ファントマ電光石火

劇場公開日:

解説

「巌窟王(1962)」以来のコンビ、ジャン・アランとピエール・フーコーの共同シナリオにジャン・アランが台詞を添え、「ファントマ 危機脱出」のアンドレ・ユヌベルが監督したアクション・コメディ。撮影はレイモン・ルモワーニュ、音楽はミシェル・マーニュが担当した。出演はジャン・マレー、ルイ・ド・フュネス、ミレーヌ・ドモンジョら、前作と同じ顔ぶれ。ほかにジャック・ディナン、ロベール・ダルバン、アルベール・ダニャンなど。イーストマンカラー・フランスコープ。

1965年製作/フランス
原題または英題:Fantomas Se Dechaine
配給:東和
劇場公開日:1966年4月16日

ストーリー

ジェーブ警部(L・ド・フュネス)は一年前怪盗ファントマと勇敢に戦った功績で表彰されたが、その席上に当のファントマから祝辞が届いた。ファンドール記者(J・マレー)やその恋人エレーヌ(M・ドモンジョ)ら参会者一同愕然とした。ファントマは中央科学研究所から、科学者マルシャン教授を連去った。何のために--ルフェーブルと共同研究しているテレパシーを利用してどんな遠くにいる者も自分の思い通りになる器械を作ろうとしているのだが、それを奪って世界を征服しようと考えたからだ。ならば必ずルフェーブル教授も誘拐するだろう。そこでファンドールは教授に変装してローマに乗りこんだ。もちろんエレーヌも同行。ジェーブ警部も珍兵器を携え、部下のベルトランを従えてこれまたローマへ。一方ファントマもさるもの、教授誘拐の計画を進めていた。得意の仮面で教授に変装、ローマの会議場ですり変って本物を連去ろうというのだ。すべてはファンドールの思惑通りだった。ところが本物の教授がファンドールのテレビのインタビューのマズさを見てガマンできず急遽ローマに向った。寸分違わぬ三人の教授が現われ会場は大混乱、エレーヌとその弟がどさくさにまぎれてファントマに拉致されてしまった。ファンドールや警部は彼女を救うためにファントマに挑戦したが、一行は捕まり、大変な実験台に使われそうになったが最後の瞬間、警部の珍兵器がモノをいった。マルシャン、ルフェーブル両教授もかけつけ、テレパシー器械の試作品で見張りを無力にした。ファントマは逃げた。用意の車は翼を広げ、ジェット機と化して飛び立ってしまった。警部とファンドールは飛行機で追いかけたが、警部は手チガイで空中へ真っさかさま。ファンドールがスカイ・ダイビングで救いはしたもののその間にファントマははるか彼方に飛去っていた。

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スタッフ・キャスト

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映画レビュー

4.5笑いとアクションの連続活劇が楽しい

2023年6月6日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

怪盗ファントマを、新聞記者のファンドール(ジャン・マレー)とジューブ警部(ルイ・ド・フュネス)が大追跡。キュートな魅力のエレーヌ(ミレーヌ・ドモンジョ)も加わって、笑いとアクションの連続活劇が楽しい。ジューブ警部が捜査会議で部下に「コソ泥事件など昔話だ。現代は新兵器! 007にでも先を越されたら赤っ恥だ!」と説教。得意の新(珍)兵器「第3の手」「葉巻銃」を実演したり、ファントマを追跡するルイ・ド・フュネスの仕草に大爆笑。まさに喜劇役者ルイ・ド・フュネスの独壇場です。ファントマシリーズ第4作の企画に主役のジャン・マレーがルイ・ド・フュネスの主役を食う演技に難色を示し製作されなかったとの逸話があります。ミレーヌ・ドモンジョは、同じフランスのブリジット・バルドー(BB)に迫る人気女優でした。親日家で来日回数も多く、日本映画にも出演していますね。「ファントマ電光石火」レーザーディスクで久々に鑑賞しました。楽しい映画です。

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papatyan

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