劇場公開日 2023年7月28日

ひまわり(1970)のレビュー・感想・評価

全109件中、41~60件目を表示

3.0再会後の心理描写は秀逸

2022年6月4日
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鑑賞方法:映画館
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ムービー好き

4.5美しいが死を連想させる「ひまわり」が印象深い一作。

2022年5月30日
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鑑賞方法:映画館

表題ともなっているひまわりが一面に咲き誇る場面が非常に印象的な作品。デ・シーカ監督は明らかにひまわりを、「死」の象徴として描いていて、それは作中でも、ひまわり畑とほぼ同じ構図で映し出される無数の墓標によって強調されています。第二次世界大戦後の旧ソ連(ウクライナ)、イタリアを舞台とした本作は、単に撮影場所の一つがウクライナだった、というだけでなく、戦争によって運命を大きく狂わされた人々を描いているという点でも、今観られるべき作品となっています(収益の一部はウクライナ支援に使われるとのこと)。

2020年に製作50周年を記念してHDレストア版が制作、公開されているため、画面はひときわ美しくなっています。マルチェロ・マストロヤンニは前半部では快活で軽薄な若者を、後半部では人生の陰を引きずり、疲労しきった男性を演じ分けています。一方ソフィア・ローレンもまた、行方不明の夫を探して奔走する女性を演じており、夫の行方を知りたいがあまり激情してしまう場面も少なくありませんが、それでもまさに正真正銘の「名優」としての存在感は全く揺らぎません。むしろ演技の面ではマストロヤンニの印象を奪ってしまっているのでは、と思うほどです。

ヘンリー・マンシーニが手がけたテーマ曲は、映画音楽を代表する名作として知られていますが、作中でも繰り返し流れるため、映像とともに脳裏に焼き付きます。

世界で最も知られた名作の一つなのに、上映時間は約100分と、現代の基準から観たら非常にコンパクトな作り。しかし旧ソ連とイタリアを舞台にした物語は、上映時間からは想像もできないような広がりを見せています。

本作を映画館で観ることができる機会が訪れるとは想像もしていませんでしたが、上映の背景にウクライナ問題があることを思うと少し複雑な気分になります。少しでも早くウクライナの戦争が終結することを願ってやみません。

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yui

3.0いい映画なのに…

2022年5月30日
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ヘンリー・マンシーニの音楽が美しい。ウクライナに実在する広大なひまわり畑が美しい。ソフィア・ローレンが美しい。そして、戦争に巻き込まれた男女の悲劇…「なんで…こんなことになったのだろう」男の言葉が全てを語っている。しかし…いろんな意味で「雑さ」が目立った作品でした。場面展開も強引で、演出も??というのもあり、日本では人気の作品ですが、ヨーロッパでは評価が低いというのもなんとなく理解できます。

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愚者

3.5確かに切ない

2022年5月29日
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アントニオを救ってくれたロシア人の奥さんが可愛らしい
こんな可愛らしい人に命を救われたら心変わりもするか〜って思ったけど、奥さんに会いに行っちゃうんだな。
戦争のせいとはいえ、なんとも切ない後味の悪い映画だったな。

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つかちん

4.5キネ旬シアターに行ってみた

2022年5月20日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

笑える

はい。よく私のやんちゃレビューを覗きに来て頂きました。ありがとうございます。

さてこの映画ですが古い作品です。私はリバイバル上映で2回、テレビ放送で1回観ています。だから全て記憶しています。しかしながら・・・

久々過ぎて記憶漏れ多数。新鮮な気分で観れました。お礼を言いたい。

サンキュー、私の海馬‼️

なんか色々なメディアで取り上げられています。どうやら千葉県の柏で上映しているらしい。柏市の木は柏、柏市の花はひまわり。

もう凄く遠いんですよ。まずは船橋駅に行きます。あのね船橋ヘルスセンターがない今時ですよ。行かないでしょ。我々(え?誰?)地下鉄東西線沿線の住民にとっては西船橋が最果ての駅。そして千葉県の玄関口。例えばららぽーとやマリンスタジアムや中山競馬場に行く時は必須の駅。

