リオの男

劇場公開日:2021年5月14日

リオの男

解説・あらすじ

「大盗賊」のジャン=ポール・ベルモンドとフィリップ・ド・ブロカ監督が再タッグを組んだ傑作アクションコメディ。フランス空軍パイロットのアドリアンは1週間の休暇をもらい、恋人アニエスに会うためパリへやって来る。しかし博物館に展示されていたアマゾン古代文明の土像の盗難事件に伴い、土像の発見者の娘であるアニエスが誘拐されてしまう。犯人がアニエスをブラジル行きの飛行機に乗せようとしているのを発見したアドリアンは、とっさにその飛行機に乗り込む。盗まれた土像は全部で3体あり、すべてそろえれば財宝の隠し場所がわかると言い伝えられていた。アドリアンは土像の秘密を暴いてアニエスを無事救出するべく奔走するが……。ヒロインのアニエス役に「ロシュフォールの恋人たち」のフランソワーズ・ドルレアック。1963年製作で、日本では64年に初公開。2021年、ベルモンド主演作をHDリマスター版で上映する「ジャン=ポール・ベルモンド傑作選2」(21年5月14日~、東京・新宿武蔵野館ほか)で公開。

1963年製作/116分/G/フランス・イタリア合作
原題または英題:L'homme de Rio
配給:エデン
劇場公開日:2021年5月14日

その他の公開日:1964年10月25日(日本初公開)

原則として東京で一週間以上の上映が行われた場合に掲載しています。
※映画祭での上映や一部の特集、上映・特別上映、配給会社が主体ではない上映企画等で公開されたものなど掲載されない場合もあります。

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a film by Philippe de Broca (C) 1964 TF1 Droits Audiovisuels All rights reserved.

映画レビュー

4.0 ベルモンドの優れたアクション演技とド・ブロカ監督の活動写真復活の映画愛

2026年3月10日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル、TV地上波

笑える

楽しい

斬新

カルト的な支持を得る「まぼろしの市街戦」(1966年)のフィリップ・ド・ブロカ監督(1933年~2004年)の冒険活劇のスラップスティックコメディ。パリで恋人アニエスが誘拐されたことで見習い航空兵アドリアンがブラジルまで追い掛け、アマゾンの先住民の秘宝を独り占めしようとする考古学者カタランの元から救出し、無事パリに戻るまでのドタバタアクションが展開します。結局休暇の一週間の殆どを費やしてしまう災難も、二人の愛が深まるというオチでした。真面目に観てはつまらないくらいな奇想天外なストーリーの流れと、主人公に都合よく時間と空間を省略した映画の流れは、けして感心するものでは無いのに、主演のジャン=ポール・ベルモンド(1933年~2021年)の存在でフランス・コメディ映画の快作になっています。撮影時30歳のベルモンドは15歳でボクサーを夢見て断念するも運動能力の高い資質と舞台で俳優修業をした経歴の持ち主で、アクションシーンのスタント(離れ業)を自ら演じる稀有なスター男優でした。この映画を初めて観たのは15歳の時で淀川さんの日曜洋画劇場でした。確かそのときの解説に、ベルモンドの鼻筋に凹みがあるのは若い時に夢中になったボクシングの影響と記憶しています。美男美女のスター俳優が多いフランス映画界にあって、その精悍な男らしさに愛嬌も兼ね備えた親しみやすさは、本国フランスで絶大な人気を誇りました。今回観直して感じたのは、格闘場面の素早い動きとパンチの巧さです。そしてコパカバーナビーチなどのリオデジャネイロから1960年当時新首都開発中だったブラジリア建設現場に、そこからアマゾンの熱帯雨林の奥深くまでの長い道のりのロケーションで追跡するベルモンドは、様々な乗り物を駆使して疾走します。

改めて確認すると、①電車、②モーターサイクル、③旅客機、④空港のトラック、⑤路面電車、そして泳ぐ、⑥水上スキー、⑦ピンクの車、⑧ヘリコプター、只管逃げて走る、⑨自転車、⑩小型飛行機、⑪パラシュート降下、⑫ボート、⑬小型輸送船、また泳ぐ、⑭アマゾン開発業者の大型トラックと多彩です。高層ホテルの外壁を移動する危険なアクションから、着衣のまま海に潜ってボートの突進を避ける危機一髪のシーンもスリリング。建設現場では鉄線にぶら下がったりと、曲芸の領域を難なくやり遂げています。小型飛行機のシーンは何度も背面飛行してしまうアクロバットの遠景とベルモンドの近景のモンタージュも巧い。撮影は、アルベール・ラモリスの「赤い風船」(1956年)などの名手エドモン・セシャン(1919年~2002年)が手掛け、音楽はゴダールやトリュフォーと多く組んだ名匠ジョルジュ・ドルリュー(1925年~1992年)で、シーンに合った軽快なメロディからリズムカルなテンポの音楽でド・ブロカ演出を支えています。

