ボー・ジェスト(1939)
劇場公開日:1952年12月27日
解説
英国作家パーシヴァル・クリストファー・レンの原作小説(1924年)の再映画化で、アフリカ外国人部隊に身を投じた3人兄弟の愛情を描くもの。「戦場(1949)」のウィリアム・ウェルマンが製作・監督に当たった1939年作品。脚色は「猛獣と令嬢」のロバート・カースン、撮影はテオドル・スパークールとアーチー・スタウトの担当。出演者は「誰が為に鐘は鳴る」ノゲイリー・クーパー、「絶海の嵐」のレイ・ミランド、「荒野の三悪人」ノロバート・プレストン、「暴力帝国」のブライアン・ドンレヴィ、「愛欲の十字路」のスーザン・ヘイワード、「アニーよ銃をとれ」のJ・キャロル・ナイシュ、「栄光の星の下に」のブロデリック・クロフォードらである。
1939年製作/アメリカ
原題または英題:Beau Geste
配給:パラマウント日本支社
劇場公開日:1952年12月27日
ストーリー
英国のブランドン卿の邸宅には卿の夫人、姪のイソベル、それに孤児を養子として引き取ったジェスト3兄弟らが住んでいた。ジェスト3兄弟は勇ましい遊びが好きで外国人部隊の砂漠の戦闘に憧れていた。ブランドン卿は道楽者で邸には寄りつかないので、生活は楽でなく、夫人は秘宝の「青い水」を模造品に代えて生活をしのいでいたが、ボー・ジェストはこれを知っていた。15年の月日が流れ、今ではジョン(レイ・ミランド)とイソベル(スーザン・ヘイワード)は愛し合う仲だった。ある日突然卿が金策に帰り、「青い水」を売ることになった。夫人はそれが模造品なので困惑した。その夜その秘宝が何者かに盗まれ、ボー(ゲイリー・クーパー)は盗んだのは自分だという書置を残して家出した。しかもそれから次々とディグビー(ロバート・プレストン)もジョンも宝石を盗んだのは僕だと書いて出ていった。アフリカ外国人部隊に落ち合った3人はいち夜「青い水」について話した。これを聞き取ったマーコフ軍曹(ブライアン・ドンレヴィ)は、ボーが隠し持っているものと睨み、奪い取る機会を狙うようになった。間もなくディグビーはトコツの砦に配属され、ボーとジョンはマーコフ軍曹の指揮で原住民軍の攻撃に当たった。原住民軍の猛攻でついにボーも傷ついて倒れ、生き残ったのはマーコフとジョンの2人だけとなった。マーコフは虫の息のボーから「青い水」を奪い取った。怒ったジョンはボーの最後の協力でマーコフを刺した。ボーはこの手紙と包みをブランドンの叔母に届けてくれと云って息を引取った。この時救援隊が到着し静まり返った城内に単身斥候を命ぜられたディグビーはボーの死骸を発見するとそのまま城から姿を消した。ジョンと落ち合ったディグビーは原住民軍に合い、ジョンを逃すための犠牲となった。数カ月後ブランドン邸で夫人もイゾベルもボーとディグビーの死を悲しんだが、ジョンの無事を喜んで迎えた。ボーの手紙を読んだ夫人は初めてボーの立派な振舞いを理解した。
スタッフ・キャスト
- 監督
- ウィリアム・A・ウェルマン
- 脚色
- ロバート・カーソン
- 原作
- パーシバル・クリストファー・レン
- 製作
- ウィリアム・A・ウェルマン
- 撮影
- テオドール・スパルクール
- アーチー・スタウト
- 美術
- ハンス・ドライアー
- Robert Odell
- 録音
- ヒューゴ・グレンツェバッハ
- ウォルター・オバーセット
- 編集
- Thomas Scott
受賞歴
第12回 アカデミー賞(1940年)
ノミネート
助演男優賞 | ブライアン・ドンレビ |
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美術賞 |