だからね駅名に船橋の入った駅って沢山あるけど不動の一位は西船橋駅。二位は南船橋駅。ららぽーとの映画館は昔散々通ったからね。野鳥観察が趣味の私は谷津干潟にも行くしね。

この2トップは揺るがない。あとの駅はいらない。(失礼極まりない) 東船橋駅って何?いらなくない?(重ね重ね失礼) 船橋法典駅は中山競馬場があるんで必要。

閑話休題、船橋駅から東武アーバン パークラインに乗って柏駅に向かいます。なんだ?その小洒落た名前は?小田急スカイライナー的な。そしたらね・・・フツーの電車でやがんの!最初の停車駅は新船橋駅。初耳だわ!まじでいらなくね?船橋駅軍団の最弱駅だわ。雑魚キャラだよ。ドラクエだとスライムクラス。(失礼過ぎるわ!)

ただね、船橋在住の知人に聞いた所、船橋駅軍団のラスボスはやっぱり船橋駅なんだって。なるほどね。理由は察しがつく。おうおうJR東日本さんよーー

西船橋駅に総武快速を止めやがれ‼️

市川駅は通過でいいからよー(失礼)津田沼駅も通過でいいからよー(さらに失礼) YO〜YO〜

お前は!やからか‼️あるいは・・・

ネット・カジノで4600万使っちゃうクソか‼️

それで東武アーバンパークラインに乗って柏駅に行くんですが、車窓からの景色がね、まじで・・・

クソ田舎だわ!(ごめんなさいね) なんにも無いんだよ!駅前に。東武ストアしかねえ!おいおい・・・

どこがアーバンなんじゃあ!

やっとの思いで柏駅に到着しました。私のHPは大きく削られました。千葉県的には大都会感が有り。都内で言うと北千住駅ぼい。

東武アーバンパークラインは昔の東武野田線らしい。物凄くどうでもいいわ!

さてと・・・柏って生まれて初めて来た。柏レイソルファン以外の人は行かないでしょ。

はい。枕は終わります。なんか千葉県のローカルな話しが多くてごめんなさい。関係者の皆様、ボロクソに言ってごめんなさい。さてと・・・要らないのは承知ですが、簡単にストーリーを。

ジョバンナ(ソフィア・ローレン)は海岸でアントニオ(マルチェロ・マストロヤンニ)と知り合い恋に落ちます。時代は第二次世界大戦中。アントニオはアフリカ戦線に行く予定です。

結婚をすると12日間の休暇が貰えるので、即結婚します。二人は朝となく夜となく睦み合うのですが、楽しい時間は恐ろしい速さで過ぎ去ります。

戦争には行きたくない!ジョバンナと一緒に居たい!そこで一計を案じ精神障害のふりをするんですが、あえなく露見。

一番苛酷なロシア戦線送りになります。やがて・・・戦争は終わり、スターリンも死去しました。でも・・・

アントニオは帰ってこない・・・ジョバンナは来る日も来る日もミラノ駅に通い詰めます。手掛かりを探すために。

そして約5年の月日が流れ、微かな手掛かりを元にソ連に向かいます。ソ連は戦勝国です。

そして大使館員と一緒に戦地のウクライナへ・・・

一面のひまわり畑。地の果てまで。現地の婦人が語ります。

「このひまわり畑の下にはロシア兵と捕虜だったイタリア兵が眠っています」

ここです!キービジュアルもここ!ストーリーも大事。でも映像はもっと大事。ヴィトリオ・デ・シーカ監督もがんばった。なにしろ公開当時は東西の冷戦下。ウクライナの独立は1991年、割と最近じゃん。

ジョバンナは足を棒にして探し回り、ついに!ついにアントニオを知っていると言う人に出逢います。家を案内されました。洗濯物を干す若い女性。意を決して訪ねます。いやな予感。

