ザ・コケッツ
劇場公開日:2004年11月27日
解説
サイケデリック・ムーブメントに沸く60年代後半のアメリカ、サンフランシスコで生まれ、今なお人気を誇る伝説の劇団<ザ・コケッツ>。男女の性差を逸脱したきらびやかなコスチュームでそれまでのアートの常識を変え、デイヴィッド・ボウイ、エルトン・ジョンら多くのアーティストに影響を与えたといわれる<ザ・コケッツ>の魅力を収めたドキュメンタリー。
2002年製作/100分/アメリカ
原題または英題:The Cockettes
配給:ナウオンメディア
劇場公開日:2004年11月27日
ストーリー
60年代にサンフランシスコで起こっていたサイケデリック・ムーブメントは70年代を迎え、その姿をゲイ・ムーブメントに変えていった。その頃、そのムーブメントを象徴する奇抜なコスチュームとグリッター(きらめき)にまみれた“The Cockettes <ザ・コケッツ>”というヒッピー集団(女性、ゲイの男性、赤ん坊)が、今や伝説となっている深夜ミュージカルをノース・ビーチのパレス・シアターで無料公演していた。<ザ・コケッツ>の創始者は“KaliFlower(カリフラワー)”というコミューンに居住していた“ハイビスカス”という人物であり、カリフラワーは無料で人々に食物を提供し、コミューン・メンバーはアートと演劇に関心がある者たちで形成されていた。この奇妙な集団は歌と踊り、そして煌びやかなコスチュームとメイクで、セクシャリティとカオスを思う存分自由に表現していた。そして観ている者を魅了するスペクタクル的要素と、どこか高校生の演劇団のような、予測不能でぎこちない演技が作り出す絶妙のアンバランスさが観客を虜にした。様々なアーティストに影響を与え続けている彼らのパフィーマンスと<ザ・コケッツ>は瞬く間に噂となり、各界有名人が観客として劇場に足を運ぶようになった。ジョン・レノンやジャニス・ジョップリン、アンディ・ウォーホルらも観客として彼らの舞台を訪れており、デイヴィッド・ボウイ、エルトン・ジョン、ニューヨーク・ドールズ、ベット・ミドラー、そしてあの語り草となったカルト・ミュージカル『ザ・ロッキー・ホラー・ショー』にもインスピレーションを与えたのだ。<ザ・コケッツ>は2年半の活動期間に20作の舞台作品を制作し、「Elevator Girls in Bondage」や「Luminous Procuress」など、4本の映画に出演。常に新しいカルチャーを表現し続け、既存のアート概念を試し続けた。近年ではジョン・ガリアーノやマーク・ジェイコブスといったトップ・デザイナーも<ザ・コケッツ>のファッションやメイクを取り入れているように、30年以上経った今でも<ザ・コケッツ>の功績は演劇、音楽、ファッション、ゲイシーン、クラブシーンに影響を与え続けている。
スタッフ・キャスト
- 監督
- デビッド・ウェイスマン
- ビル・ウェバー
- プロデューサー
- デビッド・ウェイスマン
- 編集
- ビル・ウェバー