ブレイキング・ニュース

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解説

香港ノワールの名匠ジョニー・トーが、警察と強盗団のメディアを巻き込んだ攻防戦をスリリングに描いたサスペンスアクション。

ユアン率いる強盗団のアジトを見張っていた香港警察のチョンたちは、街中で強盗団と銃撃戦になってしまったうえ、強盗団を取り逃がしてしまう。たまたま現場に居合わせたテレビカメラマンがその様子を映像に撮っていたため、メディアを通じて警察は大きな非難を受けることに。市民の信頼を取り戻すため、警察は組織犯罪課の新任指揮官レベッカが発案したメディア対策を採用する。それは、ワイヤレスカメラを装着した機動部隊が犯人逮捕のライブ映像をテレビで放送するというものだった。

冒頭7分間におよぶワンシーンワンカットの銃撃戦も見どころ。大胆な作戦を立案する新任指揮官レベッカを「インファナル・アフェア」「冷静と情熱のあいだ」のケリー・チャン、強盗団のユアンを「星願 あなたにもういちど」のリッチー・レン、香港警察のチョンを「ゴッド・ギャンブラー」シリーズのニック・チョンが演じた。そのほかの共演にラム・シュー、サイモン・ヤムら。

2004年製作/89分/香港
原題または英題:大事件 Breaking News
配給:AMGエンタテインメント
劇場公開日:2024年1月26日

その他の公開日:2005年12月3日(日本初公開)

原則として東京で一週間以上の上映が行われた場合に掲載しています。
※映画祭での上映や一部の特集、上映・特別上映、配給会社が主体ではない上映企画等で公開されたものなど掲載されない場合もあります。

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映画レビュー

4.5物語が映像に従属する世界

2025年1月30日
PCから投稿

ジョニー・トーの世界ではマクロな整合性があまり大きな意味を持たない。それよりも、緊張が持続すること、矢継ぎ早に出来事が展開していくこと、要するにミクロな「流れ」が重要だ。

銃を構えた二つの集団が相見えるとき、カメラは瞬きを忘れる。登場人物たちが織り成す無数の動線を追いかけ、遠ざかり、また追いかける。

そこに駆動しているのは、長回しがしたい、という作家的欲望ではない。こんな面白い出来事を前に瞬きなどしている暇はない、というバカバカしいほど単純で前のめりな熱中だ。それゆえ、7分にも及ぶ冒頭のショットは非常に技巧的でありながらシネフィル的な衒学とは一線を画している。

あるいは画面がいきおい2つにスプリットされる。片方には犯人の投げ捨てた手榴弾が、もう片方には簀巻きの人質から零れ落ちた手榴弾が映し出される。

画面分割というとソフィア・コッポラ『ヴァージン・スーサイズ』やギャスパー・ノエ『ルクス・エテルナ』といった賢しらなシネアストの賢しらな作品ばかりが想起されるが、本作の画面分割には単に「情報を同時に提示できる」という機能性に根ざした目論見しかない。

そして犯人の投げ捨てた手榴弾は思い切り爆発する。一方で人質の手榴弾は不発。なぜ?と問う間もなくカットは切り替わり、事態は二転三転していく。整合性のためにいちいち立ち止まるような思慮深さ、あるいは言い訳がましさとジョニー・トーは全く無縁だ。映像が物語に従属するのではない。物語が映像に従属するのだ。

常識的に考えたら意味不明な行動や展開の数々をむしろ万雷の拍手で歓迎しているとき、私の脳裏に浮かんでいたのはブルース・リーの遺作『死亡遊戯』だった。

使えるものは何でも使う。観ていて視覚的に面白いかどうかだけを判断基準に据える。こうしたジョニー・トーの製作態度はブルース・リーやジャッキー・チェンの頃より連綿と続く70年代香港映画の精神性をしっかりと受け継いでいるといえる。

写真がハラハラと舞い落ちる終盤のシーンは後の『エグザイル/絆』にも踏襲される。こういうベタベタな演出を臆面もなく連発できるあたりがジョニー・トーの恐ろしいところだ。凝り固まったシネフィル的「映画史」を脱臼させることができる者がいるとすれば、それは彼をおいて他にいない。

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因果

2.0香港警察銃撃戦

2025年1月19日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD
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odeonza

3.5ジョニー・トー節‼️

2024年9月20日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

楽しい

単純

興奮

冒頭のワンカットによる大銃撃戦をはじめとするスタイリッシュなアクションシーンは、さすがはジョニー・トー監督‼️終始、ケリー・チャン扮する指揮官のレベッカ率いる警官隊と強盗団との、頭脳戦と凄まじい戦闘シーンが描かれていて、1時間30分がアッという間‼️ただ「エグザイル 絆」で描かれた、男たちの熱い生き様みたいな胸アツな描写は鳴りを潜めていて、そんなジョニー・トー節を期待した私にはちょっと物足りなかった‼️

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活動写真愛好家

3.5緩急の具合が絶妙

2024年6月8日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

興奮

知的

息詰まる激しい銃撃戦の場面と料理から食事への場面、悪党の面と子供にみせる優しい面など、緩急の具合が絶妙だった。

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wcitbn?