八月のクリスマス
劇場公開日 1999年6月5日
解説
不治の病に侵された写真館の青年と、駐車違反取締員の女性の切ない恋をつづった韓国製ラブストーリー。ホ・ジノ監督の長編デビュー作で、第19回青龍映画賞の最優秀作品賞など数々の賞に輝いた。父の跡を継いでソウルで小さな写真館を営むジョンウォン。彼は不治の病により余命が限られているが、笑顔を絶やさず穏やかな毎日を送っている。そんなある日、駐車違反取締員のタリムが違反車の写真を拡大してほしいと写真館にやって来る。それ以来、タリムはたびたび写真館を訪れるようになり、ふたりは次第に惹かれ合っていくが……。主演は「シュリ」のハン・ソッキュと「サランヘヨ あなたに逢いたくて」のシム・ウナ。2005年には日本で「8月のクリスマス」のタイトルでリメイクされた。
1998年製作/97分/韓国
原題:Christmas in August
配給:パンドラ
スタッフ・キャスト
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小学生の低学年の頃だったと思う。隣の犬が死んだ。人なっこい雑種犬だった。
不思議なくらいに哀しかった。そして、ふっつと思った。僕もやがて死ぬ。とてつもなく恐ろしくなった。
若くして死を意識し始めるのは至極当たり前の事だけど、実感することはほとんどない。しかし、この映画は確実に死ぬことが判ってしまった若者の数か月間の生きようを丁寧に描き切っていた。驚いた。実は、この映画は数年まえに観た。きっかけは幼いころから付き合っていた彼女が薦めてくれて仕方なしに観た。その時、僕は今夜のような気分にはなっていなかった。屈託のない笑顔や、心を許した友達の前で泥酔する彼の姿に生きていることのやるせなさが滲んでいた。それでも笑顔を絶やすことはない。そして何よりも恋した女には自分自身の病について語らない。若さゆえにできることなのだ。そして、僕は、この映画を観る様に薦めてくれた彼女のことを思い浮かべた。彼女の顔を思い浮かべようとしたけれど、どうしても頭の中で彼女の顔は描けなかった。
それが"死"と言うことなのだ。
2020年8月13日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD
ただ淡々とお話がすすみます。
派手な演出は全くなく、それが余計にお話をリアルに見せているような気になり、映画の世界へ引き込まれます。
不治の病を抱えた写真屋の男性と、駐車違反取締りのお仕事をする女性の淡いラブストーリーのようなヒューマンドラマ。
正直、単純なようで難しかったです。
死を前にした人間の心情を感情剥き出しには描かず、ただ粛々と死が近づいていることを表現しています。
ただ淡々と、静かな映画です。
タイトルの意味が今ひとつよく映画の内容とどう繋がるのか私には理解できず。
The韓国!のような映画ではありませんが、こんな韓国映画もなかなか良いじゃ無いか!
2019年11月10日
iPhoneアプリから投稿
2019年6月27日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD
台詞が少なくて、映像も淡々としていて、
ともすれば眠たくなってしまうが、
ハンソッキュの事情がストーリーの推進力になっていて、段々と見逃せなくなってくる。
「シュリ」とかでのアクティブなハンソッキュよりも、
こっちの静かな彼の方が合ってる気がする。
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