いやな予感は的中。4歳の女児が出迎えて一言言いました。

ボンジョルノ。

何故ソ連の女児がイタリア語?はい。伏線回収しました。時系列を戻します。ジョバンニはモスクワで気になる人物に会うんです。多分、いや絶対にイタリア人。伊達男。はい正解でした。今はロシア人として生きている。

閑話休題、女児は初対面のジョバンナがイタリア人と分かったんですね。そして家に招かれます。若妻(リュドミラ・サベリーエワ)にアントニオの写真を渡します。若妻は返す時に、手が震えています。

気まずい二人。気まずい時間。言葉も通じない。

しかしお互いに全てを察します。そして・・・

この映画の白眉。あるいはイタリア映画史上の屈指の名場面。

駅のシーン。工場から帰るアントニオ。説明する若妻。目が会う二人。

言葉を交わす事なくジョバンナは汽車に飛び乗ります。そして感情が爆発。待ったのに。苦労したのに。泣きたいのに。怒りたいのに。

うーん、せつない。たまらない。どうしよう?微妙な機微がたまらない。それぞれの事情があってもね・・・

当初はこの場面をエンディングにする案もあったらしい、だが製作のカルロ・ポンティ(ソフィア・ローレンのパートナー)が異議を唱えてこの先が撮影されました。

で、やっぱり、ひまわりだよね。冒頭、中盤、エンディング。全部印象的だね。眩しいくらいに。そして今現在のウクライナ情勢を思うとたまらない。

どうかウクライナに平和を・・・

ところで苦労して柏まで行った訳だが、この映画を観たらホイミを貰った。やっぱり良い映画は時代や国境を越えるよね。

キネ旬シアターもマニアックな映画館だけど良心的な映画館。また来るよ。多分。小旅行で大変だったけど観て良かった。そして・・・

今も私の耳の奥でヘンリー・マンシーニの哀愁のメロディが鳴っている。

あっ!しまった!一週間後に近所の映画館でやるわ!
まあいいか。

こんな長文にお付き合い頂きありがとうございました。

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masami

4.5やっぱソフィア・ローレン良かったなぁ💕

2022年5月19日
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鑑賞方法:映画館

笑える

悲しい

不朽の名作、公開50周年レストア版ひまわり🌻
映画館内は、自分より年上、60〜70代のカップルがいっぱいでビックリ❗
やっぱソフィア・ローレン良かったなぁ💕
あの広大なひまわり畑がウクライナで撮影されたっていうのは今日知りました🙏

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タモン

4.5美しさと儚さ

2022年5月15日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

幸せ

オープニングの、音楽とひまわりの美しさに心を奪われる。
戯れあった幸せに満ち溢れた恋愛から、どんどんと悲しいストーリーに変わっていく。

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munakata

4.0キズを隠して余りある作品

2022年5月9日
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鑑賞方法:映画館

ヘンリー・マンシーニの音楽、ソフィア・ローレンとマルチェロ・マストロヤンニ…それぞれの目の表情、そしてひまわり畑の青空と黄色の花…。
これだけを見れば、この映画から感じることはたくさんあるだろう。

本来戦後10年くらい1950年代半ばかせいぜい60年くらいの時代設定だろうに、映る場面は1968-69年くらいの旧ソ連のウクライナである。2020年代から見れば、50年以上前の当地の様子でも時代遅れ感はあるだろうが、西側の映画撮影隊がソ連で現地ロケするという困難さに対して、映像面で結構妥協したような印象をいくつか受けた。それが見る途中にも引っ掛かり、「戦争で割かれた1組の男女」という大きなテーマが、ぼくには霞んでしまう面もあった。
それでも、そんな傷をも、演者の目の演技とドラマチックすぎるようなメロディー、映像が十二分にカバーしている。
50年以上たってはいるが、やはり見ておくべき1本ということに異論はない。
東京から小一時間かけて千葉・柏まで行ったが、さすがにリバイバル公開から2カ月近くたっておりガラガラであった。

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町谷東光

4.0ひまわりと青空はウクライナの象徴

2022年5月6日
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鑑賞方法:VOD

昨今のご時世に影響を受けて鑑賞。
ひまわり畑のシーンは感動。
たくさんの兵士が眠っていた所に、今は。。。
涙。

ソフィアローレンの美しさに感動。
ゆっくり発車する汽車に飛び乗り、言葉の通じない人々の中で号泣。こっちも涙。
昔は名シーンの材料が多い。

反戦を願う。
もしくは、ウクライナの反撃を。

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morihide

4.0あれ?

