アメリカン・ギャングスターのレビュー・感想・評価
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想像以上に単純
マフィアものとくればゴッド・ファーザー的なものを想像するだろうが、この映画はちょっと違う。想像以上に単純で、暴力シーンも当然あることはあるが、それほどしつこくない。
その上、アメリカのハーレム事情を知らない日本人には、ちょっと付いて行けない。つまり感情移入が今ひとつ。
おまけに実話なもんだからありえないようなどんでん返しでスカッとすることも無く、なんかこんなもんかな、って言うレベルで終わってしまう。長いし。
ただ、これまでのシチリアマフィアではなく、黒人が、しかも米軍の輸送機をどうどうと使って麻薬を密輸、売買していたという事実事態が驚愕であり、また、汚職にまみれた警察の内部というのも事実であったとすれば度を越す酷さだ。
このノンフィクションシチュエーションが全てを牽引していく。
ひとつの時代を描いた作品としては完成度も高いし、二人の名優の演技も安心して見れる。
しかし、前述したとおり長い割には単純で、結構拍子抜けな終わりを迎える。
もっとカットしていいシーンあったと思うけどなぁ・・・ちょっと残念。
テレビショッピング?
1968年のニューヨークから始まる麻薬に体を張った男たちの物語。ひとことで言うと非常に熱い男たちだ。
デンゼル・ワシントンがディスカウントショップで売られてる「ソニー」やら「トウシバー」なんかのテレビを見て、「そうじゃん!中間業者抜いて現地から直にヘロイン輸入すれば安く上がるじゃん!」というトーカ堂の北社長と同じことを思いつく。その途端、次のシーンではいきなりタイの栽培農家へ行ってしまう。ワンシーンで何千キロも移動するこの行動力はビジネスマンたちに見習ってほしいくらいだ。で、森進一そっくりの農場経営者と契約を結び、ベトナム戦争で駐留していたアメリカ軍の知り合いとも輸送契約を結んでしまう。なんと、2倍の品質のヘロインを通常の2分の1の値段でご提供!はい、今回の商品はヘロイン「ブルー・マジック」です!
やっぱりどう見てもテレビショッピングにしか見えない。(しかも彼が一番重要視してたのは「ブルー・マジック」というブランドの信頼性。後々純度の低いヘロインをブランドを偽って販売していた男に激怒するシーンまである。)
まあそのデンゼル・ワシントンをラッセル・クロウが追いかけるって話ですが、全体が長い。人によっては疲れてしまうと思います。だってラッセル・クロウが「そうか!ブルー・マジック売ってたのってデンゼルなのね!」ってところまで1時間半くらいかかります。もうね、早く気付けと。つかキューバ・グッティング・Jr.って出てこなくてもよくね?もっと短くしようよ、リドリー。
つらつらと面白みポイント書いてきたんですけど、実際は全体通して飽きることはなく興奮し続けてしまう。おそらく主人公はデンゼルね。でも悪徳警官は「これでもか!」ってなくらいにデンゼルをいじめるし、ラッセル・クロウもじわじわと追い詰めていく。デンゼルかわいそう。
テレビショッピング方式で2億ドル以上の富を得たデンゼル・ワシントンとジョン・マクレーン並に人生上手くいかないラッセル・クロウは最終的にどうなるのか!デンゼルはつかまってしまうのか!そして二人はいつ競演するのか!(二人はなかなか同じシーンに出てきません。)そこらへんをお楽しみください。
あ、最後にこの映画について。万が一寝てしまっても大丈夫ですよ。銃撃があるたび大音量の銃声が響き渡りますのでそのたび起こされます。隣にいた友達がそうでした(笑)
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