容疑者（2002）

主人公の警察官と離婚した妻との間の息子がヤク中毒で、ラリり中に売人を殺してしまう。
そしてそのボスに命を狙われるが、このボスは間違えて警官を殺してしまう。
息子がそれを目撃するが、警察はこの事件も息子の犯行として捜査する。

息子は秘密裏に主人公に会い、自分はやっていないと告白。
主人公は息子を逮捕はできず、ボスを尾行、そして殺されそうになる。
そこへ息子が来てボスを殺す・・・・

全く会っていなかった息子へ目覚めた愛と、守ろうとする思い、
友人の警察官を殺され、恋人からも別れられ、息子も投獄されるが、
知らない間に息子が作った孫と２人で暮らして息子の帰りを待つ孤独。

盛りだくさんなストーリーながら、ゴチャゴチャ感はなく、まとまっていた。
最後、息子を説得する時のデ・ニーロの演技が素晴らしかった。

映画。

総合50点 （ ストーリー：40点｜キャスト：65点｜演出：65点｜ビジュアル：70点｜音楽：65点 ）

　デ・ニーロが刑事だから犯罪者を追い詰める話かと思ったが、内容は親子の絆の話。でも浮気して人のことばかり責める元妻も、薬に溺れて犯罪にはしる息子も、子育て放棄をするその妻も、そして死刑になった父親も、主人公の家族は見事に駄目人間ばかり。そりゃ離婚して家を離れたくもなるさ。
　そして結末では家族の全員のその後の姿も教えてくれない。しかも家族の絆と話とはいえども人が死んでいるのに、その犯罪捜査がどうなったのかを見せないまま取り残される物語には唖然とする。かりにもデ・ニーロは刑事役で出演しているのに、これはないだろう。