モンテ・ウォルシュ

劇場公開日:

解説

文明の波が西部に押しよせ、花形だったガンマンやカウボーイたちは哀れな末路を辿る。製作はハル・ランダースとボビー・ロバーツ、監督は「ローズマリーの赤ちゃん」のカメラマンだったウィリアム・A・フレイカー第一作。「シェーン」の原作者ジャック・シェーファーの同名小説をルーカス・ヘラー、デイヴィッド・ツェラグ・グッドマンが脚色、撮影デイヴィッド・M・ウォルシュ、音楽は「真夜中のカーボーイ」のジョン・バリーが担当。出演は「ペンチャー・ワゴン」のリー・マーヴィン、「黒衣の花嫁」のジャンヌ・モロー、「プロフェッショナル」のジャック・パランス、新人ミッチ・ライアン、ジム・デイヴィス、アリン・アン・マクレリー、マット・クラーク、ビリー・グリーン・ブッシュなど。テクニカラー、パナビジョン。1970年作品。

1970年製作/アメリカ
原題または英題:Monte Walsh
配給:東和
劇場公開日:1970年11月25日

ストーリー

西部開拓時代も終わりに近い春、2人のガンマン、モンテ・ウォルシュ(リー・マーヴィン)とチェット(ジャック・バランス)が埃っぽい牧畜の町ハーモニーに現れた。2人はY牧場主ブレナン(ジム・デイヴィス)を訪ねたが、牧場は東部の大企業の手に渡り、ブレナンは持ち主でなかった。しかし、2人は雇われた。モンテは昔の恋人で町のミュージックホールの花形マルチーヌ(ジャンヌ・モロー)と縒りを戻し、チェットは金物屋の後家メリー(アリン・アン・マクレリー)と恋を囁き出す。しかし、時代の流れは厳しく、この稼業もさきが見え、若者ショーティ(ミッチ・ライアン)は首になる。チェットも足を洗ってメリーと結婚すると言い出す。ある夜、ミュージックホールでショーティは仕事にアブれていたルーファス(マット・クラーク)うパウダー(ビリー・グリーン・ブッシュ)とヤケ酒を飲み、ルーファスたちをお尋ね者として追ってきた連邦保安官を射ち殺し、無法者と堕ちていく。チェットの結婚パーティーもさえなかった。マルチーヌはモンテの願いも空しく遠くの町へ移っていった。彼女は酔いどれの半病人で、心配したモンテは結婚話をきり出すが、マルチーヌはここでいつまでも待つと言った。帰り道、サーカスの中に牧場から売られた荒れ馬を見つけて乗りこなし、団長がその手綱さばきに惚れて入団を誘うが、色鮮やかなコスチュームを着て乗馬芸をみせる自分を想像し、ウンザリしてモンテは断った。無頼になったショーティ一味が牧場から牛を盗んだ。モンテはルーファスを射殺し、ショーティは昔のよしみで許してやる。ところが彼はパウダーと組み、チェットの金物屋を襲う。チェットはパウダーをブチ殺すが射ち殺される。これがかつての仲間のナレの果てであった。モンテはすぐ追ったが、同時にマルチーヌが重態だと聞き、町へ向かった。が、時遅く彼女は結婚資金をためた小さなカンを残して死んでいた。悲しむ彼の耳にショーティの声が聞こえた。彼はモンテが必ずここに来るとにらんでいたのだ。凄まじいガンファイト。モンテの愛する女も昔の仲間もすべて去った。そして西部の荒野さえも--。(東和配給*1時間38分)

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スタッフ・キャスト

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映画レビュー

3.0カウボーイの終焉。リー・マーヴィンが渋い。 あまり大きな出来事が起...

2023年8月15日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

カウボーイの終焉。リー・マーヴィンが渋い。
あまり大きな出来事が起きず流れていくので、お子ちゃま脳の私にはいささか退屈だった。
見どころは暴れ馬を調教するシーン。荒れ狂う馬がど迫力。尺はちょうどいい(笑)

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はむひろみ

3.0時代の波にはさからえない

2021年1月8日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
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kossy

3.5悪人をやっつける銃撃戦ありきの西部劇ではないところがいい

2015年7月11日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

悲しい

難しい

総合:70点 ( ストーリー:70点|キャスト:70点|演出:65点|ビジュアル:70点|音楽:65点 )

 西部劇は何かといえば倒すべき敵がいることが最初から決められていて、その敵と対決することこそが見所となっているもの。だがこの作品は、牧童として長らく生きてきながら、開拓時代の終わりと社会の変化によって取り残されていく男たちの生活を、当初は滑稽に、そして段々と真剣さを込めて描く。
 まだまだ治安の安定していない時代だから、犯罪行為は起きるし銃を使う場面も出てくる。しかし最初からそれありきで物語が成り立っているわけではない。リー・マービン演じる牧童が、仕事に誇りを持った生き様を貫く過程では、そういうことも避けては通れないというだけ。開拓時代の終焉の中、いつまでも牧童として生きたかったのに思うままにならなかった彼の孤独と哀愁が主題になっていて、しんみりとした余韻が少し残る。銃撃戦で悪い敵を倒してはいそれまでというありきたりの話ではないし、当時の牧童の姿を真面目に捉えようとしているところが気に入った。

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Cape God

2.0何も分からず観たがカウボーイは日本でいう侍、侍が侍以外なにができる...

2015年4月27日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

何も分からず観たがカウボーイは日本でいう侍、侍が侍以外なにができるというカウボーイ衰退の物語。
ドンパチのシーンはやっぱりカッコよかったけどほんの少しだった。
キャラクターも皆よかったし、描いておくべき映画であったと思う。

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テン

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