暗闇にベルが鳴る
解説
女子学生寮に忍び込んだ影なき殺人鬼がまきおこすサスペンス。製作総指揮はファインドレイ・クィーン、製作はロバート・クラーク、ゲリー・アルベイド、監督はロバート・クラーク、脚本はロク・ムーア、撮影はレジナルド・モリス、音楽はカール・ジットラーが各々担当。出演はオリビア・ハッセー、キア・デュリア、マーゴット・キダー、アンドレア・マーティン、ジョン・サクソン、マリアン・ワルドマンなど。
1975年製作/アメリカ
原題または英題:Black Christmas
ストーリー
北アメリカの小さな学生街ベッドフォード。ジェス(オリビア・ハッセー)は、数人の仲間と一緒に、その街のとある寄宿舎に下宿していた。そこは、女管理人マックス(マリアン・ワルドマン)を除けば全て女子学生ばかりだった。その寄宿舎には、以前から不気味な怪電話がかかってきていたが、クリスマス・イブのパーティの最中にかかってきたその電話に勝気なバーブ(マーゴット・キダー)が『変質者』と怒鳴ったことから、事件は始まった。パーティをきり上げてクレアが部屋に戻ってくると、既にそこには変質者が忍び込んでおり、クレアの頭からビニールを被せて窒息死させると、屋根裏にほおり込んだ。翌日、彼女の父親が訪ねてきたことでクレアの行方不明が発覚し、警察に捜査願いを出した。たまたまジャニスという少女の行方を求めて、その母親が警察に泣きついていたことから、フラー警部(ジョン・サクソン)が捜査に乗り出した。警察犬が駆り出され、寄宿舎の周辺を隈無く捜すと、ジャニスの惨殺死体は見つかったが、クレアは見つからなかった。その頃、ジェスは優秀な音楽学校の生徒である変人ピーター(キア・デュリア)の子を妊娠していたが、彼女は中絶する決意をかためていた。ところがピーターは大反対だった。ジェスが中絶する意志がないというと、怒ったピーターは『きっと後悔するよ』といって部屋を飛び出した。事件はその夜一気にクライマックスに達した。フラー警部はジェスに電話に出てもらって、逆探知で電話の主を確かめようとした。その電話で、相手と話している最中ジェスは戦慄した。相手が「ベベーは殺してはいけない」「こぶをけずるのとは違うんだ」というセリフは、ピーターの言葉と同じだったからだ。何度目かの電話で逆探知はやっと成功した。驚くべきことに、その電話は寮の中からだった。その間、2階では1人、また1人と殺されていたのだ。ジェスは2階にいるバーブたちが心配になり、2階に上がると、既に血に染まった惨殺死体が横たわっていた。ジェスは悲鳴をあげながら地下室にかけ込んだ。だが犯人は窓ガラスを破って侵入してくる。ジェスは傍にあった鉄棒で犯人を殴りつけた。犯人は思ったとおり、ピーターだった。