ピクニック(1955)
劇場公開日:1956年3月9日
解説
原作はブロードウェイでロング・ランを続け、1953年度のピュリッツア賞とニューヨーク劇評家賞を獲得したウィリアム・インジの舞台劇で、これを「地上より永遠に」でアカデミー賞を得たダニエル・タラダッシュが脚色し、「ミスタア・ロバーツ」を脚色したジョシュア・ローガンが始めて監督した。撮影は「愛しのシバよ帰れ」のジェームズ・ウォン・ホウ、作曲は「長い灰色の線」のジョージ・ダニング。主な出演者は、「慕情」のウィリアム・ホールデン、「殺人者はバッジをつけていた」のキム・ノヴァクを始め、久しく銀幕から遠ざかっていたロザリンド・ラッセル、「蜘蛛の巣」の新星スーザン・ストラスバーグ、ベティ・フィールドなど。
1955年製作/114分/アメリカ
原題または英題:Picnic
配給:コロムビア
劇場公開日:1956年3月9日
ストーリー
9月の第1月曜日――労働休日の朝まだき、カンサスの小さな町に貨車からおりたのはハル(ウィリアム・ホールデン)という青年であった。無1文の彼は、実業家を父に持つ大学時代の友人アラン(C・ロバートストン)を頼って来たのだが、沿線沿いにあるポッツ家の庭仕事をさせて貰うことで、やっと朝飯にありついた。半裸体で仕事を始めたハルの姿は、庭つづきのオウェンス家の人たちの注目の的となった。オウェンス家はフロー夫人(ベティ・フィールド)、姉娘マッジ(キム・ノヴァク)、妹娘ミリー(スーザン・ストラスバーグ)、それに同居人のローズマリー(ロザリンド・ラッセル)の4人暮らしだった。さて、この町では夏の最後の一夜を楽しむために、町中の人たちが総出でピクニックに出かける習慣があり、マッジはアランと、ローズマリーはハワード(アーサー・オコンネル)と。そしてハルもアランから自動車を借りて、ミリーと一緒に参加することになった。カンサスは禁酒の州だというのに、ハワードがウィスキーを忍ばせて来たのはどういうわけだろう。学校教師のローズマリイはそのウィスキーのおかげで陽気になり、ミリーを相手にダンスを始めたが、ミリーは踊り方を知らない。見かねたハルが踊って見せていると、マッジがやって来た。ハルとマッジの踊りは周囲の人たちも溜息をもらすほどだった。ローズマリイがハルにからみ出した頃、ミリーが悪酔いをして大騒ぎとなり、すべてがハルの仕業と誤解されてしまった。すっかりしょげ返っていたハルを慰めたのはマッジである。ひねくれ気味のハルにマッジの体が押しかかり、2人の唇が合わされた。ハルにマッジをとられた腹いせに、アランはハルを自動車泥棒だと訴えた。その夜、隣町のハワードの家に泊まったハルは、こっそりマッジを呼び出して結婚を申し込んだが、返事を聞かないうちに貨車が来たので飛び乗った。ハルを追ってマッジがバスに乗ったのは、それからまもなくのことである。
スタッフ・キャスト
- 監督
- ジョシュア・ローガン
- 脚色
- ダニエル・タラダッシュ
- 原作戯曲
- ウィリアム・インジ
- 製作
- フレッド・コールマー
- 撮影
- ジェームズ・ウォン・ホウ
- 作曲
- ジョージ・ダニング
- 指揮
- モリス・W・ストロフ
受賞歴
第28回 アカデミー賞(1956年)
受賞
編集賞 | チャールズ・ネルソン ウィリアム・A・ライオン |
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美術賞(カラー) |
ノミネート
作品賞 | |
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監督賞 | ジョシュア・ローガン |
助演男優賞 | アーサー・オコンネル |
作曲賞(ドラマ/コメディ) | ジョージ・ダニング |
第13回 ゴールデングローブ賞(1956年)
受賞
最優秀監督賞 | ジョシュア・ローガン |
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