ブレードランナー ファイナル・カットのレビュー・感想・評価
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心が悲劇をつくるのか
子供の頃は、近未来の煌びやかな世界観に圧倒されて人間の根本の「生きる」ということが分からなかった
「生きる」ということは「死ぬ」ということと相対しているのだとやっと分かるようになってきた
歳を重ねなければわからない
死とは生なのだ
レプリカントと呼ばれる彼らが過酷な経験をした後に待っているのは「死」だけ
感情を身につけた者達は、自分の「生」に疑問を持ちナゼ?かと問いかけつつ死んでいく者がほとんどだろう
彼らは何も悪くない、これもまた人間の利己主義からなるものだろう
人間とはどれほど身勝手で自分本位で欲深いのだろうか
高い知性を得たロイは、ただ生きたかっただけなのに
怒りを覚え
愛を覚え
そして、許す心を手に入れたのですね
彼らの魂も天国へ行ってほしい
追記
何度みても新しい
ブルース・リーのようにどこまでもいつまでも新たな映画にあたえるインパクトが大きすぎるように思えます
苦悩する人工の思考、それは手塚治虫さんや石森章太郎さんなどの苦悩するヒーローからなのでしょうかね
もう初老の私にやっとこと作品の込められた思いが見えてきました
恋や愛や憎しみや慈悲など、とにかく経験をしなければ共鳴できない作品です
最初に見た時はガキですから当然映像とアクションしか見てなかった
インパクトも上部も中身も深い深い作品です
ガキの頃に見ていてよかった〜
映像がヤバすぎる
万人ウケはしないが名作
分かるけど分からない
このストーリーの良さがまるで分からない。でも、この映画が僕の生まれた年に公開された事にただただ驚いた。盛っていうわけでもなく2000年代の作品だと言われても納得してしまいそうな映像美と世界観。そして年を取らないハリソンフォード。
思うに、この映画を映画館で観た世代とその後の世代で意見が割れる気がする。
そして、僕らがどこかで観た。こんな設定あったな、この世界観もあの映画と一緒だぞ。といった記憶のオリジナルがブレードランナー何だと思う。
とにかく世界観には驚いたが、ストーリーと設定に全く入って行けなかった。伏線なんだろうなぁと思ってるうちに終わってしまった。アクション映画だと思って観た自分が悪いのかもしれないが、波のない映画だった。
ヴァンゲリスの音楽の素晴らしさ
私の英語の教科書
序盤の映像は映画遺産
序盤のわくわく感がハンパではない。
ほんとに捨てカットがない。圧倒的イマジネーションが創り出した世界観は、何年たっても未だにかっこよい。
ハリソンフォードの地味な感じはある意味ミスマッチのようではあるが普通に演技してくれるので世界観を壊さなくてよかったんでしょう。
これがブルースウィルスかスタローンだってみ……。
後半はちょっと失速。
SF映画の金字塔
もう、初代ブレードランナーが公開され、
32年の時間が過ぎた。
続編作成の噂が流れる中、テレビで
たまたま、放送されていた、
ファイナルカット版なる物をみた訳だが
まあ、30年ぶりに見てみたら、
当然の如く、初代の記憶はほぼなし。
非常にフレッシュな感覚で見ることができた。
当時みた中で、かなりインパクトがあった
アジアテイストの近未来の風景は相変わらず
素晴らしい。まだ朧気に覚えていた
ビルに投影された芸者の強力わかもと
のCMも健在でした。
みた後で当サイトのファイナルカット版の
違いなるものを読んだのだが、まあ、
ストーリーが思い切り変わるわけでもなく、
細かいプロットや新しいシーンが追加された
ようです。
また、バリバリのハリソン・フォードの
唇の端を歪める癖も相変わらずでした。
続編にもでるようですが、生きてる内に
早く撮って公開してほしいなあ。
光と影の混ざった退廃的近未来都市
総合:85点
ストーリー: 70
キャスト: 80
演出: 90
ビジュアル: 80
音楽: 75
ファイナル・カット版というのを初めて見た。通常版を見たのがいつだったかも思い出せないし、その内容をよく覚えていないので違いもよくわからない。独特の堕落した未来世界で、頭のいかれたルドカー・ハウアーがわざわざ頭突きで壁に穴を開けて登場して科白を喋ったりして、当時はわけがわからない物語だと思ったように記憶している。
さて舞台は2019年のロサンジェルス。その堕落した未来世界がやはり独特で面白い。よく聞いていると街中で時々日本語すら飛び交いや日本語の看板なんかも見られて、いろんな人種や文化が雑多に融合している。もっとも現代のロサンジェルスもいろんな国の言語が飛び交い英語以外の看板が普通にあちこちにあるので、その意味では似たりよったりかもしれない。
しかし順調には進化しきれず環境汚染され、通りはごみやがらくたが散乱し、その中を貧民がネズミのごとく生きていて、警察は空を飛ぶ車の中から降りてこようともしない。そんな陰鬱な負の雰囲気が町中を覆っている。何もかもが洗練され高度に進化した未来都市ではなく、技術は進歩しつつも貧富の差が激しくスラムが拡大し無秩序に形成された街になっている。その世界観がこの映画最大の見せ場であろう。
この雰囲気はその後のリドリー・スコット監督の映画「ブラック・レイン」の舞台の大阪にも生かされる。彼の描く大阪は2019年のロサンジェルスに進化する前の黎明期の未来都市である。彼にとって日本とはそのような退廃的都市に写っていたのだろうか。
登場人物も何かと風変わり。レプリカントはともかくとして、他は同じ人間であるはずなのに何か理性がぶっとんだ風変わりで刹那的な雰囲気の人で世界が構成されている。普通に喋り行動する人がいなくて、いつも何かしらの緊張感が漂い、また音楽もそれを助長する。その世界観と映像美が今見直してみると新鮮で衝撃的で楽しめる。これはちょっと前衛的な芸術作品のようにすら思える。
ノワールな世界観が特異な名作
完璧というほかない総合芸術
内容は92年の「最終版」とほとんど変わらないが、細かい映像処理や数カットの挿入を施して完璧な形になった。特に注目してもらいたいのは、ロイ・バッティ(ルトガー・ハウアー)が果てた後に、鳩が空に飛び立つワンカット。あそこは「最終版」でも空が晴れていたために違和感があったが、ファイナルカットで完全に払拭された。
監督のリドリー・スコットが目指した「21世紀のフィルム・ノワール」に古典ホラーの「フランケンシュタイン」を絡ませて、「人はどこから来て、どこに行くのか」「魂とはどこに宿るのか」という哲学的な疑問を浮かび上がらせる脚本は見事。一流の美術、音楽、撮影、演技が無駄なく作品のなかに溶け込んでおり、「映画は総合芸術」ということを思い起こさせてくれる。それにしてもハリソン・フォードは「逃げる」姿がよく似合う。
意外と重く考えさせられるSF
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