ピーター・グリーナウェイ 8 1/2の女たち

劇場公開日:

解説

悪女たちが男を滅ぼす様を描いた映像絵巻。監督・脚本は「ピーター・グリーナウェイの枕草子」のピーター・グリーナウェイ。美術・衣裳は「御法度」のワダ・エミ。出演は「マネートレーダー 銀行崩壊」のジョン・スタンディング、「アンダー・ザ・スキン」のマシュー・デラメェア、「ピーター・グリーナウェイの枕草子」のヴィヴィアン・ウー、「憂欝な楽園」の伊能静、「バレット・バレエ」の真野きりな、「シックス・センス」のトニー・コレット、「バタフライ・キス」のアマンダ・プラマー、「硝子の塔」のポリー・ウォーカーほか。

1999年製作/118分/イギリス・フランス・ドイツ・ベネルクス三国合作
原題または英題:8 1/2 Women
配給:ムービーテレビジョン=キネティック(ムービーテレビジョン提供)
劇場公開日:2000年11月18日

ストーリー

ジュネーブの大富豪フィリップ(ジョン・スタンディング)は、最愛の妻に先立たれ絶望の淵にいた。一人息子のストリイ(マシュー・デラメェア)は、父を悲しみから救うため、自分たち専用の娼館を作ることにする。財力にものを言わせ、世界中から8と1/2の女たちが集められた。馬と豚を偏愛す るベリル(アマンダ・プラマー)、出産愛好者のジアコンダ(ナターシャ・アマル)、尼僧姿のグリゼルダ(トニー・コレット)、自由奔放なパルミラ(ポリー・ウォーカー)、主人の毒殺を企てるメイドのクロティルド(バーバラ・サラフィアン)、パチンコ狂のシマト(伊能静)、歌舞伎中毒の狂女ミオ(真野きりな)、娼婦たちの元締めキト(ヴィヴィアン・ウー)、そして1/2と呼ばれている謎の小人ジュリエッタ(藤原マンナ)。父と息子は彼女たちに存分に快楽を奉仕させる。だが女たちが自立心に目覚めたとたん、その楽園は崩れはじめた。出ていく女、死んでしまう女。とうとう残ったのは、パルミラとジュリエッタだけになってしまった。フィリップは、パルミラの性的奉仕を受けながら幸せな最期を遂げる。そしてパルミラも出ていった。最後に残ったのは、ストリイと1/2のジュリエッタ。するとまもなく大地震が起こり、二人を部屋に残したまま屋敷は崩壊していくのだった。

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スタッフ・キャスト

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受賞歴

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映画レビュー

3.5監督の性に対する意識が、東洋人には難解。

2014年6月20日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

知的

難しい

映画のないようそのものはそれほど難しくないんですが、監督がなぜそこまで性というものに固執するのかイマイチ共感できないまま最後まで見ました。
なんかこの監督の映画って芝居がかっていて東洋の文化の過剰解釈もあって、しかもヴィジュアル的に性表現がドライでなんか汚らしいんですよね。それがまさにねらいなんでしょうけど。ハーレムを作ってうはうはな父子に共感もうらやましくもなかったのは、日本人にとってなんだかぜんぜんセクシーではない女性たちばかり出てきたからだと思います。日本人の頭のおかしい女の子とか、出産中毒の女とか、馬に愛情を注ぐ変な女とか、そういうものに欲情すること自体まったく理解できない。僕だったら出来れば一生関わりたくない人たちばかりです。
カトリック圏出身でフェミニストの妻に言わせると、西洋では肉というもにすごい執着と意味があるそうです。素肌とか肉とか、たとえぜい肉でもそこには宗教的なタブーがある。だから肌を露出しているだけでタブーを犯しているわけで、タブーを犯す=性的ドキドキになるそうです。そういわれてみると8と二分の一の女たちはどれも宗教的タブーを犯す女たちばかりです。父子はそこに欲情していたんでしょう。

日本人とっては正しく解釈するのに結構頭を使うし、西遊的には共感はできない映画ですね。西洋文化をかなり深い視点から理解したい人向きです。

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rocko

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