「名作は普遍性をもって蘇る」ひまわり(1970) Joさんの映画レビュー(感想・評価)
名作は普遍性をもって蘇る
独身時代に観て以来、超久しぶりに映画「ひまわり」を、今県内で唯一上映している川崎の映画館まで観に行きました。
ウクライナでの戦争が始まってから、この映画のロケ地のひまわり畑がウクライナであるということで再注目され再上映されています。
映画『ひまわり50周年HDレストア版』で、上映の売上金の一部は人道支援に寄付されるそうです。
第二次世界大戦でロシアに出征した夫をイタリアで待っていた妻が、終戦になっても帰国しないので、生きていると信じてロシアに捜しに行き・・・というのが大本のストーリーです。
戦争で引き裂かれた夫婦の愛の物語であると同時に、当時の戦争の悲惨さや恐ろしさが映像から伝わってきて、現在のロシアとウクライナの戦争を考えずにはいられませんでした。
捜しに行った先で妻が見る広大なひまわり畑が旧ソ連のウクライナ地方だったと、この度の再上映をきっかけに知ることができました。
独身時代に観たので忘れているシーンもありましたが、ひまわり畑とその周辺の風景が意味する戦争という事実は覚えていました。
ソフィアローレンとマルチェロマストロヤンニのそれまでのイメージを一掃するような、深い演技に当時も今も魅了されます。
愛し合っているとわかっていても別れる二人・・・
ラストの駅のシーンには、若い頃より一層切なさを感じました。
戦争は市井の人々にこそ大きな悲劇を生むのだと思います。
早くウクライナに平和が訪れますように!
そして映画「ひまわり」が多くの地方で再上映されますように
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