屈託のない笑いを誘うフランス映画のこのコメディは、ベルモンドの軽い身のこなしのアクション演技と親しみやすい個性の粋があって、サイレント期の活動写真の精神を復活している趣が何より尊い。個人的に連想したのが、三大喜劇王のひとりハロルド・ロイド(1893年~1971年)の「猛進ロイド」(1924年)のクライマックスでした。重婚詐欺との結婚式を阻止するためにハロルドは愛する人の家に向かいます。列車に乗り遅れて何台か自動車を乗り継ぎ、馬、消防車、自ら運転する路面電車、再び自動車、警察のモーターサイクル、二頭立て馬車、その台車が壊れて馬だけで辿り着き花嫁を略奪します。マイク・ニコルズの「卒業」の元祖と言えるロイド映画の更に上を行く乗り物の多彩さとスケールアップ。そして、アマゾンの密林ではターザンのつた渡りのサービスショットまであります。遊び心と映画愛が同時に感じられる映画ファンにとって楽しい作品でした。その意味で、ベルモンドの生き生きとした演技と共に、50年振りに再確認できたことは、とても嬉しく感じます。

アニエス役は、25歳で惜しくも早逝したフランソワーズ・ドルレアック(1942年~1967年)で、21歳には見えない大人の魅力と雰囲気がありました。一つ違いの妹カトリーヌ・ドヌーブ同様に将来を期待されていた若きスター女優のひとり。カタラン教授のジャン・セルヴェ(1910年~1976年)はベルギー生まれの性格俳優のベテランで、他に唯一ジュールス・ダッシンの「宿命」(1957年)を観ています。カストロを演じたイタリア人俳優アドルフォ・チェリ(1922年~1986年)は、その個性的な容貌で印象に残る俳優さんです。「まぼろしの市街戦」「三人の女性への手紙」(1967年)「新黄金の七人7×7」(1968年)「ブラザー・サン シスター・ムーン」(1972年)「自由の幻想」(1974年)と活躍の幅広さが特徴でした。

今日、フランス映画のコメディジャンルが、かつての底抜けに明るい笑いを提供しているのか最近作を観ていないので言及はできませんが、古い監督では「ぼくの伯父さん」(1958年)のジャック・タチと、俳優では「大混戦」(1964)のルイ・ド・フュネスがいました。これに「わんぱく戦争」(1962年)「ぐうたらバンザイ!」(1967年)のイヴ・ロベール監督も加えてみると、ド・フュネスのおふざけコメディだけ異質です。当時はフランス最高の興行成績を残した超売れっ子スターでした。哲学的な討論好きで自己主張が明確なフランス人のイメージからは想像できない、吹っ切れたばかばかしさの可笑しさに人気が集中していたことが10代の頃理解できませんでした。でも、あの頃の底抜けに明るいフランス映画に勢いがあったのは確かです。

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Gustav

4.0 店での大乱闘は、撮影にも力入ってた

2026年3月5日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

結構、すごい映画ですね。

撮影の規模の大きさも、物語のスケール感も。

ジャンポールベルモンドだがらなのか、全体のカラッと感もいい。

観て楽しむ映画。ジャンポールベルモンドをひたすら楽しむ映画。

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藤崎敬太

4.0 楽しい映画

2026年3月4日
iPhoneアプリから投稿

若き日のジャンポールベルモンドの映画。彼女を悪から助けるため、ベルモンドは右往左往。走って泳いで大活躍。

彼の魅力満載の映画。この当時で腹筋バリバリで足も長い、走る速さが異常🤪そりゃ人気でるわな。

年取ってからのベルモンドの映画しか見てないのでとても新鮮だった。ベルモンドとアランドロンが人気があったフランス映画をもっと見てみたい。

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ken

3.5 フランスにこういう映画があったんだ

2026年2月16日
PCから投稿

なんというか。音楽がやっぱり独特で。ベルモンドの雰囲気と合わせて素敵だと思った。・・反面。すんごいドタバタなんで、見てて結構疲れた。彼女をさらっていった奴らが車で逃げる。それを走って追っかける。と、なぜかそいつらに追い付いてしまうとか。偶然出会ってしまう。次は、船で逃げたので泳いで追っかけて行くと、なぜかまたそいつらのいるところにたどり着くとか。飛行機で追っかけて途中でパラシュートで降りちゃったのに、なぜかまた幸運にも・・。って感じで。この脚本の完成度を追求しないドタバタな感じは、とてもジャッキーチェンの映画に似ていると思った。ターザンみたいなことをやってみたり工場みたいな所でアクションをやってみたり、アクロバット飛行してみたりと。・・・ こっちの映画の方が、ジャッキーチェンよりもだいぶ前なんでジャッキーチェン作品の多くの脚本を書いたエドワード・タンはかなりの影響を受けたものと見える。
途中までついてくる靴磨きのマセたサバイバル少年が輝いていて、いいアクセントになっていた。
可愛い子ちゃんがさらわれる映画は今までいっぱい見たと思うけど、全く思い出せない。でも、これは忘れたくないと思った。

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KIDOLOHKEN