ブラッド・イン ブラッド・アウト
劇場公開日:1993年10月16日
解説
メキシコ系アメリカ人という血のつながりを持った3人の青年が、民族的アイデンティティーを求めて苦悩する物語。監督は「愛と青春の旅立ち」「カリブの熱い夜」などのテイラー・ハックフォード。原作は人気ミステリー作家のロス・トーマス。これをフロイド・マトラックス、ジェレミー・アイアコーン、ジミー・サンティアゴ・バカらが脚本にした。撮影は「K2 ハロルドとテイラー」「エディ・マーフィのホワイトハウス狂騒曲」のガブリエル・ベリスタイン。音楽は「ロッキー」シリーズ、「ライトスタッフ」のビル・コンティ。「動く標的」「荒鷲の要塞」などで知られるジェリー・ガーシュインがハックフォードと共に製作に当たった。
1993年製作/アメリカ
原題または英題:Blood in Blood out
配給:ブエナ ビスタ インターナショナル ジャパン
劇場公開日:1993年10月16日
ストーリー
1972年、イースト・ロサンゼルス。チカーノというメキシコ系アメリカ人が集約する町バリオに、白人との混血であるミクロ・ベルカ(ダミアン・チャパ)が帰って来た。迎えたのはミクロの兄弟であるストリート・ギャングのリーダー、パコ(ベンジャミン・ブラット)とアーティストを目指すクルス(ジェス・ボレッゴ)の2人。日頃、白人の血が混じっているという負い目を感じていたミクロは、ある夜、縄張りに侵入して来た敵を痛め付けたことにより、兄のパコからチカーノとして認められた。しかし、クルスがその反撃を受け、再起不能となってしまった。クルスの仇を討ったミクロは、相手のボスを射殺したかどで、収監された。1年後、パコは海兵隊の任務を終え、クルスは車椅子の生活を送っていた。白い肌のミクロは、サンクェンティンの囚人たちの好奇の目にさらされていた。収監内には白人系のアーリー軍団、黒人系の黒ゲリラ隊、チカーノ系のラオンダがいた。因人の1人ポパイがミクロの肉体を狙って襲ってきたとき、チカーノ系のリーダー、モンタナ(エンリケ・カスティロ)が彼を助ける。チカーノとして認められたいと思ったミクロは、モンタナの一派に入りたいと申し出た。ラ・オンダは、所内の賭博を牛耳る白人コック、ビッグ・アルを殺せば、仲間に入れてやると条件を出し、ミクロはアルの気を引いて油断させ、彼を殺した。シャバでは、クルスが麻薬に溺れていた。弟のファニータは、クルスを真似て麻薬に手を出し、ショック死した。時が過ぎ、1980年。パコはファニータの死を契機に麻薬捜査官になっていた。何度か保釈の申請をし、やっと仮出所できたミクロは、クルスと再会し、パコにも連絡を取った。更生を図ろうと鉄工場に勤めたミクロは、ラ・オンダとの接触により、現金輸送車強奪計画に参画することになってしまった。現場に急行したパコは、そこでミクロと思わぬ再会をし、弟へむけて銃を放った。1983年、片肢を失ったミクロは、刑務所に逆戻りし、そこでリーダー格となった。サンクエンティンの三派ラ・オンダ黒ゲリラ隊アーリア軍団間の抗争が激化する中、刑務所内の暴力を鎮めるためにパコが派遣されることになった。しかし、ミクロはパコの説得にも耳を貸さない。ミクロの変わり果てた姿を見て責任を感じ、自分を責めるパコ。そんな彼を救ったのはクリスだった。血を分けた身内の思いやりのある言葉に救われたパコは涙を流し、2人は堅く抱擁し合った。
スタッフ・キャスト
- 監督
- テイラー・ハックフォード
- 脚本
- ジミー・サンティアゴ・バカ
- ジェレミー・アイアコン
- フロイド・マトラックス
- 原作
- ロス・トーマス
- 製作総指揮
- ジミー・サンティアゴ・バカ
- ストラットン・レオポルド
- 製作
- テイラー・ハックフォード
- ジェリー・ガーシュイン
- 撮影
- ガブリエル・ベリスタイン
- 美術
- ブルーノ・ルベオ
- 編集
- フレドリック・スタインカンプ
- Karl F. Steinkamp
- 字幕
- 森本努