天使のくれた時間

劇場公開日:2001年4月28日

解説

多忙なビジネスマンが別の人生を生きることで愛の大切さを知るラヴ・メルヘン。監督は「ラッシュアワー」のブレット・ラトナー。脚本はデイヴィッド・ダイアモンドとデイヴィッド・ワイスマン。撮影は「ワンダー・ボーイズ」のダンテ・スピノッティ。音楽は「プルーフ・オブ・ライフ」のダニー・エルフマン。衣裳は「あの頃ペニー・レインと」のベッツィ・ハイマン。出演は「60セカンズ」のニコラス・ケイジ、「ディープ・インパクト」のティア・レオーニ、「ミッション・トゥ・マーズ」のドン・チードル、「ベリー・バッド・ウェディング」のジェレミー・ピヴェンほか。

2000年製作/125分/アメリカ
原題または英題:The Family Man
配給:ギャガ=ヒューマックス
劇場公開日:2001年4月28日

あらすじ

マンハッタンで大手金融会社の社長として活躍するやり手ビジネスマンのジャック(ニコラス・ケイジ)は、クリスマスイブの夜、仕事の帰り道に立ち寄ったスーパーで、奇妙な黒人青年キャッシュ(ドン・チードル)から換金できない当たり宝クジ券を買い取るはめになる。「これから起こることは、あんたが招いたことだ」と謎の言葉を残す青年。その晩、ジャックはいつものように眠りにつくが、翌朝目覚めると、全く見知らぬニュージャージー郊外の家にいることに気づく。隣で眠っているのは、なんと13年前に彼が冷たく縁を切った恋人ケイト(ティア・レオーニ)だった。NYの自分のマンションからは門前払いをくらい、会社では部下が社長の座に。狐につままれた思いのジャックは、この世界にいる自分が、ボランティアで弁護士をしているケイトと、2人の子供と暮らす良き家庭人であることを知る。仕事は、ケイトの父の店のタイヤ・セールス。はじめはとまどっていたジャックだったが、やがてケイトへの愛が蘇り、平凡な生活によって人間らしい素直な感情が芽生えてくるのだった。しかも本来の世界で働いていた会社ともコンタクトが取れ、出世の道まで開けてくる。だがそんなジャックの前に、再びあのキャッシュが現われる時がやってきた。前の世界に戻ってしまったジャックだったが、その世界のケイトのもとを訪れ、やり直そうと告げるのだった。

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映画レビュー

3.5 感想メモ

2025年9月18日
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ヒラめ

3.5 『・・・という夢を見た』系の映画。ララランドに対するアンサーとも言える内容で、とっても暖かくて深い作品だった。

2025年8月15日
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連環構造になっている脚本も大好物で楽しめた。
もう少しニコラス・ケイジのその後を示唆するような描写があると想像力のない僕には嬉しかった。
さりとて、幸せな人生とは境遇と考え方によって十二分に変わるものであるという人生哲学を学ばさせていただけて大変良い経験になった。

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ディミトロ

3.0 我と我が身を顧みることのできた、かけがえのない時間

2025年8月4日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

<映画のことば>
あんたたちにとって200万は、はした金だ。
一年の事務用品代だろう。
莫大な金が動く買収とは、まるで次元が違う。
ここで、僕の結論を言おう。
ビジネスに大小は関係ない。
みんな子供のために必死で学費を稼いでるんだ。
それが人間さ。
僕には、人間が分かる。

レビューの冒頭から私事(わたくしごと)で恐縮なのですけれども。
先だって、評論子の住むアパート(職場の社宅)の受電盤が故障し、停電したため、インターネット環境を建物の内外で連絡している機器が故障し、その復旧まで一カ月近くもPCではインターネットが使えないという不便(情報的には陸の孤島状態)がありました。

