民衆の敵(1931)

ALLTIME BEST

劇場公開日:

解説

禁酒法時代のアメリカを舞台に悪の道へ突き進んでいく若者たちの姿を描き、名優ジェームズ・キャグニーの出世作となったギャング映画。シカゴの街で育ち、少年時代から悪事を働いてきた不良少年トムとマット。成長した2人はトラックの運転手として働くが、貨物抜き取り事件でギャングの親分に匿われたことをきっかけに、本格的な悪の世界へと足を踏み入れる。やがて禁酒法が施行されると、彼らは酒の密造に手を染め、裏社会で着実に地位を築いていく。しかし、敵対組織との抗争が次第に激化していき……。共演に「地獄の天使」のジーン・ハーロウ。監督は、後に「スタア誕生」などを手がけるウィリアム・A・ウェルマン。

1931年製作/83分/アメリカ
原題または英題:The Public Enemy
配給:ワーナー・ブラザース映画
劇場公開日:1931年11月28日

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映画レビュー

4.0ギャング映画の古典として、今なお輝きを放つ傑作だ。

2024年9月19日
PCから投稿

倫理的な価値観が今よりも遥かに高いハードルだった公開当時(1931年)に、低俗な題材とみなされたギャングを、リアルなタッチで描き切り、描くに値するテーマとして押し上げた名作だ。

裏切りへの復讐を果たし、理不尽な仕打ちには、手段を問わず戦う一方、家族を愛し、友を愛するアウトローという描き方を、いち早く取り入れたことは、後世の犯罪映画に極めて多大な影響を与えている。

本作の価値に大いに寄与した、ジェームズ・キャグニーの突出した存在感と熱演は、触れないわけにはいかない。ジーン・ハーロウも、後の成功を予感させるに足りる、とても良い印象を残している。

若いギャングの荒々しく生々しい生き様を、巧みな語り口で最後まで一気に見せてくれる。数多くの実録ドラマの作り方にも、大きな影響を残していると思う。ギャング映画の古典として、今なお輝きを放つ傑作だ。

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瀬戸口仁

5.0タイトルなし(ネタバレ)

2024年7月17日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD
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アンドロイド爺さん♥️

4.5ジェームズ・キャグニー‼️

2024年1月28日
スマートフォンから投稿

悲しい

怖い

興奮

1930年代に隆盛を極めたギャング映画の中でも、最高傑作の一本‼️シカゴのチンピラ、トムは、暗黒街でのしあがるが、運も尽き、殺される。怒り狂った弟が復讐を果たす‼️ガタガタうるさい女のツラにトムがグレープフルーツをグシャリ、押し付けるシーンは本作の名場面‼️とにかく残忍でワルい‼️ホントにキャグニーはハマり役‼️ただギャングを英雄視するのではなく、警鐘的な筋書きでもあります‼️戸口に立つ死体のトムがバッタリ倒れてくるラストは、いまだに記憶から消えない名場面で、ジェームズ・キャグニーってすごいなぁと感心させられました‼️相手役ジーン・ハーロウのエロも必見‼️

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活動写真愛好家

4.5古典にはまるわけ。

2021年4月12日
PCから投稿

”汚れた顔の天使”のジェームズ・キャグニーに惹かれてこちらの作品を鑑賞。
特別男前でもないのに、演技が上手く、ラストまで引き込まれますね、この俳優には。

ラストも衝撃的で、現代の作品などは、こういった古典からたくさんのヒントを
貰っているのでしょうね。

CGや音楽で、無理矢理盛り上げなくても、ここまで釘付けな作品が出来上がるとは、
すっかり古典にはまってます。

本作レビューになってなくてすみませんが、作品としてももちろんお薦めな一作です。

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miharyi