野性の夜に

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解説

愛することを知らなかった三〇歳の青年が、エイズに感染することによって初めて愛に目覚めていくという物語。九二年十月二十一日にパリで公開され、一大センセーションを巻き起こした。監督・脚本のシリル・コラールは、九三年三月にエイズで死去。自伝的映画となった。製作は映画中でブティックの女主人も演じたネラ・バンフィ。撮影はマヌエル・テラン。録音はミシェル・ブルテーズとドミニク・エヌカン。編集はリーズ・ボーリウ。美術はジャッキー・マッシとカージャ・コゼニナ。

1992年製作/フランス
原題:Les Nuits Fauves
配給:ユーロスペース

ストーリー

一九八六年、ジャン(シリル・コラール)はビデオカメラを片手に、モロッコをさまよっていた。その年の四月、彼はパリに帰って来る。病院でエイズの検査を受けたジャンは、そのままコマーシャルの撮影に出掛ける。コマーシャルのオーディションにはローラ(ロマーヌ・ボーランジェ)が来ていた。ジャンは、レンズの中のローラにひと目惚れする。しかし、バイ・セクシャルのジャンは、ローラのことが気に掛かりながらも男友だちのサミー(カルロス・ロペス)を誘ったり、夜の街をさまよったりするのであった。ある日、ジャンはローラと連絡を取り、思いを伝える。自分がエイズであることを告白できずにローラと結ばれてしまったジャンは、友人のマルク(ルネ・マルク・ビニ)に相談するが、マルクは勇気を出せと注意する。ローラの一八回目の誕生日の日、ついに自分がエイズであることを告白するジャン。ローラはパニックに陥るが、傷付くのと同時にジャンを深く愛していることを確認する。だが、パーティーでサミーと会ったローラは、ジャンとの仲を嫉妬して大喧嘩をする。傷つけ合うことが多くなった二人は、ほとぼりが冷めるまで会わないことにする。ジャンは、ローラがいなくなると死への恐怖から再び、男を求めて夜な夜なさまよい始める。サミーはジャンと一緒に住むために、恋人マリアンヌ(クレマンティーヌ・セラリエ)のところへ荷物を取りに行く。マリアンヌは運転手として来ていたジャンを「私の男を盗るつもり?」となじる。ニースのおばあちゃんのところから帰って来たローラは、ジャンの留守中に部屋を訪ね、サミーに関係を問いただす。口論しながらもサミーに興味を覚えたローラは、帰って来たジャンと共に三人で食事をする。ジャンは刻一刻とエイズに冒されながらも、さまざまな人間の間を行き交う。ローラもエイズへの不安と恐怖、そしてジャンへの愛のはざまで混乱する。車を飛ばしてポルトガルまで行き着いたジャンは、夜が明けるまで考え悩む。そしてローラに電話して彼女への愛を伝えるのだった。

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