愛をつづる詩(うた)

劇場公開日:

解説

「オルランド」「耳に残るは君の歌声」のサリー・ポッター監督による本格メロドラマ。冷えた夫婦生活を送る北アイルランド出身のアメリカ人女性と異国在住のレバノン人男性が、文化の違いという障害を乗り越え、衝突しながらも愛し合う過程を追う。出演はジョアン・アレンとサイモン・アブカリアン。

2004年製作/100分/アメリカ・イギリス合作
原題または英題:Yes
配給:ギャガ
劇場公開日:2005年10月15日

ストーリー

北アイルランド出身のアメリカ人の“彼女”(ジョアン・アレン)は、分子生物学者として学会や委員会で世界中を飛び回っている。修復不可能なほど壊れてしまったイギリス人の政治家である夫アンソニー(サム・ニール)との結婚生活に、満たされない日々を送る“彼女”。その日も夫の情事が発覚し、いつもの口論が始まる…。夫の体裁の為に出席したパーティで、彼女はある男性と出逢う。「私なら絶対に美しい女性を一人にしない」と語る“彼”(サイモン・アブカリアン)は、レバノン人。以前は医者だったが、祖国に幻滅し、ベイルートから逃亡、今はコックとして働いている。まもなく、彼らの情熱的な情事が始まる。二人はお互いの違いを受け止め、愛し合っていく。「あなたに会う前の私は生きる屍」、それはお互いにとって聖域のように甘美な日々だった。しかし、厨房で同僚たちに自分の文化と信仰をあざけられたことをきっかけに、一度は捨てたはずの祖国への信念が再び頭をもたげ始めた“彼”。その強い信念が、二人の愛にも暗い影を投げかけ始める。一方、結婚生活が取り返しのつかないほど崩壊し、“彼女”が孤独感をつのらせていたまさにその瞬間、“彼”は“彼女”を遠ざける。“彼女”はこの時、“彼”がかけがえのない存在であり、人生の中で一番重要なものだということに気づくのだった。二人は激しい口論をする。しかし彼女を拒絶する時、彼の怒りと苦悩の奥深い理由が、徐々に現れてくる。それは、西洋諸国で生きる異邦人としての彼が毎日経験してきた痛みと屈辱感だった。駐車場での夜を徹した口論の途中で、入院中の愛する叔母(シーラ・ハンコック)がこん睡状態だと連絡を受け、故郷のアイルランド・ベルファストへと急ぐ“彼女”。一度もキューバを訪問しなかったことを悔みながら、叔母がついに亡くなる。“彼女”は“彼”に電話をかけ、ハバナに一緒に旅行して二人の関係に最後のチャンスを与えてほしいと説得する。だが“彼”は、10年以上戻ったことのなかったレバノンに戻っていた。全ては終わったかのように見えた。二人は再びひとつになれるのだろうか。

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