ひとりで生きる
劇場公開日:1995年5月13日
解説
第二次大戦後、極東ロシアの収容所地帯を舞台に、無垢な少年の生きざまを鮮烈に綴って世界的に絶賛された「動くな、死ね、甦れ!」の続編。監督・脚本はヴィターリー・カネフスキー、製作はカネフスキーとパトリック・ゴドー。撮影は「動くな、死ね、甦れ!」も担当したウラジミール・ボリリャコフで、前作のモノクロームから一転した今回のカラー撮影でも、色彩を極力押さえたモノトーン風の画像を目指した。音楽はボリス・リチコフ。出演は前作に続き、パーヴェル・ナザーロフ、ディナーラ・ドルカーロワ、エレーナ・ポポワほか。92年カンヌ映画祭審査員賞受賞。
1991年製作/ロシア・フランス合作
原題または英題:Une Vie Independente
配給:ユーロスペース
劇場公開日:1995年5月13日
ストーリー
ロシアの平原を歩く馬と男の映像にカネフスキーの声が呼びかけられ、フィルムは逆転する。ロシアの軍隊に引率されるワレルカ(パーヴェル・ナザーロフ)と2年前に死んだ彼のかつての恋人ガリーヤの妹ワーリャ(ディナーラ・ドルカーロワ)。村ではワレルカのペットの豚マーシャが殺され、その晩の宴会で食卓に上がる。ワレルカは外に出、スターリンやレーニンの旗を眺めつつワーリャとふざけあう。職業訓練学校でダンス・パーティが開かれる。ワレルカは少女が男子生徒達を「お相手」している部屋へ行く。それをみたワーリャは怒って去る。そこへ来た校長はワレルカに退学を命じるが、自分も少女と「お手合わせ」してしまう。ワレルカは日本人捕虜、ヤマモト(ワタナベ・トシヒロ)と度々会い、日本のことを聞く。ワレルカはワーリャと会い、納屋で抱きあった後、故郷スーチャンを離れる。旅先で働きながら、伯母の家を訪ねるワレルカ。そこには女性だけの家族の隣人しかおらず、彼はその家族の世話になる。彼女らとモスクワへ行くためにワレルカが船に乗りこむと、そこにワーリャが現れる。久しぶりの再会を喜ぶワレルカだが、ワーリャは一人カムチャッカ行きの船に乗る。放送で一人の娘が海に飛び込んだという知らせが聞こえる。後に残されたワレルカは死んだガリーヤと対面し、ユダヤの星を胸に抱きつつ海を泳いで行く。
スタッフ・キャスト
- 監督
- ビターリー・カネフスキー
- 脚本
- ビターリー・カネフスキー
- 製作
- パトリック・ゴドー
- 撮影
- ウラジミール・ボリリャコフ
- 音楽
- ボリス・リチコフ
- 字幕
- 太田直子