2022年5月3日
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femme fatal

4.5シンプルだけど濃密な名作

2022年5月2日
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鑑賞方法:映画館

今まで観る機会がありませんでしたが、映画館で観ることが出来ました。
第二次大戦中のイタリア、ジョバンナと結婚して短い結婚生活ののち、ソ連へ送られたアントニオ。戦後、生死の分からない夫を探しにソ連までやって来た妻が知った現実は、過酷なものでした。
本作は美しいラブストーリーですが、文化の違いや時代の変化についても興味深かったです。

北部のミラノ近郊出身のアントニオとナポリ出身のジョバンナ。イタリア北部はオリーブが作れず、酪農は盛んだったので、アンティはバターを使います。
ちなみにミラノの名物料理はビーフカツレツ(トンカツの原型)やチーズリゾットで、ミラノ風ドリアではありません。
一方南部はオリーブやトマトの生産が盛んなのでパスタ料理が発達しました。ジョバンナはオリーブオイルを使います。

イタリアのシーンでは女性のパンプスの靴音がやたらうるさかったですが、ソ連の田舎の町(ロケ地はウクライナのハリソン)は戦後も道が舗装されてなくてぬかるんでます。でも若い妻はおしゃれな白い靴を履いていて、水たまりにはまって汚してしまいました。駅の向こう側には火力発電所があります。
そういえば、未だにウクライナは道路が舗装されていない所が多く、ロシア軍は泥道に苦戦したとニュースで言ってたっけ・・・

数年後、ソ連も集合住宅が出来て引っ越しラッシュ。日本のニュータウンみたいです。
仕立屋をやっていたジョバンナはマネキン工場で働いています。庶民が安い既製服を沢山買うようになったからでしょうか。そして・・・

ジョバンナは美しい瞳の奥に感情を押し殺します。
明るいひまわり畑の下には悲しい歴史が眠っています。
歴史の過ちは繰り返してはいけません。

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ゆり。

5.0久しぶりに見て良かった

2022年4月27日
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まだ10代頃かかなぁ〜訳も分からず見てましたが、あらためて見て感動としか言えませんが、良くあの頃撮れたのが不思議、まだソ連時代ソ連崩壊前苦労したんでは無いかな、今回アナログフイルムで音が生々しい音でこのあらゆる音が何とも良いね今じゃ無い音とあの頃のソ連がよく分かる記事ような作品ですね。ウクライナ首都キーウ南のヘルソン洲ひまわり畠、農業大国、ひまわり油が高く成り値上げ状態とんでも無い事になって居る様でますね、早く戦争終わってもらいたいものですね。、

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那羅屋長兵衛

3.5単純なストーリーの中に

2022年4月17日
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複雑な男女の想いが詰まってたね。
戦争という生死を別つ特殊な環境で、残酷な出会いと別れがあって。。。

