ペリ
劇場公開日:1958年12月25日
解説
漫画映画製作から、「砂漠は生きている」「百獣の王ライオン」等の、アニメーション映画手法を活用した記録映画製作に進出したディズニー・プロが、新形式で作った動物映画。1匹の子リスの成長の物語が、ナレイションつきで実際の動物を使って画面に物語られる。セットや特殊技術も使用され、リスの夢の場面が幻想的に画面に表現されたりする。フェリックス・ザルテンの動物小説をラルフ・ライトとウィンストン・ヒブラーが脚色し、N・ポール・ケンワージー・ジュニアとラルフ・ライトが共同監督した。撮影は、N・ポール・ケンワージー・ジュニア、ジェエル・コールマン、ウォルター・パーキンス等9人のキャメラマンの共同。合衆国森林管理局、魚類・野性動物管理局、ユタ州魚類・狩猟管理局が製作に協力している。音楽ポール・スミス。製作ウィンストン・ヒブラー。日本版台本・田村幸彦、解説・村上冬樹。テクニカラー・スタンダードサイズ。1957年作品。
1957年製作/アメリカ
原題または英題:The Story of Perri
配給:大映
劇場公開日:1958年12月25日
ストーリー
子リスのペリは、家族といっしょに森の奥の松の木に巣を作って住んでいる。ある日、父リスがテンの襲撃から、家族の生命を守るために犠牲となって死んだ。母リスはそのスキに子リスたちを安全な場所に移すことができた。日光の暖かい枝の上で、やがて母リスによる、子リスたちの枝を伝わって歩く訓練がはじまる。ビーバーは樹木で池にダムを作る方法を、ヤマネコやスカンクは獲物のとりかたを、それぞれ子どもたちに教える。夏がきて、幼い動物たちは成長した。そしてペリは、再び母や兄妹たちを、テンの襲撃によって失うという悲しいめにあった。やっと小川を泳ぎこえて、水をきらうテンから逃れた彼女は、そこで勇気のある若リス、ポロに会った。ヤマネコに追われたり、イタチに襲われた危難を大タカの襲撃で助けられたりしながら、秋がすぎて冬がきた。氷が作った細い橋を渡って、ペリを襲おうとしたテンは、冷い水の中に落ちて失敗した。巣の中でペリは、幻想的な森の生活の夢を見る。春が再びやってきた。パリとポロは互に愛の鳴声をかわす。山火事の炎も2匹の間をさくことはできなかった。焼けて倒れた木を伝って、2匹を襲ったテンが目まぐるしい追跡で彼等を捕えようとする。しかし、危機の寸前に大ヤマネコの鋭いツメが、テンを連れさった。ポロの元気な姿をみて、ペリは力いっぱいに幸福な鳴声をはりあげた。
スタッフ・キャスト
受賞歴
第30回 アカデミー賞(1958年)
ノミネート
作曲賞 | ポール・J・スミス |
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