ロスト・チルドレン

劇場公開日:2025年6月20日

解説・あらすじ

「デリカテッセン」で一躍脚光を浴びたフランスの奇才ジャン=ピエール・ジュネ&マルク・キャロの監督コンビが手がけたダークファンタジー。ジュネ&キャロによる独特のビジュアルと世界観の中で、心優しき怪力男と孤独な少女が繰り広げる冒険を描いた。

暗く冷たい雨が降りしきる近未来の港町。心優しい大道芸人の怪力男ワンは、「1つ目教団」と呼ばれる新興宗教団体に弟をさらわれてしまう。教団は、夢を見ることができない天才クローン人間クランクに夢を見させるため、子どもたちの頭の中から夢を取り出す実験を繰り返しており、そのために子どもたちをさらっていた。途方に暮れるワンは、孤児たちの窃盗団を率いる少女ミエットと出会い、ミエットはワンと一緒に彼の弟を捜すことにするが……。

撮影は「デリカテッセン」を手がけて「セブン」でハリウッドに進出したダリウス・コンジ、音楽はデビッド・リンチ作品で知られるアンジェロ・バダラメンティ、衣装はジャン=ポール・ゴルティエが担当。ワン役はこれが映画初主演のロン・パールマン、ミエット役は新人のジュディット・ビッテ。共演にジュネ作品常連のドミニク・ピノン。

1996年製作/113分/PG12/フランス・スペイン合作
原題または英題:La Cite des enfants perdus
配給:Diggin’
劇場公開日:2025年6月20日

その他の公開日:1996年4月6日(日本初公開)

原則として東京で一週間以上の上映が行われた場合に掲載しています。
※映画祭での上映や一部の特集、上映・特別上映、配給会社が主体ではない上映企画等で公開されたものなど掲載されない場合もあります。

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(C)1996 STUDIOCANAL

映画レビュー

3.5カーニバルと幼少時の夢からあふれ出した、ダークでレトロなイマジネーションのおもちゃ箱。

2025年6月30日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館
ネタバレ! クリックして本文を読む
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じゃい

3.5怪力大男と少女の冒険譚

2025年6月27日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

楽しい

幻想的な世界観で繰り広げるダークファンタジームービー、
バリバリスチームパンクで面白かった!

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共感した! 3件)
褐色の猪

4.0子どもの時によく見た夢

2025年6月25日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

怖い

見世物小屋の世界、同じ顔&同じ顔(ピノンの顔はどんなに沢山あっても嬉しい)。ダイアン・アーバスの写真集「フリークス」から抜け出てきたみたいな登場人物勢揃い。ミエットはかっこよく美しくもあり、大人か子どもかわからない。脳みそが液体に浸かっている実験室。子どもの時によく見たような悪夢の中に思いきり入った。

笑える人物達、湿気の多い美しく妖しい美術、耳から離れない音楽、近未来のようでもあり、エレファントマンの産業革命の社会のようでもあり。リンチ監督の世界に触れたようで切なくなった。

大人子ども男女問わず「げっぷ」をするシーンが欧米映画・ドラマに多いことを発見した(TVドラマ「ハンニバル」にもあった!)。

英語でもイタリア語でもドイツ語でもなく、フランス語であることがなんだかよかった。

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共感した! 4件)
talisman

5.0絵本を広げたような

2024年2月14日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

楽しい

興奮

幸せ

ン十年ぶりに再鑑賞。

1回目は、小説版「パプリカ」を読んだ頃に見ており、とてもリンクした。
夢が盗み、盗まれ、共有し、その中へ出入りする。
「デリカテッセン」で作風は心得ていたため、むしろコレコレ感にも酔いしれる。

美しく細部まで作り込まれたセット(最近では「哀れなるものたち」もこの系列)、予定調和も凛々しいヒーローも現れないヘンテコながら愛おしいキャラたち。
おとぎ話だからこそ、決して大人に庇護されることのない凛々しく活躍する子供たち。
中でも主人公の女の子はカリスマだ。
ラストの一騎打ちでのトランスフォームと倒錯は、今見ても大迫力。

冒険譚として様々な仕掛けもあり、クスリと笑う所もあり。
しかしながら楽しい夢を見られない事も、そもそも人造人間たちのどこかか弱く哀れな様が、誰を責めるでもない幕引きに何とも言えない後味を残す。
そういえばおとぎ話はいつもどこかに、不穏を忍ばせていた気がする。

またセットの一部のような、完全にデザインされたゴルチエの衣装がいい!
どのショットを切り取っても、それこそ絵本を広げたような美しさがあった。

もう時間が経ちすぎていて無理は承知も、続編があればぜひとも見たい1本である。

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N.river