でも、2人ともよく逢いに行ったね。。。

イタリアとロシアだから列車での別れなのだろう。。。日本では国際列車はないし、
くすんだ灰色の車体で別れの哀しみと共に、気持ちが落ち込む。

70年のイタリア、ロシアの風景、車、家、服、子供、バイク。。。どれも美しい。

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Miya-n

4.0別れもまたよし、なのだ

2022年4月14日
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鑑賞方法:映画館

 謂わずとしれた名作映画だ。まず場面転換の思い切りのよさに感心する。それに過多な説明が一切ない。台詞回しは演劇的ではあるが、凝縮した台詞がリズムよく語られる。喜びと哀愁の表情も見事で、さすが歴史的な名優の共演だ。一分の隙もない。
 第二次大戦中のイタリアが舞台で、新婚のジョヴァンナとアントニオは新婚旅行先のホテルで濃密な12日間を過ごす。
 テレビもネットもない時代だ。おまけに灯火管制で窓から灯りが洩れるのも許されない。やることといったら寝ることとセックスと食べることだけだ。否が応でも互いに見つめ合うことになる。そして相手が自分の一部になるくらい、親密になる。そこにいて当然の関係だ。
 そんな関係になってしまうと、別れはことのほか辛い。ジョヴァンナとアントニオはなんとかして別れないですむ算段をするが、時代はふたりに冷たく、アントニオはロシア戦線に向かうことになる。アントニオの帰りを待ち続けたジョヴァンナの悲哀と鬱屈を演じたソフィア・ローレンが素晴らしい。その表情は女の優しさに満ちている。
 人生とはすなわち出逢いと別れである。出逢うことは別れることなのだ。出逢いの喜びが大きいほど、別れの悲しみも大きい。出逢わなければ別れの哀しみもないが、人生の喜びもない。なんともやるせない話だが、そこに人生の味わいがある。別れもまたよし、なのだ。

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耶馬英彦

4.5戦争から元通りになることはない

2022年4月10日
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幸せな日々を過ごす夫婦は戦争によって引き裂かれてしまう…

終戦後も行方のわからない夫を探しにロシアに向かった妻。
どこまでも広がるひまわり畑、その下に多くの兵士が眠っている事実、そして丘に並ぶ無数の墓。
戦争によって多くの人が亡くなったことを強く印象として残してくれた。
そして、夫の行方を知った妻が知る事実、その後の二人も互いを未だに愛していることが痛いほど伝わるのに…あまりにも切ない。

どんなに愛し合っていても、戦争から元通りになることはない。
戦争に向かう者、残された者それぞれが悲しみを抱えながら生きていかなくてはならない。

本当に戦争なんてやめてほしい。

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いたかわ

5.0悲しみの上に咲く希望

2022年4月4日
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すごく小さい頃にTVで見た本作を大人になってから鑑賞。その時はひまわりの鮮やかさに関わらずとても哀しい気持ちになった記憶があります。なぜか?が今回の鑑賞でわかりました。

戦争なんて一部の権力者たちの欲望や都合で巻き起こされるものであり、そのために翻弄され、悲劇を背負うのは間違いなく一般市民なのです。向日葵畑に咲き誇る花の下には無数の哀しみが埋まっています。歴史が作った悲しみの上に咲く、まるで明るい明日のような向日葵は人類の願いそのものであり、咲いているのは哀しい過去があってこそであること忘れてはいけないのだと。

しかし、悲しいかな人間はいつしか綺麗な向日葵に目を取られ、何の上に咲いているのか?を忘れてしまうのでしょうね。そして、向日葵畑はただの花畑となり、潰され壊され足蹴にされ、そしてそこは新たな墓場となっていく。・・・きっと人間はそんなことを繰り返していく生き物なのではなかろうか?なんて思ってしまいます。

しかし、希望を作ることができることも人間なのですよね。アントニオ、ジョバンナ、マーシャ、誰も悪くない。辛い戦争を経てただただ幸せな明日を望んだだけなんですよね。それぞれの向日葵を咲かせたかっただけ。アントニオとジョバンナのクライマックスの対面シーンは切ないです。けどそれは悲しみを乗り越え、何かを赦し未来に希望を紡いだ結果なんです。明日を見たから巻き戻せない今があるんですよね。本当に切ないけど。

なぜ、プーチン政権は巻き戻そうとするのか?なぜ新たな希望を見出せないのか?なぜ繰り返すのか?ロシア内部から新たな明日を見る動きを期待するしかないのだろうか?

