モンテネグロ
劇場公開日:1989年4月15日
解説
退屈な毎日を送る主婦の心の奥底に潜む狂気を、彼女が性的に変化してゆく姿の中で描いてゆく。製作はボー・ヨンソン、監督・脚本は「スウィート・ムービー」のドウシャン・マカヴェイエフ、撮影はトミスラフ・ピンター、音楽はコーネル・コヴァックが担当。出演はスーザン・アンスパック、スヴェトザル・ツヴェトコヴィッチほか。
1981年製作/スウェーデン・イギリス合作
原題または英題:Montenegro or Pigs and Pearls
配給:コムストック
劇場公開日:1989年4月15日
ストーリー
スウェーデンに住む裕福なアメリカ人ビジネスマン、マーティン・ジョーダン(エルランド・ヨセフソン)の妻マリリン(スーザン・アンスパック)は、ストックホルム郊外の美しい山荘で、二人の子供と共に何不自由ない快適な生活をしていたが、彼女の心の奥底には、退屈な主婦の欲求不満が深く潜んでいた。奇行の目立ち始めた妻を案じたマーティンは、精神科医パザージャン博士(パール・オスカーソン)に相談していたが、大晦日の日、マリリンは夫のブラジル出張に同行すると言った。しかし彼女は出国手続の際に警官に疑われ、その間に飛行機に乗り遅れてしまう。取調室でマリリンは、ユーゴスラビアからやってきた女性ターク(パトリシア・ゲラン)と知り合い、彼女が勤めるクラブのオーナー、アレックス・ロシニョール(ボラ・トドロヴィッチ)に誘われるまま、移民労働者たちの酒場へと向うのだった。そこで彼女はモンテネグロ(スヴェトザル・ツヴェトコヴィッチ)という青年と出会い、彼の無垢な優しさと力強い男らしさに、催眠術にかけられたように魅了される。酒と女と喧嘩が渦巻くその喧噪の中で、新しい自由な空気に歓びを覚えるマリリンは、やがて夜空に新年の花火が上がる頃、モンテネグロと結ばれる。一方マーティンは、妻の留守の間に、パザージャン博士と奇妙な友情で結ばれるようになっていた。翌朝マリリンは、バーを後にし帰宅した。そしてモンテネグロは、誰にも知られず死んでいた。マーティンは妻の二日間の失踪に当惑しつつも、今後の幸福を確信するが、そこには大きな不穏な空気が隠されているのである。
スタッフ・キャスト
- 監督
- ドゥシャン・マカベイエフ
- 脚本
- ドゥシャン・マカベイエフ
- 製作
- ボー・ヨンソン
- 撮影
- トミスラフ・ピンター
- 音楽
- コーネル・コバック
- 編集
- シルビア・インゲマーション
- 字幕
- 川上純一
受賞歴
第34回 カンヌ国際映画祭(1981年)
出品
コンペティション部門 | |
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出品作品 | ドゥシャン・マカベイエフ |