マルクス一番乗り

解説

「オペラは踊る」と同じくサム・ウッドが監督したマルクス3兄弟主演映画で、助演も同じくアラン・ジョーンズ、マーガレット・デュモン、シグ・ルーマンの面々に「ターザンの逆襲」のモリーン・オサリバン、「オペラ・ハット」のダグラス・ダンブリル、エスター・ミューア等である。脚本はロバート・ピロッシュとジョージ・シートンが共作のストーリーをさらにジョージ・オッペンハイマーと協力して書いた。撮影は「地獄への挑戦」のジョセフ・ルッテンバーグ担当。

1937年製作/アメリカ
原題または英題:A Day at the Races

ストーリー

競馬場の近くにある療養所の経営者は若い娘ジュディである。彼はこの病院の経営が困難となっている上に、恋人ギルは声楽修業のために貯えた金を競馬に使ってしまうので二進も三進もいかなくなっていた。このままでは病院も近いうちに人手に渡らねばならぬ。するとわずかばかりの入院患者の中にアプジョウンという金持ちの未亡人がいて、医者は退院してもいいというに拘らず、本人は病気と信じて疑わず、名医ハッケンブッシュ博士の診察を受けると称して譲らない。そこでジュディは病院の運転手トニイと相談して博士を呼ぶことになったが、現れたハッケンブッシュなる者は実は田舎で馬の医者をしている男だった。アプジョウン夫人は博士の診察が気に入ったら病院の資本を出してやるというのである。競馬に熱中しているギルは名馬「ハイ・ハット」を買い、優勝した金をジュディに渡そうと思っているが、飼育料が払えないのでモーガンに馬を押さえられていた。モーガンは病院の債権者で、それを乗っ取ろうと狙っている男だったが、彼の雇い騎手スタフィはクビになったので、ギルと協力して「ハイ・ハット号」に乗ることになった。モーガンはハッケンブッシュ博士が夫人の信任を得ては病院乗っ取りが失敗するので、医師会に通知して彼の資格検査を申請する。競馬は近づいてきたが、「ハイ・ハット号」は飼料が不足で元気がない。そこでギルはお祭りの余興に出演して歌を歌い、トニイはハッケンブッシュ博士に怪しげな競馬の本を売りつけてその金を飼料費にあてていた。モーガンは妖婦フロを博士に押しつけて二人の甘い仲をアプジョウン夫人に見せつけて夫人を怒らせ病院への出資を思い切らせようとする。この企てはトニイとスタフィの健闘によって幸い失敗に終わらせたが、博士はついに馬の医者であることがわかって病院にはいられなくなる。そこでトニイ、スタフィ、博士、ギルの4人は「ハイ・ハット」の厩舎に隠れて競馬の日を待った。その日になるといろいろの騒動の末、ついに奇策を労してスタフィはハイ・ハット号を優勝せしめ、すべてはめでたく解決した。

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