その間に脳裏に浮かんだのが、実は本作で、インターネット環境が復旧してすぐに、配信で鑑賞した一本です。
(映画ファンとしては、また駆け出し(今でも「駆け出し」の域を出ているかどうかは、さて措くとして)の頃に、鑑賞済みの作品ではありましたけれども)

インターネットが使えなかった期間は、不自由といえば不自由でしたけれども。

しかし反面、インターネットか使えなくなったことで、その呪縛から解放されて、自分の普段の日常生活が、いかに他人の好意によって成り立って来ていたかが、自分ではできなくなったことを他の仲間に助けてもらったりすることで、改めて実感できた期間にもなりました。

まさに、その期間は、評論子にとっては「天使のくれた時間」だったのかも知れないとも、インターネット環境が復活した今になっては思います。

むかし、むかし。本作ははるか以前にに鑑賞していた一本ですが、レビュー未投稿ということもあり、上記のような「事件」に遭遇して思い出し、鑑賞することにしたものでした。

ここから、ようやっと本作についてのコメントになりますけれども。

ジャックが転落(?)するきっかけになったのは、強盗がコンビニに押し入った時にたまたまその店に居合わせて、かつ、強盗が店で換金しようとしていた偽造券の宝くじを、お金で買い取ることで、難を逃れようとしたことにありそうです。

へつに、ジャックとしても、カネに飽かせて問題を解決しようとした訳ではなく、命はカネに代えられない訳ですから、カネを出すことで身の安全が確保できるのなら「お安いもの」という判断だったのだろうと、評論子は思いますけれども。

しかし、黒人に姿を借りた天使(?)は、そうは受け取らなかった様子で、それまでは高級マンションの、しかも最上階に住んでいたエグゼクティブだったジャックに「試練」を与える―。

一夜にしてその富裕な生活を奪われたという点では、不幸といえば不幸なのでしょうけれども。
その「どん底生活」を通じて家族の温かさ、大切さに気づいていくプロセスには、観ていて、心温まるものもあります。

冒頭の映画のことばは、クリスマスもお構いなくビジネスだけに直(ひた)走っていたジャックが、小さなタイヤショップの経営に身を転じてみてこその「気づき」だったのだとも思います。

そして、その「気づき」をもたらしただけでも、タイヤショップの経営に転じていた僅(わず)かの時間は、まさに本作の邦題どおりに「天使のくれた時間」にほかならなかったと、評論子は思います。

(追記)
(映画のことば)
<映画のことば>
子供っぽいけど、私はこの家で年老いていきたかった。
ここで、あなたと休日を過ごしていると、孫が遊びにやって来るの。
私たちの髪は灰色になり、顔はシワだらけ。
私は庭いじりをして、あなたはペンキ塗り。
でも、物事は変化する。
転職したいなら-本気でしたいなら、子供を連れて、二人で共有したこの家も捨てて、
あなたについていくわ。
あなたを愛してるから。愛してる。
住所よりも、ずっと大切なことだもの。
あなたを選ぶわ。

しかし、素晴らしい奥さんですねぇ、ケイトという女性は。
(まるで、別作品『突入せよ!あさま山荘事件』での佐々淳行さんの奥さんを演じた天海祐希の再来のように、評論子は思います)

ジャックを、いわば「引き直した」のは、彼女のちから(愛)以外の何ものでもなかったことには、多言を要しないでしょう。

本作は、実はその全部か、このセリフのためにあったと言っても少しも大袈裟ではないと、評論子は思います。

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talkie

4.0 愛って

2025年5月31日
iPhoneアプリから投稿

いいですよね
再認識させてくれる映画
パートナーがいる方は一緒に観ると愛の再認識が出来て今の幸せがより感じられると思います
最初と最後のシーンが似て非なるものになっているのが良いところでもありちょっと引っかかってしまった部分でもあります
でもそんなの関係なく良い映画
ニコラスケイジはこういうの似合う
エンドロールのシーンも素敵です

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ビタミン