女神たちの季節
劇場公開日:1995年11月25日
解説
ニューヨークを舞台に、裕福な実業家一家が家族離散の危機を乗り切ろうと奮戦する姿をユーモラスに綴った異色の群像劇。ヒロインのユマ・サーマンをはじめ出演者のほぼ全員が扮装して見せる華麗なボディ・ペインティング・アートが見もの。監督・製作は「殺しの分け前 ポイント・ブランク」「エメラルド・フォレスト」「戦場の小さな天使たち」の鬼才ジョン・ブアマンで、脚本も実の娘テルシュ・ブアマンと共同執筆。エグゼクティヴ・プロデューサーはエドガー・F・グロス、撮影は「M(エム)バタフライ」のピーター・サスチスキー、音楽はピーター・マーティン、編集はイアン・クロフォード、美術はデイヴィッド・クローネンバーグの一連の作品で知られるキャロル・スピアー、衣装デザインはリンダ・マスシン、ボディ・ペインティングはティナ・ウーラードがそれぞれ担当。主演は「天国に行けないパパ」のダブニー・コールマンと「ヘンリー&ジューン 私が愛した男と女」「パルプ・フィクション」のユマ・サーマン。共演は「ブローン・アウェイ 復讐の序曲」のスージー・エイミス、「恋はワインの香り」のジョアンナ・キャシディ、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」「デッドマン」のクリスピン・グローヴァー、「ノーバディーズ・フール」のディラン・ウォルシュ、「サウンド・オブ・ミュージック」「黙秘」の名優クリストファー・プラマーほか。
1990年製作/107分/アメリカ
原題または英題:Where the Heart is
配給:ケイエスエス
劇場公開日:1995年11月25日
ストーリー
ニューヨーク、マンハッタン。全米でも有数のビル解体会社の経営者スチュアート・マクベイン(ダブニー・コールマン)は、悩みの種を二つ抱えていた。ひとつは、住民の取り壊し反対運動のため手が出せない都市計画予定地に建つダッチ・ハウスという古い建物。そしてもうひとつは自立しない3人の子供たち-芸術家の長女クロエ(スージー・エイミス)、モデル志望の次女ダフネ(ユマ・サーマン)、風来坊の長男ジミー(デイヴィッド・ヒューレット)らのことだった。ボディ・ペインティング・アートに凝るクロエの大学の製作発表に家族そろって出席した晩、ダフネがヌードを曝して出演しているのを見たマクベインは呆れ悲しむ。決心した彼は妻ジーン(ジョアンナ・キャシディ)の心配をよそに、子供たちをダッチ・ハウスに連れていき、ここに住んで自活の道を探せと言って立ち去る。追い出されて途方に暮れた3人はなんとか生活手段を探すかたわら、ダッチ・ハウスの下宿人を募集する。その結果、クロエの友人で駆出しのファッション・デザイナー、ライオネル(クリスピン・グローヴァー)、ジミーの友人の証券マンのトム(ディラン・ウォルシュ)、ダフネが連れてきたホームレスの手品師シット(クリストファー・プラマー)、霊媒師のシェリル(シェリア・ケリー)ら、風変わりな人々がひとつ屋根の下で暮らすことになり、貧しいながらも愉快な日々がはじまった。クロエはダッチ・ハウスの住民をモデルに、企業への売り込み用のカレンダー制作に励み、ジミーはパソコンでゲームソフトの開発に取りかかり、ダフネはシットから手品を習った。一方、ダッチ・ハウスが立退かないため、大規模な都市計画に頓挫したスチュアートの会社に乗っとりの手が伸びた。スチュアートは相棒のハリーらの制止も聞かず全財産をつぎこんで自社株の買い戻しを図るがあえなく失敗。銀行家のハミルトンに資産の全てを差し押えられ、彼は絶望のあまり会社から出ていき行方知れずに。ヒステリーを起こして駆け込んできたジーンと父を探す子供たち。結局、ホームレスの仲間入りをしてブードゥー教の集会にまぎれこんでいた彼をシェリルが見つけた。久しぶりに一つになったマクベイン一家は再起を図ってクロエのカレンダーの完成とライオネルのファッションショーの実現へ向けて奮闘する。ところがカレンダーを売り込みにクロエがライオネルの父の保険会社重役を訪れた日、突然株式市場が崩壊。さらにダッチ・ハウスからも立退きが命じられ、一家は路頭に迷う。ホームレスからも追い立てを食って絶体絶命のピンチを迎えた彼らだったが、ここで天啓が……折からの嵐に乗じ、スチュワートが天職を活かしてダッチ・ハウスをひそかに爆破したのだ。おかげで頓挫していた都市計画がスタート、スチュワートは会社に復帰、莫大なカネが動いたおかげで一家は財産も取り戻した。ジーンのコネティカットの別荘で、クロエのカレンダーは完成。シットの魔術がセットになった華やかなライオネルのファッションショーが催され、一家は新たなる人生を祝って踊り続けるのだった。
スタッフ・キャスト
- 監督
- ジョン・ブアマン
- 脚本
- ジョン・ブアマン
- テルシェ・ブアマン
- 製作総指揮
- エドガー・F・グロス
- 製作
- ジョン・ブアマン
- 撮影
- ピーター・サシツキー
- 美術
- キャロル・スピア
- 音楽
- ピーター・マーティン
- 編集
- イアン・クラフォード
- 衣装デザイン
- リンダ・マスシン
- 字幕
- 細川直子