ママの思い出

劇場公開日:

解説

1944年のシーズンに上演されて約2ヵ月ブロードウェイで続演されたジョン・ヴァン・ドルーテンの喜劇の映画化で「アンナとシャム王」「再会(1944)」のアイリーン・ダンが主演する1948年作品。原作はキャスリン・フォーブス作の小説『ママの銀行預金』であるが、ヴァン・ドルーテンの劇化台本によって「青春の宿」のテウィット・ボティーンが脚色し、「女性No.1」のジョージ・スティーヴンスが監督した。共演者は舞台装置家として有名なノーマン・ベル・グデスの娘で舞台女優のバーバラ・ベル・ゲデス、「遥かなる我が子」のフィリップ・ドーン、舞台と同じ役を勤めるオスカー・ホモルカで、助演は「謎の下宿人」のサー・セドリック・ハードウィック、腹話術の第1人者エドガー・バーゲン、「結婚五年目(パーム・ビーチ・ストーリー)」のルディ・ヴァリー、「凡て此世も天国も」のバーバラ・オニール等である。なお撮影監督は「螺旋階段」のニコラス・ミュスラカで、製作担当は「青春の宿」のハリエット・パーソンス。

1948年製作/134分/アメリカ
原題:I Remember Mama
劇場公開日:1949年4月

ストーリー

1910年のサンフランシスコ。ノルウェイから移住して来たハンソンは、ラーキン街に住んでいる。ハンソンは大工が職であるが、その多くもない稼ぎでは暮しは楽ではない。夫婦にはネルス、カトリン、クリスチン、タグマという1男3女があるからである。俳優だったというハイドを下宿させているのも、家計の足しにしたいからだったが、ハイドはディケンズの小説やシャーロック・ホームズ物語を朗読して聞かせ、一家を楽しませてはくれるが、下宿代を払ってはくれない。パパの稼ぎは土曜の晩毎に勘定をすると銅銭1枚も残らぬことが常だ。するとママはは下町の銀行へ行かないですんだというのだった。ママにはジェニー、シグリッド、トリナの3姉妹があって時々訪ねて来た。内気なトリナは縁遠い老人だが、同じような気弱な葬儀やトーケソンと結婚する話が決まって大喜びだった。ママの伯父クリスは酒浸りで、大声で怒鳴るので皆が怖がっている。彼はサンフランシスコから少し離れた田舎に住んでおり、ジェシーという内縁の妻があったが、親類は白い眼をして認めない。クリスは足が不自由でサンフランシスコに来る時は、いつも自動車を駆って来た。クリス伯父さんが訪ねて来たとき、ダグマが中耳炎となり入院して手術を受けた。24時間面会禁止の規則だったので、ママはがっかりしたが晩になると掃除婦に化けて、ダグマの病床を見舞ってやった。トリナはクリス伯父さんに持参金を出してもらうのに失敗したが、トーケソンとは間もなく結婚した。カトリンは学校の卒業祝に化粧道具セットをママに買ってもらったが、それはママが母の形見としていつもつけているブローチを売って買ったのだった。クリスチンにその事をきくとカトリンはねその店へ行き無理に頼んでセットを返しブローチを取りもどして来てママに返した。ママは改めてカトリンにブローチを与え大人になったのだからといってパパは彼女にコーヒーを勧めるのだった。ハイドは不渡り小切手と本を残し逃亡したが、その本は一家には貴重な宝となり作家志望のカトリンには大変役に立った。彼女は小説を買いていたがね文才がないとあきらめかけた時ママは娘の原稿を某女流作家に読んでもらって助言を聞いてきた。田舎からクリス伯父が危篤の知らせがあり、カトリンはママと3人の伯母達と一緒に見舞いに行った。クリスはママにジェシーを紹介して死んだ。体験を書いたカトリンの小説が売れて5百ドルの小切手が送られて来た。ママの銀行に入れてくださいと言われてママは銀行に入ったこともないと告白した。皆が心丈夫で居られるように、銀行に預金があると、ママはいつも嘘をついていたのであった。その嘘を続ける必要もないだけの余裕が出来て、カトリンはハイドに代わって皆に自分の書いた小説を読んで聞かせた。

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