ってというかまさに混沌としていて、こんな未来にはなってほしくないなぁという感がすごい。#2018-003
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