ひまわり畑のロケ地はウクライナの首都キエフから南へ500キロメートルほど行ったヘルソン州(Wikiより)だそうです。クリミア侵攻時も、今も侵攻されている土地ですよね?きっと。今、巻き起こっている戦争に憂い多くの方に見てほしいです。今だからこそ。

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バリカタ

4.0名作は普遍性をもって蘇る

2022年3月30日
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独身時代に観て以来、超久しぶりに映画「ひまわり」を、今県内で唯一上映している川崎の映画館まで観に行きました。
ウクライナでの戦争が始まってから、この映画のロケ地のひまわり畑がウクライナであるということで再注目され再上映されています。
映画『ひまわり50周年HDレストア版』で、上映の売上金の一部は人道支援に寄付されるそうです。

第二次世界大戦でロシアに出征した夫をイタリアで待っていた妻が、終戦になっても帰国しないので、生きていると信じてロシアに捜しに行き・・・というのが大本のストーリーです。
戦争で引き裂かれた夫婦の愛の物語であると同時に、当時の戦争の悲惨さや恐ろしさが映像から伝わってきて、現在のロシアとウクライナの戦争を考えずにはいられませんでした。
捜しに行った先で妻が見る広大なひまわり畑が旧ソ連のウクライナ地方だったと、この度の再上映をきっかけに知ることができました。

独身時代に観たので忘れているシーンもありましたが、ひまわり畑とその周辺の風景が意味する戦争という事実は覚えていました。
ソフィアローレンとマルチェロマストロヤンニのそれまでのイメージを一掃するような、深い演技に当時も今も魅了されます。
愛し合っているとわかっていても別れる二人・・・
ラストの駅のシーンには、若い頃より一層切なさを感じました。

戦争は市井の人々にこそ大きな悲劇を生むのだと思います。
早くウクライナに平和が訪れますように!
そして映画「ひまわり」が多くの地方で再上映されますように

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Jo

3.5ウクライナのひまわり

2022年3月27日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

萌える

幸せな結婚生活を送っていたジョバンナとアントニオだったが、第2次世界大戦でアントニオはソ連の最前線に送られてしまった。終戦後、帰らない夫を探しにソ連を訪れたジョバンナは、アントニオと再会出来たが、雪の中で死にかけてたアントニオの命を救ってくれたロシア人女性との間に家庭を築いていた。失意とともにイタリアに戻ったジョバンナだったが、数年後、アントニオがイタリアのジョバンナを訪ねてきた。最後はどうなる、という話。
ま、あの状況でロシア人女性・マーシャが助けなかったらアントニオは死んでたんだから、ジョバンナの所に戻っちゃダメだろ、って思った。
ひまわり畑が美しいが、ウクライナでの風景らしく、またウクライナの国花もひまわりとの事で、今ロシアに攻められてるウクライナがこの風景を見れるのか、杞憂している。
戦争の悲劇が80年近く経っても再び起こっているのだろうと悲しくなった。

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りあの

3.018の頃見た

2022年3月27日
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ウクライナとロシアの全面戦争になり、にわかに話題になっているこの映画。

大学生の頃の友人が勧めるので博多の映画館で見たのだが、まったく社会経験も異性関係も非常に乏しい時に見たこの映画が、心に響く訳もなく、

ソフィア・ローレンのものすごい目鼻立ちと巻き舌のイタリア語
そして 広大なひまわり畑が鮮明に記憶にある。

あとは 殺風景な面会室みたいな所で性急に始まる性行為。

思えば 名作と言われる作品は 訳もわからずとも見たものだったが、見るに適した年齢 というのは間違いなくあるのだった。

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asica

4.0戦争の悲劇と言うより欧米的な男女の愛憎劇

2022年3月27日
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戦争体験者のいなくなった今の日本版で作っても受けないかも?昔なら松竹作品でこの手の作品はあったかも知れないが邦画なら前半のふざけたようなエッチシーンやその後の未練がましい男女の縺れは省略 むしろ見所はソフィアを中心とした男女の物語か!

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ゆたぼー