4人の食卓

劇場公開日:

解説

幼い頃の記憶を喪失した男が、過去を見通せる女の力を借りて心の迷宮を探っていく心理ホラー。監督・脚本はこれが長編デビューとなるイ・スヨン。撮影は「美術館の隣の動物園」のチョ・ヨンギュ。音楽は「反則王」のチャン・ヨンギュ。出演は「猟奇的な彼女」のチョン・ジヒョン、「ホワイト・バレンタイン」のパク・シニャン、「ペパーミント・キャンディ」のキム・ヨジンほか。

2003年製作/126分/韓国
原題または英題:The Uninvited
配給:東芝エンタテインメント
劇場公開日:2004年6月5日

ストーリー

結婚を目前にひかえたインテリア・デザイナーのジョンウォン(パク・シニャン)は、地下鉄で起きた少女毒殺事件を偶然に目撃。その日から彼は、婚約者のヒウン(ユ・ソン)が買った自宅の食卓に二人の少女の姿を見るようになる。やがて彼は、同じマンションの住人であり、牧師である父親(チョン・ウク)の教会の信者の女性、ヨン(チョン・ジヒョン)と知り合う。彼女もまた、ジョンウォンの食卓に座っている死んだ少女たちの姿を目にした。7歳以前の自分の記憶が消えているジョンウォンは、他人の過去が見えるという不思議な能力を持つヨンに、記憶の向こう側の悪夢について話し始める。ヨンの力によってジョンウォンは昔の記憶を引き出されるが、それによって彼の苦悩はますます深まった。一方、ヨンは、同じマンションに住む友人ジョンスク(キム・ヨジン)が育児ノイローゼにかかり、ベランダからヨンの幼い息子を落下させ殺害した事件以来、人間不信が深まっていた。しかもその事件の裁判で、ジョンスクは無罪となる。だがその後でジョンスクは、ヨンの目の前で投身自殺。やがてヨンもマンションの屋上から投身自殺し、ジョンウォンの食卓には、ヨンと少女二人の霊が現われるのだった。

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映画レビュー

3.5カルト

2023年9月10日
PCから投稿

知らなかったのでぐぐったが明瞭な評価を見つけられなかった。A Table for Fourだと見つからないしThe Uninvitedだと箪笥のリメイクが出てくる。 imdb5.7、トマトメーターは付いておらずオーディエンスが54%だった。他の海外評価サイトでも旗色は良くなかった。 シネマジャーナルというサイトの古い記事を見つけた。 監督のイ・スヨンが来日しインタビューに答え、映画をノベライズした大石圭と対談をしている。 小説を映画化したのではなくイ・スヨンが書いて撮った映画「4人の食卓」を大石圭が小説化したという逆展開も驚いたが、監督は女性で初監督だった。 ぞくぞくする映画だった。 構図もきめるし情報量も多いし独特の陰影とスタイルがあり、まるでいいときの黒沢清のようだったが、解説には『監督・脚本はこれが長編デビューとなるイ・スヨン。』とあった。 はじめて映画をつくって“いいときの黒沢清”みたいな映画ができる。──というのもすごいが2003年のあたりはちょうど韓国映画が勃興しはじめた頃だ。 80年代90年代あたりまで韓国映画といったら鯨とり(1984)しかなかった。ほんとです。それが90年代終わり頃からパーッといっぺんにすごい映画が出てきた。だいたいペパーミントキャンディが起点でそこから子猫をお願いや“春夏秋冬そして春”や殺人の追憶や箪笥やオールドボーイやシルミドやJSAや、エンタメ系でも猟奇的な彼女とか花嫁はギャングスターとかセックスイズゼロとか彼女を信じないでくださいとか、カメ止めが毎年幾つも出てくる感じの百花繚乱ぶりだった。4人の食卓もそんな勃興期のひとつだったといえる。改めて韓国映画の底知れなさを感じたし、4人の食卓は恐ろしくて悲しくてやるせなかった。 なおイ・スヨン監督は2017年にチョ・ジヌン主演でやはりじわじわな怖さのある「犯人は生首に訊け」を撮っていて作風の一貫性が感じられた。 4人の食卓の主人公は旧世代には顔なじみなパク・シニャン。 きらいではないが個人的にはヘンタイに見える。笑 共演がチョン・ジヒョン。じぶんの世代だとジヒョンといったら猟奇的~ではあるが、他作品やインタビューなどを見て素地はおとなしい人なのだろう──とは思っていた。この映画はおとなしいほうのチョンジヒョンで、本領はおそらくこっちだと思った。 この映画の個人的な解釈だが、ジョンウォン(シニャン)は幼少期の虐待の記憶と亡くなった妹の記憶がトラウマになっている男で霊に憑かれぐせがある。 闇を背負っている者は霊に慕われやすく街などにいる霊に憑かれてそれを家や部屋に持ち帰ってくる。が、彼には霊力がないので、霊は見えず霊は圧迫感や不安や悪夢となってそこに住み続ける。 ユン(ジヒョン)は恐ろしい子ごろしを目撃して精神科にかよいつめる主婦だが彼女には霊力があり嗜眠症を患っている。 嗜眠症とは(よく知らないが)ふいに気絶する病気で、ふいに気絶したところをジョンウォンに助けられ、ジョンウォンの家で彼に憑いている子(の霊)を見つける。 その子らが、ジョンウォンのフィアンセが設えた“モダンすぎて在庫になっていた”ダイニングセットに座ったまま眠っているのを見たユンは何気なく「あの子らをベットに寝かせてあげてくださいね」と進言する。 それが白眉になっていて、ジョンウォンには霊力がないから見えないものの、常に重く垂れてくる不安を感じているところへ「子をベットに寝かせてあげてください」と言われ、思い当たるものを感じて愕然とする。 たとえば、わたし/あなたには同居者がいないのに、誰かを部屋にまねいた帰り際に「彼女がいるのに悪かったね」とか「おとなしい子だね」とか「おばあさんによろしく」とか言われてしまったときの恐怖。そういう恐怖を丁寧に拾って積み上げていくホラーだった。

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津次郎

1.0中途半端

2023年9月3日
Androidアプリから投稿
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akko

3.0チョンジヒョン

2016年4月26日
iPhoneアプリから投稿

子供に関するいやぁな記憶が連鎖する。その封印された過去の記憶のタールのようなドス黒さが凄く血が濃い感じ。信じるか信じないかあなた次第だけれど、受け入れらない事実は事実じゃないし、耐えがたい真実は真実じゃないって話。見えちゃう女の悲しすぎる話。病気だから治せるよってセリフが彼女を飛ばせるんだけど、何だか凄くイルな映画。4人掛けテーブルとか座る人に当たる照明とか機能していなくて、あんまりピンときてなかっただけど、ラストのずーとカメラが引いていく画とかやり過ぎててイル。もうちょっとだけ団地感が出ると更に良かったのに。内装屋って設定だから仕方ないけど、インテリアが団地感損ねているし、ちょっとだけ団地のプアな感じ足せたら、一気に良くなる気が。チョンジヒョンも頑張って毛玉カーディガンっぽいの着てるし、カニバル女はそもそも団地妻っぽいんだけれど、主人公のランドクルーザーっぽい車とかがなんか損ねてる。

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pigeyes

5.0タイトルが思い出せず検索しまくってようやく見つけた! 子どもが轢か...

2015年9月7日
iPhoneアプリから投稿

タイトルが思い出せず検索しまくってようやく見つけた! 子どもが轢かれるシーンのリアルさだけが強烈に残ってて、ストーリー飛んでました。

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akazaru